リサイクルする価値はあるのか?

「リデュース、リユース、リサイクル」すべきだとご存知ですね。でも、電子機器、紙、樹脂、ガラスその他の廃品となると、リサイクルする価値はあるのだろうか?

 

あなたの使う物をリサイクルするとたくさん資源を節約できる。でも、使う物を減らして再利用することにもっと重点を置くと、廃棄物処理の流れを、むしろ効果的に低減するのに役立つ。

ドナルド・サンダーソン(Donald Sanderson: ニュージャージー州ウッドバリーの元市議会議員)が 1970 年代終わりにリサイクルを必須にすべく活動を推進した当時、市議会でののしられ、地方紙から批判を受けた。怒り心頭の市民は彼の庭の芝生にゴミを投棄。それでも、彼は意見を曲げず、法律のおかげで、ウッドバリーは何千ドルも埋め立てコストを節約し、市は税金を上げたり、サービスを中止したりせずに済んだ。

それ以来、廃棄物に第2の命を吹き込むという価値に対する民衆の見方自体が変化してきて、劇的な量のゴミが埋め立て地行きから進路変更してきた。2012年時点で、合衆国で年間に出る2億5,100万トンのゴミのほぼ 35% をリサイクルしたり、堆肥化したりしていた。これは、8,700万トンの廃棄物に相当し、2.77 x 1021 カロリーのエネルギー(年間に合衆国の1,000万世帯が使用するエネルギー量)を超える節約になる。

ディラン・デ・トーマス(Dylan de Thomas: Resource Recycling の編集長)は言う。リサイクルはもう、単に埋め立てスペースを節約する最終工程ではない。「ますます、人々は製品全体のライフサイクルに目を向けている」とトーマスは言い、「持続可能な物の管理」として知られ拡大中のムーブメントに言及。「このムーブメントでは、どれだけ長く製品がもつのか。使用時にどれだけ温室効果ガスが発生するのか。そして、使い物にならなくなる頃、いかにして最高最良に使用されるようにするのか。例えば、プラボトルを他のプラボトルに変え、質の低い物、ひもなど、にしないようにするのです。」

 

持続可能な物の管理

では、リサイクルする価値はあるのか?答えはイエス。だが、効果的にするには、廃棄物に対する考え方を変えて、無思慮な消費を避けるべきだ。まさにたくさんリサイクルしていく時に、たくさんゴミを産み出している(2012年は1.99kg/人/日。1960年の1.22kgから63%増)。環境保護局 (EPA) によれば、同時期のゴミの全体量は183%増加し、1960年の8,810万トンから2012年の2億5,100万トンへ。

資源物を減らすには、「BYOC: Bring Your Own Containers マイ容器持参」 を心がけよう。例えば、布袋やガラス瓶。日用品店へ行き、製品、卸売り食料品、加工食品コーナーの肉やチーズを運ぶのに使う。容器を使い、レストランへ余り物を運ぶ。再利用できる飲料容器を買う。手作りで、調味料、ボディケア品、クリーニング品を作ってみる。読み進めれば、他にもたくさんコツが分かるので、消費を減らせないという時に役立てよう。

リサイクル時に意識すること。物によっては、リサイクルの方が他の何よりもずっとやる価値があることも。原材料を取り出すのに必要なエネルギー、物が残す環境負荷にもよるが。以下のリストで、資源物とリサイクル価値、そして 3R を正しい順序(リデュースで削減、リユースで再活用、そして最後にリサイクルで再生)で行う方法についてのコツを示そう。

 

ガラスのリサイクル

やる価値あるの? もちろん。ガラスは完全天然資源からできていて、際限なく新しいガラスに再生可能。再生ガラスでは新しいガラスに必要な原材料の 95% を置き換えられる。再生ガラス6トンを新しいガラス作りに再使用すると、新しい原料を使用するよりも1トン二酸化炭素排出量が減る。ガラス容器10個をリサイクルすると、テレビを1時間13分つけるのに十分なエネルギーを節約できる。

削減: 容器保証金制度(日用品店によっては牛乳ビンなど)を使う。また、ビール醸造所の多くやワイン醸造所によっては、顧客の飲料ボトルへ再充填が可能で、酒屋で買う時に新しいボトルを買うのとは対照的。

再活用: ガラスビンはあらゆる種類の役立つ家庭用品になり得る。例えば、花瓶や積み上げ可能な保存ビンなど。それから、もちろん、ガラスビンは飲み物をそそぎ口からヒトの口へ移すのに最適な器で、残った物の保存にもよい。

再生: 容器ではないガラス(電球、窓ガラス、耐熱食器、水晶製品など)をゴミ箱に投棄しないこと。使用済みガラス容器の処理設備に問題を引き起こすため。もし損傷がなければ、地域での再生案を探す。DIYに使ったり、中古品店に寄付したりする。

 

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Is Recycling Worth It?

By Joanna Poncavage 

February/March 2015