地域食料システム計画のガイド

地域の食料システムを支持することで地域全体が恩恵を受けられる。

翻訳:堀水 理佳代

多くのコミュニティは、地域の食料経済をサポートする法律や政策を導くのが難しいと感じています。米国農地信託は、地域の食料へのアクセスを向上させるために、生産から売買に至るまで包括的なガイドを発表しました。「成長する地方:農業と食料計画のためのコミュニティガイド (Growing Local: A Community Guide to Planning for Agriculture and Food Systems)」と呼ばれるこのガイドは、市が政策の変更、長期計画、公共投資を通じて食料システムを改善する方法を示しています。

 これまでのプロジェクト(食料への繋がりを育てる: Growing Food Connections)に基づいて、この新しいガイドは食料システム内にある問題の全体的な概要を提供し、それらを改善するための最適な原理と実践方法を教えてくれます。今日まで、ガイドには、農場や牧場の管理、健康な食料へのアクセスの改善、食料流通のための都市のインフラストラクチャーの改善等に関した地域政策を、最も包括的に収集しています。

 現実の世界において「食の主権」への単一のアプローチがうまくいかないことを考慮して、このガイドでは、地域社会が目標に達するために利用できる、多くの創造的な戦略に焦点をあてています。ガイドの中心となるのが「実施ツール (Implementation Toolbox)」で、コミュニティー全体にわたる向上のために、利用できる理念ツールを見極める実践的な指導が伴います。

 農民、食品政策支持者、地域プランナー、政府役人、そして一般のコミュニティメンバーなど、食料システムに興味を持つすべての人は、このガイドから利益を受けることが出来るでしょう。より効果的な市民参加のためのアドバイスから、地域社会におけるより良い目標設定のための戦略まで、このガイドは、あらゆる地域の経済成長と健全性改善のための実践的なインスピレーションを提供するよう努めています。

 

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Guide to Planning Local Food Systems

By Lydia Noyes

June/July 2018