アメリカの農地は誰が所有している?

マザーアースニューズ 農地

家族経営による農家の時代は遠い昔の記憶のように感じますが、企業に支配されていない農家がどれほど少ないかを知ったら驚くでしょう。現在ほぼ1/3のアメリカの農地は、農家にその土地を貸している外部の投資家が所有しています。地価の値上がりが土地を外部委託して所有するという流行を部分的に説明しています。例えばアイオワ州のとうもろこし畑を借りるには、1エーカー辺り1970年には419ドルかかっていました。2016年は同じ面積で約7,183ドルかかるでしょう。1,600%以上の値上がりです。

翻訳:大本 清子

 農地の価値が上昇していることに気付いた投資家が土地の取得に励んでいることは、問題を単に悪化させています。エコノミスト (The Economist) は過去20年、農地は平均年間利益が12%であり、ほとんどのアセットクラスより収益率が上回っているとレポートしています。投資家はポートフォリオの均衡を保つため、ますます土地を入札していて今後5年以内に1,000万エーカーの農地が市場に出回ると見られ、この現象は増すばかりです。

 これは土地を持っている人には良いニュースかもしれませんが、手頃な価格で農地を手に入れられない、多くの未来の農家にとっては大きな障壁となり続けています。同じように環境の持続可能性の観点からも問題があります。ファイナンシャル・アドバイザーは所有している農地で何を栽培するかを決めることができ、彼らは環境に問題を引き起こす(有機農法ではなく)慣行農法を最も好むのです。このような障壁にも関わらず、次の世代のアメリカの農家にとっての頼みの綱もあります。例えばナショナル・ヤングファーマー・コアリションズ (National Young Farmers Coalition) のランドアクセス・リソーシス (land access resources) は、高齢で廃業しようとしている農家が投資家に土地を売らずに済む手助けをするために作られました。www.YoungFarmers.org/Land-Access を訪れて、自分の住まいの近くにある土地の情報や農家のためのサービスを見つけましょう。

 

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Future Farmers Face Investors for Farmland

By Lydia Noyes

December 2018 / January 2019