翻訳: 広松 佳苗
特選記事：全て覚えているマザー
ジャック・ヘンストリッジ (Jack Henstridge) が薪壁建築（丸太を積み上げて壁にし、モルタル等で固定する自然建築の 1 つ）に関するセミナーを開いた年、私の家族は彼に会うためマザーアースニューズエコビレッジへ行きました。
私たちの双子の息子、ジョンとダンはその夏 8 歳でした。セミナーの日、夫と私は薪壁ワークショップに出席するため出発し、子供達と彼らのリーダーは自然散策へ出かけました。
セミナーの間、私たちは薪壁建築に取り組みました。その後で、子供達全員とリーダーたちが地面の上のある子供の周りに集まっているのを見ました。
それはジョンでした。彼らは歩いていて、誰かが「ああ、鳥の巣だ」と言ったのだとダンは言いました。ジョンが拾い上げると、それはスズメバチの巣でした。そしてスズメバチは皆飛び出し、彼を刺しました。リーダーの 1 人が泥をすくい上げ、彼の顔中に塗りました。そして他の誰かが入ってきました。彼らは緑の葉を何枚か摘み、束にして噛み砕きました。そして、ジョンの顔から泥を擦り取り、代わりに草と唾を塗りました。
最終的に彼は無事でした。何年もの間に私はこの話を何度も聞きました。語り直されるたびにスズメバチは大きさと数を増し、手当てはより激しいものとなりました。
スザンヌ・メイズ
韓国から愛を込めて
私の名前はキム・ミンジュ (Minju Kim) です。私は韓国出身で、マザーアースニューズの熱心な読者です。
私は大学生だった頃に環境について興味を持ち、気にかけるようになりました。大学時代の友人の一人は、ニューヨーク州フレドニアにゴン・ガーデン (Gong Garden) という名前の小さな有機農園を持っていました。当時、私は水や電気なしでトレーラーに住んでいました。ゴン・ガーデンのカップルは私に、植物の育て方を教えてくれ、最終的に自然の美しさに気づく手助けをしてくれました。私たちはまた定期的に地域のファーマーズマーケットで産物を売りました。その時から、私は二酸化炭素の排出を最小限にする暮らしをするよう心がけてきました。
この願望によって私は意識的に自給自足で生きるために学び、行動するようになりました。大学を卒業し韓国へ帰った時、非政府組織で働き、ソウルエコフィルムフェスティバルの運営を手伝いました。それは有意義なキャリアでしたが、自給自足の暮らしに本当に飛び込むことを強く望みました。それからソウル市協賛の「ソウル非電化工房」というプログラムを見つけました。それはもともと日本で藤村靖之氏により始まりました。他 11 人の応募者とともに、1 年間のプログラムに参加しました。木工作業、環境に優しい建築、有機農業、そして私たちがより自立する手助けとなる小規模のビジネスモデルを含む自給自足の暮らしに関連するテーマについて学びました。電気を使わないオフグリッドカフェを建て、昨年の11月から経営しています。(インスタグラムでチェックしてください @Cafe_Off_Grid)
韓国の在来植物を保護することも好きになりました。プログラムを卒業してから米や他の在来植物を育て始めることのできる小さな農園を借りています。自給自足に興味を持つ人々のためのブッククラブ（会員制配本サービス）も主催しています。マザーアースニューズの定期購読者としてグループと共有したい本当に素晴らしい記事を見つけました。友人と私は記事の内容を実際に議論できるように共に記事を韓国語に翻訳しました。私たちは「綺麗で簡素なキッチンクラフト 」（2019 年 4/5 月号）を読み小さなワークショップを開き、記事の方法を真似して木製のマドラーを彫りました。私は 10 月にカンザスはトピカで開催されるマザーアースニューズフェアを訪れる予定です。
私はより簡素な暮らしを送ることでより多くの人が満足できることを望みます。マザーアースニューズは彼らの現在の暮らしと自立の橋渡しをすることができると信じています。
キム・ミンジュ
韓国クンポ
マザーを発見（そして再発見）する
私がマザーアースニューズを見つけたのは出版から 2 年目の時でした。私は昼食時を近くの図書館か本屋で過ごし、有機園芸に関する本や雑誌を読んでいました。70 年代初め頃、有機園芸はまだ流行ですらなく、ましてムーブメントなどありませんでした。ですから私は他ほとんどの園芸家と気が合いませんでした。ある日、本屋で雑誌を走り読みしている時、マザーアースニューズに出会いました。その新聞用紙はいい感じがしました。記事は素晴らしいもので、すぐにその内容に共感しました。最初に読んだのはおよそ 13 号あたりだったと記憶していますが、雑誌棚には 1 桁台のバックナンバーもあることに気がつきました。私はお金を貯め、大量のマザーアースニューズを溜め込み始めました。同僚が週末に何をしたかや訪れるべき最新のレストラン、市場の最新の車について話している間、私は土壌管理やコンポスト、有機園芸について話していました。私の書店での購入はすぐに定期購読に代わりました。年が経つにつれ、マザーアースニューズを入れた箱はさらに増えて行きました。悲しいことに、前回の引越しの間に雑誌が濡れ、処分せざるを得ませんでした。新聞用紙は水に強くありません。
人生には方向を変える方法があります。園芸への興味は枯れませんでしたが、私に以前あった園芸のための時間は家族や仕事、他の人生問題によって消費されました。家族で私だけが園芸に興味を持っていたため、私は 20 年間以上マザーアースニューズの購読も園芸も諦めました。定年して、園芸への衝動が再び起こり、1 つの上げ床が 2 つに増え、そして 5 つ、そして空き地全体へ広がりました。マザーアースニューズの購読を再開し、暮らしは素晴らしいものでした。世の中が、そしてマザーアースニューズが電子化した時、雑誌の全巻を手にする機会に飛びつきました。その USB ドライブは誇らしげに、私のコンピューターキーボードのすぐ隣に置かれています。
私は今年、より多くの時間を園芸に費やしたいと望んでいます。昨年は全くうまくいかず、今年は私が菜園を取り戻す年なのです。12 の植え床の内 6 つだけに集中し、残りは雑草を抑えるために被覆資材をかぶせています。人が手をつけないと信じられないほど早く土地が野生に戻ります。植え床の骨組みはまだ健在ですが、今現在植え床はかなり荒れています。しかし私の良き友人が言うように、「少しずつコツコツやれば、やり遂げられる」。これが私のスローガンです。
ネブラスカ・デイブ
ネブラスカ州オマハ
信仰に基づく農業のフィードバック
読者の皆様へ、私たちはジョエル・サラティン (Joel Salatin) の、2019 年 6/7 月号における「信仰に基づく農業」へ多くの反応をいただきました。ジョエルは彼の信仰がどのように彼の農業を特徴付けるのかについて書いています。私たちのお気に入りの皆様からの手紙をどうぞ。 ー マザーアースニューズ
責任を取る時
ジョエル・サラティン氏の「信仰に基づく農業」に感謝したいです。私は来月 80 歳になります。歩行器を使うようになったため作物の育て方を変えなければなりません。地面で育てる代わりに、今は地面から 91 ～ 122cm の高さにある大きなプランターの中で食べ物を育てています。
これを書く私の目的は全ての人々が自分自身の暮らしに責任を持ち、精一杯生きることを応援したいからです。私はマザーアースニューズが手に入るようになった最初の年から読んでいます。50 年間、それは私が何かを建てたり新しい食べ物を試たりしたい時の間違いない情報源であり続けました。
ローズ・コレット
テキサス州アンソン
意図的な暮らし
ジョエル・サラティン氏の「信仰に基づく農業」を読めてとても嬉しかったです。人は日常の精神的な原理を忘れたり無視したりすることがよくあります。ありがとうございます、サラティンさん。
ダイアナ・セイズ
フロリダ州ボカラトン
あなたの母なる地球を愛せよ
ジョエル・サラティン氏の「信仰に基づく農業」はとても素晴らしい書き物でした。どうしたら彼に十分な感謝をできるでしょう？私たちは母の日を祝ったばかりで、私たちの母なる地球に対する私の愛はいくら誇張しても足りません。あまりにも頻繁に、信仰に基づいた人々は支配権について多くを語り、管理については十分語りません。私は朝、梅雨がまだバラの上にある間に 1 人で庭に出かけ、私たちの母なる地球の作品に驚かされます。是非皆で共に神様の素晴らしい贈り物を養い、讃え、楽しみましょう。
シャーマン・フラシェル
ケンタッキー州ハロッズバーグ
神聖な責任
ジョエル・サラティンさん、私が今までに神聖な責任に関して読んだ中で最も説得力があり刺激をうけるような論説の 1 つに感謝します。良い忠実な僕よ、よくやった [聖書の引用]。
ゲイル・ルース
ウェストバージニア州フェアモント
信仰に基づく農業
信仰が彼の農法にどのように影響しているかについてのサラティンさんの記事は非常に説得力があり、タイムリーでした。それは農業をしたり家庭菜園を持つ私たちの懸念の要因です。私たちは皆、神の創造物を気にかける責任があります。この目的を達成するためのあなたの努力を共有してくださり、ありがとうございます。
ジュディ・ピアース
カリフォルニア州カルピンテリア
マザーアースニューズが出版においてリスクを取ったテーマについて、このような親切で励みとなるフィードバックを頂き、なんと嬉しいことでしょうか。あまりにも長い間キリスト教徒のコミュニティは環境の管理責任への取り組みに無頓着でした。私はこれまで、信仰はあまりにも異世界のことでありこの世界にあまり関係がないという考えを受け入れたことはありません。
聖書のヤコブ 2:14 で指摘されている通り、「何の役に立つのだろうか、、、だれかが自分には信仰があると言っても、その人に行ないがないなら」。管理責任は神聖な真実の実践的な適用と信仰を示すための目に見えるひな型を与えてくれます。なんと重大な特権と責任でしょうか。
私たちの創造物の豊富さとその美点にあずかる喜びは私たちが神に対して自身の心を開いた時にのみ強まります。こういう面が加わると、新しい意味、洞察、感謝があります。
— ジョエル・サラティン
道しるべとしてのマザー
私はマザーアースニューズの 2019 年 4/5 月号を受け取り、ハンク・ウィル編集長の「50 周年」を読みました。1970 年代からマザーアースニューズを読み続けています。79 年、妻と私はバージニア州のシェナンドーバレーに引っ越したいと考えていました。それで、私たちは雑誌の全刊を手に入れた時、物件リストの広告に目を通しました。
ある広告では 10 エーカーの土地に水道とセントラルヒーティングのついた家がありました。それを見に言った時「水道」は外にある川で、「セントラルヒーティング」はワンルームの小屋の真ん中にある大きな石のヒーターであることがわかりました。多くの調査をしたあと、ついにブルーリッジ山脈の麓にあり、3 方をジョージワシントン国立森林公園に囲まれた所にある 25 エーカーの土地を見つけました。
サウスカロライナ州の家を売り、私たちの家を建てる間、ヴァージニア州はヴィーナにある私の両親の地下室に移り住みました。私たちの物件までは車で約 2 時間でした。友人からの助けを借りながら週末に作業をし、引っ越すまでに約 3 年かかりました。1984 年 7/8 月号で、マーサ・O・シェルドン(Martha O. Sheldon)の雑排水に関する記事「雑排水システム、家庭の水を節約する方法 (Greywater System: A Way to Save Water at Home)」を読みました。当時、私は貯水タンクしか持っていませんでした。シェルドンのシステムを導入し、うまく機能しました。
私たちはそれからイリノイ州中部へ引っ越して新しい家を建てました。裏庭に大きな菜園があります。素晴らしい土壌です。いい仕事を続けてください。私たちはこの雑誌が大好きです。
キャシー・バンガードナー
イリノイ州ミノンク
太陽光の高騰率
私はあなた方が前号 (2019 年 8/9 月号) でケール・ローバーツ (Kale Roberts) 氏のアラバマパワー社を賞賛する記事「私のご近所さんになりませんか？」を出版したことに失望しました。地域自体はアラバマ州の他全ての大規模ソーラー計画のように素晴らしいものですが、アラバマパワー社の太陽光方針は全くそうではありません。この公益会社は個人の自宅保有者に太陽光発電機器の設置を制限する手数料と罰金を規定し、それらをうんざりするほど、馬鹿げたほど高額にしています。太陽光発電機器を持つ自宅所有者にバックアップの電力と、バックアップの電気料金への支払いを強制しているので、公共料金への支払いを避ける唯一の方法は完全にオフグリッドにするしかありません。
マザーアースニューズ読者
あなたの懸念は事実に基づいています。複雑で新しい研究では、日照時間ではなく州の政策が州全体の太陽光発電における最も重要な決定要素であると示唆されています。近年太陽光と風力の価格が急落し、再生可能エネルギーが国で最も急速に成長する電力源となり、公共事業規模の太陽光だけで 2020 年までに 32% 成長すると予測されていることから、いくつかの州で石油の将来性を維持したいと願う化石燃料産業のロビイストおよび一部の公益企業による争いが繰り広げられています。
より具体的に言うと、あなたは公益企業がソーラーパネルを設置した消費者に請求する、アラバマパワー社のキロワットあたり 5 ドルの「ソーラー料金」について言及しています。このような料金はしばしば、ソーラーパネルを使う消費者が送電網に戻した発電エネルギー分を消費電力量から差し引くことを許すネットメータリング法を防ぐために制定された法律とともに設けられます。そのような政策のため、アラバマ州は太陽光産業グループによって太陽光発電に関して最悪の州の 1 つとして評価されており、導入された 300 メガワット未満の太陽光発電容量は州の電力需要のたった 0.29 パーセントしか満たしていません。さらに、懲罰的な太陽光政策は太陽光関連の職の成長を制限しています。例えば、アラバマ州は太陽光関連の職をたった 600 ほどしか支援していません。これをジョージア州（3,700 の職）やフロリダ州（10,300 の職）のような有望なネットメータリング政策を持つ近くの州と比べてみてください。
それにも関わらず、太陽光産業にはいい知らせがあります。先進的な（そして気候変動に対して責任を持つ）公益会社はカーボンフリーの取り組みを始めています。例えば Xcel Energy 社は 2050 年までに二酸化炭素排出をなくすことを予定しており、Platte River Power Authority 社は同じ目標を 2030 年までに達成することを予定しています。そして MidAmerican Energy 社は 2020 年までにカーボンフリーの供給をする予定です。太陽光発電はこれらの目標を達成する中心をなすでしょう。
アラバマパワー社の太陽光政策に関するひどい業績にも関わらず、私はコミュニティの回復力への確かな解決策は出身地に関わらず太陽の下での時間がふさわしいと信じています。スマート住宅区 (Smart Neighborhood) は国のコミュニティ限定のマイクログリッドの 1 つです。このプロジェクトにより、アラバマパワー社はあらゆる州で稼働している他の公益会社にエネルギーレジリアンスの 1 つの稼働モデルを示すことができます。スマート住宅区は太陽光が最も不利な制約条件下でも成功することも証明しています。
— ケイル・ロバーツ
バッテリー技術への反応
正電荷
私はいつもあなた方の雑誌を楽しんでいますが、ポール・シェッケル (Paul Scheckel) のバッテリーに関する 2019 年 6/7 月号の記事「オフグリッドバッテリー選び」は素晴らしいものでした。よく書かれており、選択肢と選択内容をきちんと説明するのに十分な詳細が載っています。私は引退した電気エンジニアで、これより良いバッテリーに関する記事を読んだことがないと思います。
ダドリー・クリスプ
バッテリーへの要求
ポール・シェッケルのオフグリッドバッテリーの選択肢に関する記事は有益なものでしたが、彼がなぜニッケル鉄技術に関する情報を含まなかったのか疑問に思っています。蒸留水を追加することで定期的に補充する必要がある「補水」システムに関しては簡単な言及しかありません。ニッケル鉄技術に関して強力な支持者と反対者がいるとしても、鉛酸 (FLA) バッテリーやリン酸鉄リチウム (LFP) バッテリーのような有害な要素を持たず寿命が長いため言及するに値すると私たちは感じます。
ナンシー・ルウィス
カリフォルニア州パロアルト
あなたがご存知の通り、全てのバッテリー技術には利点と欠点があります。この記事の目的はそれら全ての技術の網羅的な比較をすることではありませんでした。むしろ、その意図は特定の 2 つのタイプのバッテリー、FLA と LFP に焦点を当てることでした。これらは特定の 2 つの理由によって選ばれました。1 つめは、FLA バッテリーは私の経験上オフグリッドの適用で最も一般的に使われていること。2 つめは、LFP バッテリーはエネルギー貯蔵の新星であること。人々にはリチウム貯蔵技術について多くの質問があり、私は、必要以上の詳細に深入りすることなく最も一般的な問題に的を絞ろうと試みました。確かにバッテリー技術に関しては調査し比較するべきことがさらに多くあり、もし十分な数の読者から意見をいただけば、私たちは将来これらを扱いたいと思います。
ポール・シェッケル
たのしい暮らしをつくるマザーアースニューズ
The Mother of all Memories
By MOTHER EARTH NEWS Readers| October/November 2019
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