格安の根菜類貯蔵庫: ボートを埋めちゃえ!

妻と僕はどうやったら根菜類の貯蔵庫を安くつくれるか案を出し合ってたんだ。もちろん少し高価になりがちな一般的なやりかたは全て手をつけていたんだよね。
「最近、ボートが安いじゃない。買いましょうよ。」と妻が言った。
僕は彼女を見て笑ってしまったけれど、それから考えてみて、これはいけるかもしれないと思ったんだ。
僕ら二人とも、17~24フィート【訳注:約5から9メートル】の長さのヨットでいけそうだと考えた。とてもいいサイズのキャビンを備えているはずだ。
ちょうどその頃、中身が無く、仕上げをしていないグラスファイバーのヨットの船体が売り出されてるのを見つけた。梁の部分で長さが29フィート【訳注:約9メートル】で幅が9フィート【訳注:約3メートル】だった。
所有者に相談後、価格に同意して、僕らのところへ運んだ。
お隣さんは僕らの考えをとても面白がって、掘削機を持って来て、穴を掘った。結局、竜骨の深さである12フィート【訳注:約4メートル】以上になる穴となった。
ヨットを地下に埋めて1年以上が経つ。
最初の冬は(まだ手を加えていたこともあり)、50ポンド【訳注:約23キロ】のずだ袋に入れたパンぐらいのサイズのじゃがいもを船首の寝台に保管しただけだった。
7ヵ月後になっても、しわくちゃにならず、まだまだとてもおいしく食べることができた。
船首の温度は昨年の冬、華氏36度【訳注:約約2℃】まで下がった。これは隔壁やドアで断熱をしなかったから。今はちゃんとついてるけど。
キャビンは3つに分かれていて、後ろの1つを、お客さんのお泊り部屋にしている。
真ん中の部屋は缶詰や干物、りんごを置く場所にして、船首の方はじゃがいも、玉葱、にんじんなどのスペースにしている。
今のところ、700ドルしか使ってないし、この食糧貯蔵庫は、乾燥し、温度調整されている。
クライマックスは、船乗りのご近所さんが来て、いったい何をやってるんだと見に来たことだね。
彼は名前無しでは船出によろしくないからと僕に名前をつけるように言った。僕らはこの船を「Lady Celia」と名づけ、今では船尾にペイントしてある。
Don and Greta Sines
ワシントン州トピニシュ