再生可能エネルギー政策を牽引する州

アメリカのソーラー発電産業は、2016年において、260,000人以上の労働者を雇用した。PHOTO BY GETTY IMAGES/ZSTOCKPHOTOS

2017年1月以来、アメリカ合衆国は、再生可能エネルギーの支援、温暖化ガス排出抑制、よりクリーンな技術への投資等、いくつかの政策を覆しています。

 

翻訳:堀水 理佳代

 

 これらの変化は、多くの州を、温室効果ガス排出の削減、天然資源の保護、新しい雇用の創出など、さまざまな立法上の目標によってギャップを埋める方向へ向けました。

 

クリーンエネルギーの勢い

 各州は環境に配慮した政策を州別に支持する権限を持っており、多くの州が法律の力をもって、これを行っています。最近の数ヶ月間、州議会は、クリーンエネルギーの生産、温室効果ガスの削減、環境保護のための州規制や優遇措置に関連する何百もの法案を提案しています。多くの州は、二酸化炭素排出に税金を課し、太陽光発電施設を奨励し、再生可能エネルギー技術の進歩を義務付ける方針を検討しています。

 憂慮する科学者同盟 (UCS) は最近、全国のクリーンエネルギーへの動きを審査する「Clean Energy Momentum State Ranking(クリーンエネルギー啓発・州ランキング)」を作成しました。報告書においては、クリーンエネルギーの仕事の雇用創出、再生可能エネルギーの向上、発電所の汚染の削減などを含む12の指標を検討し、持続可能な未来に向けて最も進歩している州を特定します。

 

クリーン電力生産の先進州

 報告書によると、カリフォルニア州、コネチカット州、マサチューセッツ州、ミネソタ州、ネバダ州、ニューヨーク州、ペンシルバニア州、バーモント州の8つの州が、クリーンな電力生産を促進する法案を進めています。マサチューセッツ州の議員は、2035年までに非化石エネルギーだけに頼る方法を模索しており、カリフォルニア州は2045年までに施行される同様の法律を検討しています。テキサス州でさえ、風力エネルギーの進歩のためにトップ10に入賞しました。

 テキサス州は2017年に2万メガワット以上のエネルギーを生産しました。これは700万世帯に電力を供給するのに十分な電力です。

 しかし、他の法案はクリーンエネルギーへの移行に抵抗しています。ソーラーパネルのネットメータリング [公共電力への戻し分を差し引くメーター計量] を終了する提案は、インディアナ州とミズーリ州で支持されており、ワイオミング州の議員は、公共規模の風力発電とソーラーアレイへの罰金を考慮しています。

 また、多くの州は温室効果ガス削減目標を達成するための法律を持っておらず、さらに、全国で販売されている省エネルギー車の割合は予想を下回っていることなどから、このランキングは各州において改善の余地が十分にあることを明らかにしています。

 これらの課題にもかかわらず、州はクリーンで明るい未来を確保する上で、ますますリードを取っています。

 

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Renewable Energy Policy

By Lydia Noyes

 

October/November 2017