パッシブソーラー、暮らしの小村など Dear マザー 2014年10/11月

我が家はローテクのソーラーハウス

貴誌ウェブサイト掲載の「Passive House vs. Passive Solar: A Continuing Discussion」(20144/5月号の専門家に聞こうの続編)がとても参考になりました。私たち夫婦がわかったのは、当地(カナダ東部)ではパッシブソーラー設計の家のほうが、パッシブハウス規格に比べてはるかに適している、ということです。

 我が家は2012年に旧式のパッシブソーラー技術を使って建築しましたが、結果は大満足でした。パッシブハウス規格も検討しましたが、簡単な方法を採る考えで、予算に限りがあったことから、シンプルであまり多くの装置を使わない住宅設計のほうが私たちの生き方に合っているという結論になりました。依頼した建築士の方は、建築予定地に出向いて、ぴったりの建物の立面図と配置を選んでくれました。結果的にこの投資は大正解でした。床暖房設備は、太陽光エネルギーを使うという目的に全くそぐわないことから却下。また自然を利用した覆土式住宅にして、機械式の地熱システムは使いませんでした。(YouTubeで我が家をご紹介する動画を配信中です

再生可能エネルギーを専攻する地元大学の学生が、この家に見学に訪れることがあります。必ず「仕組み」に目が行くようですが、いつかは修理が必要になるような、お金のかかる設備はここには最小限しかありません。我が家の場合、「少ないほど豊か」なのです。1970年代に注目されたパッシブソーラー住宅設計をあらためて最前線で取り上げてくださった貴誌に感謝します。

追伸:パッシブソーラー住宅のオーナーの視点で、1冊の本を書き上げました。これまで、パッシブソーラーに関する本といえば1970年代のものばかりだったらしく、当地の図書館に寄贈した折、司書の人が「おお、改訂版か」と喜んでくれました。もちろん、私たちがその1970年代の資料をもとに家を建てたことは内緒です。

トレイシー・アレン

(プリンスエドワード島ヨーク)

 

怒って当然ですよ。

スーパーマーケットの肉に塩水が注入されている事実は、昔から知っていました。「注液処理肉-知らぬ間に摂っている塩分」(20148/9月号 記者:グリーン新聞)の通りです。私の夫の場合、健康上の理由で減塩しなければならないのですが、食料品店にある肉は、たった一度の食事で、医者に薦められている一日の食塩摂取量に達してしまうようなものばかりで腹立たしいです。店頭の全てのお肉が塩分過剰という事態は、いつの時代にも普通に見られたわけではありません。むしろ違法でした。

50年ほど前のこと。かつて廃業を経験したことがあるという肉屋の男性がいました。売上のために、注水処理した肉を売っていたのがバレて捕まったのだそうです。私の知る限り、当時は肉を水で膨らませて重さをごまかすのは違法でした。ところが今では、塩水注入がまん延し、一切お咎めなしです。みなさん、理由はご存知ですね。味をよくするためではありません。ただの儲け主義です。

ナンシー・ウォード

テキサス州リヴィングストン

 

Homestead Hamlet」の情報求む

私にとってMOTHER EARTH NEWSは、夢を形にしてくれる雑誌です。ネブラスカではご近所どうしが協力し合って自給自足を目指しているという記事「Homestead Hamlets: Neighborhood Gardens That Create Community Food Security」(20144/5月号)には特に感動しました。自宅の芝生に食べられないものばかり植える、という記者のご指摘には実に同感です。

当地でも菜園を始める人が増えていますが、我が家のような広い菜園となると、今でも反応は様々です。住民の自給自足に取り組んでいる地域が、アメリカ国内でも海外でもどこかにないものでしょうか?ぜひ、賛否両論をお聞かせいただきたいです。

エリザベス・ウォール

アイオワ州ジョンストン


弊誌も興味があります!あなたの街の「homestead hamlets」について、ぜひ読者の皆様の情報をお寄せください。MOTHER EARTH NEWS

 

野菜作りの乾燥対策

20144/5月号の「Top Gardening Challenges and How to Overcome Them」がとても参考になりました。乾燥対策、他にもアイデアがあります。一発解決の「ヒューゲルカルチャー」です。

これは、丸太に土を被せて作った畝に植え付けする手法です。丸太は腐食する際に、覆っている土に湿気を与えますが、水分過多になることはありません。一度作れば数年もちますし、水やりが不要になる、なんて話も聞きます。

ヒューゲルカルチャーについては、「ヒューゲルカルチャー盛り土で究極の畝を作る」まで。手順がわかる写真も掲載。

ジュリア・フランク

ペンシルバニア州クッツタウン

 

 

バイオマスの危険性

自前のバイオガス作りに関する20148/9月号の記事「バイオガス発生器を作り、自分で天然ガスを生み出す」は、いろいろな面でかなり問題があると思います。例えばこの記事のように、開口型の逆さの容器にガスを溜めるシステムでは、頻繁にオーバーフローを起こし、生成されたバイオガスが周囲に漏れ出しかねません。爆発の危険性が極めて高いのです。

揮発性で可燃性のガスを扱うのなら、バイオガス、天然ガス、プロパンガスを問わず、レギュレーター、ガス漏れテスト、接続部に関する正しい知識が不可欠です。記事のような簡単な「安全性に関する注意事項」では内容が浅く、極めて不適切、と個人的には思います。

ウィリアム・ベスト

ワシントン州アーリントン

 

 

風力と太陽光の組み合わせ利用

20146/7月号の「あなたの農的暮らしに使える再生可能エネルギー」の読後感です。住宅地向け風力発電タービンを設置するというのは画期的だと思いました。我が家も設置したのですが、タービンと太陽光パネルをつなげられるかどうかが鍵だったと思います。そこで選んだのがPikaの風力タービン。マイクログリッド技術を装備し、風力と太陽光のハイブリッド発電を同じシステム内で行えることが決め手の1つでした。スライドショーで、設置状況の写真をご覧いただけます。

オードリー・グリーンヒル

メイン州・ノース・ヤーマス


和訳全文は10月末発行予定。

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Dear MOTHER: October/November 2014

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