母なる自然に目を向ける|マザーからのニュース

マザーアースニューズ 自然 自給 DIY

数年前、我が家の砂丘を有機菜園に改造したとき、私は夫に「有益な有機堆積物」という概念を教えました。

私は「これ」と言いながら、枯れ果てた回転草とハマビシ[学名:Tribulus terrestris]を指差しました。「これは庭に置いちゃだめよ。種子の頭が芽を出すから。でも、これは…」。私は、フェンスで囲まれていない隣家の庭から、ポプラやクワの葉が吹き込んできたのを指差しました。「有益なのよ。葉っぱは分解されて最高の肥料になるし、植物を肥料焼けさせることもないの」

 この「有益な有機堆積物」は、ヤギの糞、干し草の分解物、台所の野菜くず堆肥、そして私がチーズ作りをする際に出る乳清とともに、毎年の土壌改良の一部を構成しているのです。できる限り土壌を攪乱しないように積み重ね、乳清と灌漑によって微生物を増殖させ、植物の根に栄養を行き渡らせるのです。

 ガーデニングの世界では、頭を悩ませるような用語や概念があります。「オーガニック」「遺伝子組換え」「慣行」。そして、あまり信用できない言葉も扱います。「オールナチュラル」、「ローインパクト[低環境負荷]」。これらの用語は、あなたの庭にとってどのような意味を持つのでしょうか。種や肥料を選ぶとき、どれを選ぶのか、そしてそれがなぜ重要なのか?

 有機農法だからといって、それが最良の選択であるとは限らないことはご存じでしょう。また、弱い植物に施す前に鶏糞を堆肥化すべき理由は、ほとんどの人が知っていることでしょう。しかし、それ以上に、魚の液肥、骨粉、有機昆布エキス、牛糞堆肥のどれを選ぶのか?それとも組み合わせるのか?万能の肥料はあるのか?そして、価格帯は重要なのか?

 今号のマザーアースニューズでは、著者のダニエル・ボウマン(Daniel Bowman)がスイートバジルの栽培にさまざまな肥料を使った実験を紹介し、これらの疑問に答えています(42ページ)。どの肥料が一番適しているのでしょうか?その答えは、あなたを驚かせるかもしれません。

 有機肥料に目を向けるなら、母なる大自然に目を向けるだけで良い時もある。森にはどのように肥料を与えているのでしょうか。木から落ちた葉っぱ、霜が降りる前は元気だったトマトの株、植物が生きていくために必要な栄養分がたくさん残っています。有機堆積物(野生動物の足元で切り刻まれる落ち葉)は、森が始まって以来、巨木を育んできました。野生動物が運んでくる糞尿は、落ち葉の中で自然に分解されます。雨は、植物が利用するための栄養分を土壌に送り込みます。

 母なる大自然は、私たちの菜園や、お金をかけるべき場所について、多くのことを教えてくれるでしょう。多くの場合、低コストまたは無料の選択肢が目の前にあり、それがあなたの状況に最適な選択となる可能性があります。

 有機肥料を選ぶとき、何があなたの土壌に入るのでしょうか?堆肥や無料の肥料、あるいは魚の糞や藻類を分解した灌漑用水など、どれを購入し、どれを持ち込んだのでしょうか。落ち葉や干し草、昨年の庭木など、無料で提供されるものをどのように庭に取り込んでいますか?土に鋤き込む、フォークで鋤き込む、コンポスト・ティーやボカシを作る、ラザニア・スタイルで敷き詰める、などでしょうか?さまざまな気候や生育地域からのヒントやコツをぜひ教えてください。MAmes@MotherEarthNews.com までメールしてください。

 あなたのピーマンが太く育ち、あなたのトマトが割れませんように。 

―  マリッサ・エイムズ(Marissa Ames)

翻訳校正:沓名 輝政 

 

  

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