遺伝組換え作物(GMO): 論争が起こる

遺伝子組み替え(GM)作物が90年代後半からアメリカ合衆国で広く使われているが、長い間、ほとんど知られずに使われてきた。しかし最近では、GMO界のニュースは、不安な見出しに事欠かない。安全懸念を警告している複数の研究から注目を集めるGMOラベル義務化法律を制定しようとする争いまで遺伝子組み換え技術は重大な争点だ。

農家や関心のある市民メンバーらは、遺伝子組み替え作物が種子供給を汚染する可能性について、在来種を使用している生産者のために、長く警鐘をならしてきた。今年始めのオレゴンで、ある農民は、自分の畑で育っているGM(遺伝子組み換え)小麦を発見した。GM小麦は、米国での利用はこれまで承認されていなかった。現在のところ、どうしてラウンドアップ耐性GM小麦がオレゴンの畑で発見されたか誰もわからないが、バイオテクノロジー最大手のモンサントが19982005年に米国でGM小麦を試験したことは知られている。その発見は、米農務省実地試験より厳しく規制監督すべきことを強く示唆している。オレゴン小麦ミステリーの見出しは、米国小麦を輸入する国の関心を引き、小麦価格が下がる原因となった。価格下落により被害を受けた農民は、訴訟を起こした。

汚染の懸念に加えて、遺伝子組換え作物から作られる食品を食べることへの安全性の心配がある。そのような食品は、「いつもの」食品とは違い、我々の体に影響を及ぼすのだろうか?マザーアースニューズ20134/5月号でGM飼料を与えられたマウスで腫瘍の増加した発病率を示した最近の研究について報告している(遺伝子組換え作物の長期研究で ラットに腫瘍を発見参照20136月、別のGMO安全性研究 対象としてブタを使い実施― オーガニック・システム・ジャーナル(Journal of Organic Systemsで発表された。

およそ23週間(商用のブタが離乳してからトサツされるまでの通常の寿命)研究で、1つのブタの群れには、GMコーンとGM大豆の飼料を与え、もう一つのブタの群れには、非GMの飼料を同じように与えた。2つのグループを解剖比較した結果、胃と子宮の違いが、著しかった。GMを供給されたグループのメスブタの子宮は、非GMを供給されたメスのものより平均で25パーセント重かった。ひどい胃炎の症状もまた、GMを供給されたブタには、高い確率でみられた。: GMを供給されたブタが12パーセントに対し、GMを供給されたブタは、32パーセント。

差し迫った食品安全性の問題の一つは、除草剤耐性のGM作物に残留する除草剤が私たちの健康にどれほど影響するかである。最も身近にあるGM作物には、“ラウンドアップ・レディー(Roundup-Ready)”作物があり、その名は、モンサントのラウンドアップ除草剤に耐えるために遺伝子組換えされたという意味だ。その化学薬品は、雑草の成長時期に雑草をコントロールするために使用され モンサントのウェブサイトでうたわれているように― より素早い収穫と乾燥経費の削減を促す為、収穫のたった23日前に、作物に吹きかけることさえ可能なのだ。(従って、もし、自分の菜園で藁を使おうと考えているならば、モンサントの言うところの「処理後の藁は、園芸の成長培地またはマルチとして使ってはいけません」に注意して欲しい。)この農薬は、収穫後の作物に残り、我々の食事の中にまでってい。今年始め、草の根の環境ネットワークである「地球の友(Friends of the Earth)」は、グリフォサート(ラウンドアップの主要成分)が尿で見つかるかどうか、ランダム人々の尿検査をヨーロッパ中の18カ国に委託した。平均して、44パーセントの人に、除草剤が見つかった。MITマサチューセッツ工科大学纏められ20134月の報告書で、グリフォサートが多くの健康への悪影響に関連している可能性が分かった ― そして被害はゆっくり現れ、時間とともに体中の細胞組織に影響を及ぼす。(詳細は、グリフォサートの情報ページ www.MotherEarthNews.com/Glyphosateを参照)

グリフォサートの問題は、他の有害農薬で見てきたパターンに加わるもう一例だ: モンサント社が私たちにラウンドアップ(並びにグリフォサート)は安全だと信じ込ませてきた40年間の後に、外部機関による反対の証拠が遂に現れてきた。

しかし、利益が莫大であり、企業群は基本的に、彼らの主張を支持するよう科学機関を買収できるほどなのだ。このようなカラクリは、ただ危険なだけでなく ― 絶対的に道義に反している。

Gm食品と使われる化学品にまつわる懸念は拡大している。どんどん声を上げて行こう。より良くなると期待できる選挙候補者に語ろう。

 

ー シェリー・ストーンブルック(Shelly Stonebrook

 

A GMO News Roundup: More Concerns About GM Crops

By Shelley Stonebrook 

October/November 2013