農場でのクリエイティブな楽しみ

マザーアースニューズ 自然 農 楽

他でもない自分の農場に、創造力とエンターテイメントの花が咲く場所を探してみよう。

 

翻訳:浅野 綾子

 ほとんどいつもと言っていい。農場は人間の創造的精神を育むことができない、辛くてつまらない仕事の場だと思われている。だから農場での創造性や音楽、芸術についての話を書いてほしいといわれた時、初めこの仕事に自分は適任ではないように感じた。というのも私はワーカホリックで知られているからね。私はみんなに、農場が農場だからという理由で、農場のことが好きになってほしいんだ。私は自分の仕事が大好きだから、仕事について触れないようにする必要もない。

 だが、あのちょっとした小唄、「勉強ばかりじゃ頭が悪くなっちまう」は本当でもある。特に子供についてはね。だとして、本来の農場の仕事以外で、農場のどのようなところが娯楽や芸術表現の場として使えるだろうか。箇条書きにしてみて、この分野に合うことがたくさんあるのに気づいた。それから、結局のところ自分はそれほどワーカホリックではないかもしれないともね。

 まずは子供向けから話そう。我が家ではテレビを置かず、ホームスクールで子供たちを育てた。そう聞いて我が家の子供たちはあれもだめ、これもだめで育ったと思われる読者もいるかもしれない。我が家では子供たちにリトルリーグのスポーツやバレエ、町にあるようなその他の創造性を鍛える習い事をさせなかった。でも子供たちの子供時代には、私の子供時代と同じように、要塞やツリーハウス、小川のダムがそこかしこにあった。今、孫の生活も同じようになっている。

 使い古しのパレット、干し草のひも、板切れをつかって遊び場をつくるといったって、一体どうやって町での生活と張り合えるのかって? 都会の友人が訪ねてくる時、いつも行ったきり楽しそうに何時間も過ごしているところが ある。どこだと思う?「要塞」に行くんだ。おあつらえの布の旗がてっぺんに意気揚々とたなびいて、ホームメードの要塞は子供の想像力の最高峰だ。屋外の薪ストーブの近くに大量の薪が積んである。子供がちょっと押して積み方を変えれば守りの要塞ができあがる。ほうきの柄にテープで旗をはりつければ、親も公認の要塞だ。

 小さな四角の梱にした干し草も遊び場になる。すべての遊び場の源は、積み重ねた梱の中にトンネルをつくった干し草の山であり、垂木から下がったロープだ。スポーツジムにあるすべてのものに勝る。そう忘れちゃいけない、こうした想像上の遊び場を覆いつくす固く結ばれた友情と、敵味方ごっこは、思い出と想像力と知恵の元だ。 

 ツリーハウスはもう 1 つのシンプルながら機能的なお楽しみエリアだ。木にボルトやくぎを埋めこむことは決してしない。自分たちのツリーハウスは、ナイロンのロープをしばってしっかり固定するだけだ。それでも、地上から離れて上にのぼることで、そうはなかなか得られない景色をちびっこは見れる。一番低い場所からの景色ではなく、一番高いところからの景色だ。私が子供のころのお気に入りの遊び場所は巨大なナシの木。ツリーハウスの上にあった木の股は、飛行機のまさにコックピットさながらだった。モモの木に登って「飛べる」なら、誰もビデオゲームなんて必要ないよな。。。

 

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