週末の安価なプロジェクトで、ゆっくりと燻す香ばしい肉を裏庭から直接食卓に届けられる。
文と写真:スパイク・カールセン(Spike Carlsen)
イラスト:レン・チャーチル(Len Churchill)
翻訳:沓名 輝政
きっかけは、義理の息子であるミッチが、(特にアメリカンフットボールのシーズンに)定期的に行っている、肉の燻製の美味しさについて説明してくれたことでした。
「リブなどの安い肉の切り身をマリネしたり、揉み込んだりして、朝から燻製器に入れておくと、夕方にはこの世のものとは思えないような料理ができあがるんだ」と彼は言います。「それに、午後には火を使って遊べるんだから、得することしかないでしょ」
それはいいと思えました。
ただ問題は、私が燻製器を持っていなかったことです。あったのは、古いウェーバー製のチャコールグリルと、3/4インチ(2cm弱)の合板の切れ端、そして特に予定のない週末でした。そこで、自分で燻製器を作ってみました。
私が作った「端材の燻製器」の作り方を紹介しますが、この方法であなたも作れます。
グリルに「細工する」
新品でも中古でも、熱源となるグリルが安全な状態であるかどうかを確認してください。私の燻製器には、倉庫にあった「引退した」ウェーバーのケトルグリルを使用しましたが、このようなグリルは、オンラインやガレージセールで25ドル以下で手に入ることが多く、運が良ければ「無料」の貼り紙が付いて、住宅街の縁石に置かれていることもあります。ケトルの底にある吸気口が使えるかどうか、両方の焼き網(炭用と肉用)がしっかりしているかどうか、グリルの下にある灰受け皿が壊れていないかどうかをチェックします。必要であれば、インターネットやホームセンターによっては交換部品を購入できます。
ダクトカラー(takeoff collar)をグリルに収めるために必要な穴の大きさを決めます。私の場合は4-1⁄2インチ(114mm)。[1]マスキングテープ上に円を描き、カットするときに線が見えるようにする。1/2インチ(13mm)のドリルビットを使って、円周に沿って下穴を開ける。その後、金属加工用のジグソーで円を切り出す。[2]ダクトカラーの「指みたいなひだ」を穴に挿入し、折り曲げてカラーを固定する。大きな、過剰な隙間がある場合は、暖炉用コーキング剤を使って塞げる。
燻製箱を制作する
燻製箱の素材としては、火に木を組み合わせないことが多いので、合板は不思議に思われるかもしれませんが、安全で扱いやすい素材だと感じています。箱の中の温度が120℃に達しても、箱の外側は触っても暖かい程度でした。箱の内側には、雨押さえ板金(この方が心地よければ)や杉材(自然素材として)を敷くこともできますが、私の場合は合板でうまく行きました。合板は、比較的平らできれいな一面があるものを使うと効果的です。
直線カット用の治具を付けた丸ノコやテーブルソーを使って、背面、側面、底面、上面、ドアをサイズに合わせて切り出します(31ページの「木取り表」を参照)。[3]合板の滑らかな面が内側になるように、2インチの万能ネジで2つの側面を背面に固定する。上面は、両側面に1/2インチ(13mm)突き出して、前面に1インチ(25mm)突き出すように取り付ける。箱の底面は、前面の縁から1インチ(25mm)突き出るように取り付ける。ドア上部の横木(F)を開口部の上部に、ドア下部の横木(G)を底部に(側面の前の縁と揃えて)、4つのトレイ受けの横木(H)を室内側の側面に約20cm間隔で設置する。
道具 & 資材
- 1/2インチドリルビット付きドリル
- 木工用および金属用切断ブレード付きジグソー
- ストレートガイドレール付き丸鋸(またはテーブルソー)
- 基本的な手工具
- 18~26インチのケトルグリル
- 4インチ(100mm)のダクトカラー(x2)
- 4x4サイズの3/4インチ合板または同等の素材
- 2インチ(50mm)万能ネジ
- 1/2インチの板金ネジ
- ヒンジ(x2)
- 取っ手
- 窓用のクレセント錠
- 4インチの金属製フレキシブルダクト(2.4m長)
- 4インチのエルボー
[4] ジグソーを使って、燻製箱に4インチの円形の開口部を切るが、縁が底面と背面から2インチの位置になるように。切り出した円形の部材を取り置く。2つ目のダクトカラーの指を穴に入れて曲げ、それぞれの指を1/2インチの板金ネジで固定。次に、箱の上部に直径3インチ(75mm)の通気孔を空ける。[5]3⁄4インチのネジと小さなワッシャーを使って、4インチの切り出した円形の部材を穴の上に固定し、調整可能なダンパーフラップとして使用する。
箱の背面を下にして置き、ドアを開口部に取り付ける。ドアを自由に開閉できるように、上下に8mmの隙間があることを確認する。[6]2つのユーティリティーヒンジと取っ手を取り付ける。[7]最後に、クレセント錠を取り付ける。「閉めた」状態のときに、ドアが箱の正面の枠にしっかりと引きつけられるように配置。
最終設定と「試運転」
燻製器は、可燃物から離れた固い面の上に設置します(車道やパティオが理想的です)。燻製箱は、金属製のダクトがグリルより少し上になるように置きます。燃料を入れるためにグリルの蓋を外したときに、蓋を置くた めの不燃物があることを確認してください。[8]小さい焼き網を、上部の大きい焼き網の上に、網目を垂直にして配置。[9]配置が完了したら、エルボーを4インチのグリル用ダクトカラーに取り付け、2.4mの金属ダクトをエルボーと燻製箱用ダクトカラーに1/2インチの板金ネジで固定する。[10]これで準備完了。
安定した温度を維持する方法の見極めは、学習曲線に従います。私のように「肉なし」で試運転をして、火加減をどのようにするのがベストかを考えてみるのも良いでしょう。
燻製箱の温度は、使用する燃料の種類と量、底部の通気口から入れる空気の量、上部のダンパーの通気口から出す排気の量によって変わります。目標は、燻製箱内の温度を110~120℃に保つことです。
[11]チャコールチムニースターター(またはその他の方法)を使って広葉樹の炭を燃やし、焼き網の上に炭を重ねる。
さらにDIYプロジェクトを!
作家であり農場経営者でもあるメアリー・ルー・ショー(Mary Lou Shaw)が紹介する、冷燻と料理のための炭焼き小屋と焚き火台の作り方を学ぼう。詳細は www.MotherEarthNews.com/DIY-Smokehouse をご参照。。。
* 和訳全文は1年おきに発行される和訳電子版のバックナンバーでお楽しみください
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