専門家に聞く早熟トマト栽培のコツ

どんな気候でも、多くのトマトの種を育て始めるベストタイミングは、春の平均終霜日の6 8週間前だ。この実証されたスケジュール盛夏までにジューシーなトマトを得られるが、多くのガーデニング好きや料理好きはお日様で熟したトマトを待ちきれなくなる。早くトマトを食べたいという欲望は、超早熟トマトの栽培方法を習得することで、満たすことができる。早熟トマトの種類を選ぶことで、通常より1ヶ月早く種付けを始め春の終霜日の10 12週間)、植物に特別なケアを行うことで、夏の初めにはトマトの収穫が楽しめる。その時期、通常のトマトは、やっと花をさかせる。

トマトの品種の多くは、暖かい土壌でよく育つ。だから、上手くいくように、プランター栽培すると良い。植物が外で過ごし始める春になると、露地栽培よりもプランター栽培の方が植物の根が暖かく保たれる。若干根が押し合うストレスにより、通常よりも短い時間で早熟トマトが花と実を付けるので、巨大なコンテナは必要ない。3ガロン(約11L)のバケツや12インチ(約30cm)径の鉢またはハンギングバスケットなどはちょうど良い。理想的には持ち上げるの が楽なように取っ手やつまみがあると良い。

早熟トマトの種類! 何週間も実を付ける無限成長 の種がベストだが、ある種の小 型で、有限成長の種の方が早く 実を収穫できる。よく選ぼう。 (有限成長の種によっては他の 種よりもずっと味の良いトマト ができる!)以下の自然受粉の 有限成長のトマトは、記録的な早さで、豊かな旬のトマトの風 味をもたらすことで定評がある。!

「Sophie’s Choice」は、アル バータ州エドモントン原産の耐 寒性のある在来トマト。実は丸 くて赤く、高さは60cmの小型の 株に付く。実の大きさは、卵サ イズから野球ボールサイズまで 様々で、味はマイルドで甘く、 程良いツンとくる香りがある。! 「Glacier」は、スウェーデン 産の比較的小さく、赤い実で、 ジャガイモのような葉をたくさ つける。ずっしりとして80cmの 高さになるので、密集した実を 支えるために支柱が必要。! 「Whippersnapper」は、ピン クレッドのミニトマトで曲がっ て成長する。短い枝は水平線上 に伸びるので、プランターやハ ンギングバスケット栽培が理想。 シーズンに最も早く実をつける ので、カナダではファンを増や
しつつある品種でもある。

 このような早熟トマトでは芽かきや剪定はしないこと。全ての茎に花と実を付けてから退化する習性のためだ。非常に早熟な無限成長の種の中では、「Stupice」(小さめトマト)や「Bloody Butcher」(大きめミニトマト)が試しやすい。ただ、枝葉が広がるのでプランター栽培は難しい。屋外でビニールで覆った枠内で育てる方が良い。


正真証明

 トマトは太陽をとても好む植物なので、屋内で栽培を始める場合、強く早く育てるため補助ライトが必要。蛍光灯は安くて手軽だが、全てが良いわけでは無い。エネルギー効率の良い新世代の栽培ライトは、75ページの記事「Best Grow Lights for Starting Seeds Indoors」をご参照。

 タイマー機能や手動で1日に14〜18時間程度点灯し続ける。1日に2回風にあてる(成長中の茎の強度を強めることができる)。


植え付け、世話、追肥

 新たに種の培養土の袋を用意して、プラグトレーや0.1Lサイズの紙カップで育てる。トマトが本葉を付けて、水抜き穴から白根が見えるのを確認したら、10cmの鉢へ優しく植え替える。3週間ほど経ってトマトの根が10cmの鉢いっぱいになったら、最終的な容器へ移替える(40cm径の鉢かバスケット、30Lのプラグトレーかプラスチックのバケツで、水抜き穴がたくさん空いたもの)。

 早熟トマトの栽培は、市販のどんな種類の鉢植え用土でも始められ、最大3分の1まで堆肥を混ぜる。トマトがしっかり成長しているかよく観察して、新しい成長が止まるようなら有機液肥を希釈して与える。トマトを屋外に置けるほど暖かい気候になったら追肥の時期。乾性の有機肥料は水やりの前に土の表面に撒けば良いので簡単。プランター栽培では水やりに特に気配りが必要。常に少し湿った土となるように保つことが大事。


季節の変わり目

 気温が13℃を超える晴れた春の日には、一時的に屋外にトマトを移動して、風がほとんど無い場所で日光浴をさせる。プランター栽培のトマトはおそらく冷床には大き過ぎるが、小さな机を逆さまにして脚にビニールシートをかけて包み込めば、即席でかっこいいミニ温室の出来上がり。必要であれば、(寒冷紗などの)被覆資材で覆い、更に断熱しても良い。夜は屋内にしまい、寒く、じめじめした時期の間は、日当りの最も良い窓辺に置いておく。

 トマトが花を付けたらすぐに、受粉が進む様に、花弁を優しく吹き付けるか電動歯ブラシの背を茎にあてる。これは、授粉者のブンブン蜂の行動を模したもので、Xerces Societyによると、結実を約45%向上する。

 早熟トマトを春の終霜の10〜12週前にプランターで育て始めれば、ご近所さんが初トマトを収穫する何週間も前に、自家製トマトを楽しむことができる。

 

Expert Tips for Growing Early Tomato Varieties

By Barbara Pleasant 

December 2014/January 2015