マザーからのニュース:青写真はなし

マザーアースニューズ 自然 自給 DIY

 

最近、この冬が一昨年、その昨年、そのまた昨年などと違っていたことに衝撃を受け、その 土地で「やっていく」ということに関しては、柔軟性が命なのだということを考えさせられま した。それでも、生まれたばかりの子羊をどう扱うか、来年は菜園をどう守るか、今年経験 したことを踏まえて計画を立てました。私たちは確かに目の前の経験によって形作られていま すが、その結果として立てた計画に固執しすぎてはいけないのです。

 

  最近、羊を飼ったことのない未経験者たちから、レジリエンス(回復力)のある羊の群れ を育てるための青写真について聞かれたことがあります。私がアドバイスしたのは、小型反芻 動物の飼育、牧草地の開発、柵の構築などに関するあらゆる文献を読むようにということで した。さらに、小型反芻動物や大型反芻動物を飼育しているさまざまなコミュニティから、できるだけ多くの情報を 得るようにと提案しました。そして、最後に、これらの情報をすべて頭の中で整理し、興味のある動物を様々な管理 方法の下で観察してくることを提案しました。そうすることで、自分たちの羊のプロジェクトをどのように取り入れ 始めるのか、自分たちなりの体制を構築できるのです。そして、やがて、ダイナミックで柔軟な自分だけの羊の飼育の 脱・青写真ができあがるのです。このアドバイスは、自営農業や小規模農業の他のあらゆる取り組みにも当てはまります。 これを書いていて、40年ほど前、放し飼いの鶏のプロジェクトに着手せざるを得なくなった日のことを思い出しま した。すでに数羽の鶏を飼っていて、牧草地での行動を観察し、何を食べているかも見ていました。彼ら用の区画に アルファルファやレッドクローバーなども育てました。鶏が喜んで食べるのを見たからです。規模を拡大するための青 写真を模索していたところ、米国農務省の出版物に、ある種の植物がさまざまな動物に与える毒性について書かれて いるのを見つけたのです。その頃、私は西部劇を見まくっていたので、locoweed[マリファナのように神経系を害す北米原生 のマメ科植物]の危険性を(そう、泥沼の危険性も)知っており、家禽類に関する表まで熱心に読みました。そう、ご想 像の通り。レッドクローバーとアルファルファが有毒植物としてリストアップされていたのです。私はこのことを数日 考えてから、この研究がどのように行われたかを調べ直しました。基本的には、科学者たちは既知の家禽類の毒素を リストアップし、その毒素を含むことが知られている植物のリストと照らし合わせただけでした。だから、そのマメ 科植物を鶏たちに食べさせ、数十年後、フレッド・プロベンザの研究を読んで、なぜ私の鶏が「有毒な」植物で繁栄 するのかがわかったのです。 将来の不確実性が大きい中で、柔軟性、適応性、レジリエンス(回復力)は、身につける価値のあるスキルです。 青写真やロードマップは快適ですが、思考や行動の硬直化は、あらゆる失敗を引き起こすもろさとなります。もしあ なたが、外的要因に遭遇して計画を根本的に変更する必要が生じた経験があれば、ぜひお聞かせください。HWill@MotherEarthNews.com にメールを送ってください。

それではまた 6 月にお会いましょう。

-- ハンク(翻訳:沓名 輝政)

̶

* 今号の記事全文は4月末までのご注文でご利用いただけます。こちらからどうぞ

* 今号の和訳抜粋サンプルはこちらからどうぞ

* 和訳全文は1年おきに発行される和訳電子版のバックナンバーでお楽しみください