太陽で水を温めよう

太陽熱温水器は、地球にとって良い選択で、財布にとっても賢い決断。

 

 北米においても太陽熱温水器は長い歴史を持つが、アメリカやカナダで冬期に水の凍結がよく起こることによって、それに備えた「平板」コレクターの開発が余儀なくされ、1970年代にカリフォルニア州とフロリダ州で主流となった。

 今日、革新的な太陽熱産業は、最北でも北極圏において水を暖めることができる、高い効率的なモデルを生産している。私は太陽熱温水暖房システムの設置業者なので、お金の節約や二酸化炭素排出量を削減する方法として、太陽熱温水に変更した何百もの人々に会った。

 私が勧めている太陽熱システムは、5-15%の投資回収率で、これは、置き換える燃料の種類、お住まいの地域、どの州で設備の補助金が取れるかによる。

 住宅用太陽熱温水器は、温室効果ガスの排出量を毎年、二酸化炭素3/4トン分相殺する。これは平均的なドライバーが年間で1,300マイル(約2000km)通勤距離を減らすのと同等。

 更に太陽温水器は、30%の連邦税控除が2020年まで受けられるので、導入するなら今だ。あなたの配管や配線のスキルが満足のいくもので、法令を満たしているのであれば、簡単に太陽熱温水器を組み立てることが出来る。

 誰にとっても、市販で買えるシステムが最も良い頼みの綱。この記事では、始める為の4つのステップと、太陽熱システムを購入する時に考えなくてはいけない一般的なオプションを紹介する。

 

ステップ1 :温水消費量を削減

 温水の自給自足に向けての最初のステップは、無駄を減らすこと。家庭での水の浪費をなくす習慣に取り組もう。髭を剃っている時、石鹸を泡立てている時、皿をゆすぐ時はお湯を止め、むしろ冷たいシャワーのスリルを楽しもう!可能な限りあなたの家の温水パイプを断熱しよう。ミネラルウールやファイバーグラスの断熱材は高熱の用途、例えば屋内の太陽熱配管に最適で、ポリエチレンは 82℃ までの温度に推奨されている。最後に、効率の良い洗濯機と皿洗い機を選び、低流量シャワーヘッドと蛇口エアレーターは水の使用を削減する。

 

ステップ2 :太陽熱温水システムのサイズと設置場所を選択

 無駄を削減し、お湯の必要量を決定した後、あなたの家庭とお財布にあった、最適なシステムが必要になる。太陽熱温水器は家庭の温水の需要を100%満たすことはまずない。一年のうち、曇りの日が多すぎるのだ、特に私の家があるウイスコンシン州は特に。

 その代わり、太陽熱温水システムは、地域と季節にもよるが、通常50−75%の年間使用量を産出する。地域の太陽熱システム専門家にどれだけ期待できるのか聞いてみよう。

 どの容量を選んでも、別の太陽熱温水タンクと予備の給湯器が必要になる。同じタンクが効率的に両方の仕事をすることはできない。コレクターは通常屋根に取り付けられるが、住居の近くの地面に設置しても良い。どの場所に設置しても、コレクターは風に弱いことを忘れてはいけない。しっかりと締めて固定していることを確認しよう!北半球において、水の加熱のためのほとんどの太陽コレクターは、多少の日陰でもよく、真南の30度以内の角度で設置する必要がある。

 理想的には、水平上から緯度と等しい角度にコレクターを取り付ける、45度弱が私の地域ではちょうどいい。涼しい気候では、家族 1 人につき 20 平方フィート(約 1.8 平米)のコレクターと 20 ガロン( 76L の貯蔵タンクをお勧めする。家族が多い場合は、5 人目以降の家族につき 10% 低減することができる。

 暖かい気候では、一人につきに1.4 平方フィートと25 ガロンの貯蔵タンク、5人目以降につき 10 % の削減が見込める。このサイズの決め方は、最高の投資回収率を期待できる。これより小規模なシステムは確かにうまく動作するが、節約量が少なくなる。大規模なシステムでは不必要な余剰を生み、より多くの費用がかかる。

 

ステップ3 :凍結または凍結無しコレクター?

 凍結することがない気候では、統合集熱器貯蔵 (ICS) もしくは、「バッチ」システムの使用が可能で、多くの場合、最も安いオプションだ。しかし、水で満たされたパイプが凍結する状況にさらされると、パイプが破裂することがある。最も寒い気候では、閉ループ凍結防止システムが最も良い保護となる一方で、ドレンバックを取り付けると米国のほとんどでよく働く。

 ICS 「ノーフリーズ」システム。凍結の全くない気候もしくは、夏の家、キャンプ等の夏期のみの用途としては、水を太陽コレクターに貯めておくことは問題にならない。

 晴れの日や季節だけの用途では、 ICS システムが最良の選択肢だ。バッチシステムは、単に太陽にさらされた水タンクであり、赤道近くで特に人気があるのは、暖かい天候とシステムの使い易さのためだ。

 市販の ICS コレクターは、太陽に面した側にガラスがついた断熱箱の中に単一タンクまたは複数のタンクを持つ。 ICS タンクは、多くの場合、黒く塗られているか、太陽エネルギーを非常に良く吸収する特殊コーティングで覆われている。

 閉ループやドレンバックシステムとは異なり、 ICS システムには、ポンプやコントロールがなく、家の配水管システムに直接配管できるので、最も簡単で安いオプションだ。凍結対応システム。2 種類の太陽熱温水システム、閉ループ凍結防止システムとドレンバックシステムは凍結することのある気候に適している。

 世界的に設置されているシステムの中で最も人気があり、汎用性の高いタイプは、閉ループ凍結防止システムだ。閉ループシステムは、バルブ、ゲージに加えて、毒性のない水で希釈した不凍液(よく「ソーラー不凍液)」と呼ばれる )で満たされた断熱されたパイプ、集熱アレイ、循環ポンプ、膨張タンク、太陽熱温水タンク、熱交換器、コントローラで構成されている。

 熱交換器は、通常、コイル管または平板で、お湯にソーラー不凍液からの熱を伝達する。使用しているシステムの熱交換器を選択するとき、コレクターで集める太陽エネルギーを全て移動できる、十分な大きさの表面積を有しているかを確認しよう。

 閉ループシステム内の配管は、コレクターから熱交換器へ、そしてコレクターへ戻るループを作る。この閉ループは、常にコレクターや配管内に留まるソーラー不凍液で満たされている。この液は、システムが長時間動かないか、熱い温度にさらされると特に不凍液が劣化するので、25年毎に交換する必要がある。

 太陽が閉ループシステムのコレクターを照らすといつでも、12 V の直流 (DC) ポンプに直接つながっている小さな太陽光発電 (PV) パネルを起動させる。太陽がコレクターとPVパネルを照らすのを止めるまで、そのポンプは閉ループを通してソーラー不凍液を循環する。そのシンプルさが一つの原因となり、DC 電源システムは、市場において迅速に人気の閉ループ選択肢になった。ソーラー不凍液がコレクターの内側で熱くなると、熱交換器へ配管を通って移動する。

 熱交換器は、太陽熱温水タンク内の水にソーラー不凍液からの熱を伝達し、そのタンクは後であなたが使用する為の、太陽で加熱された水を貯蔵する。太陽が輝いていない場合には、循環ポンプは、単純にオフになり、ソーラー不凍液が循環を停止します。

 適度なまたは暑い気候の場所で人気のドレンバックシステムは、閉ループシステムに非常に類似している。大きな違いは、これらのシステムは膨張タンクの代わりに、ドレンバックタンクを持っているということだ。これらのシステムのソーラー不凍液には、蒸留水、または水で希釈された非毒性の不凍液を使える。太陽が出ていな場合には、ソーラー不凍液がドレンバックタンクに貯蔵され、パイプとコレクターを空にする。

 閉ループシステムと同様、太陽がコレクターを温めるとポンプが起動してシステム全体にソーラー不凍液を循環させる。熱交換器は不凍液システムと同じ方法で太陽熱温水タンクにソーラー不凍液から熱を伝達する。

 ドレンバックシステムも魅力的だ。なぜなら膨張タンクがないがゆえに閉ループ不凍液システムよりも弁およびゲージが少ないからだ。

 ドレンバックシステムの直接配管は魅力的だが、多くの設置者は、柔軟性の欠如に嘆いている。コレクターはドレンバックタンクの上に取り付ける必要があり、配置場所の選択肢を制限する。そして、配管の設置には排水の為、タンクにコレクターから少なくとも10度の傾きを維持しなければいけない。

 最後に、ドレンバックシステムは常に120 V のACコントローラと高圧ポンプを使用する。この「高ヘッド圧」ポンプは、閉ループシステムの循環ポンプとは異なる。というのは、ドレンバックポンプの高い圧力が、システムがオンになるたびに配管やコレクターを完全に充填することを可能にするからだ。そして、気温が氷点下になると、再びソーラー不凍液がコレクターから流れ込まれる。

 

ステップ4 :真空管または平板太陽熱コレクターを選択。

 太陽熱コレクターは太陽の光を吸収して熱エネルギーに変換する。 ICS システムでは、コレクターは水槽のように単純なものでも可能だ。しかし、高効率で凍結防止されたユニットは、 平板と真空管の人気のある2つのコレクターオプションを取り入れている。

 それぞれの技術は、価格差等で、良い面、悪い面があり、十分な情報や、強い意見がそれぞれの項目にある。もう一度、最終的な決定を下す前に、屋根、使用目的、およびあなたの地域の天候パターンについて地元の太陽熱設置技術者のアドバイスを得よう。

 ソーラー不凍液が含まれている連結したパイプを加熱するために (通常は銅が黒く塗られている)平板太陽熱コレクターは吸収プレートを使用する。パイプとプレートは、太陽に面している強化ガラスの板と共に設置される断熱フレーム内に収納されている。

 平板太陽熱コレクターは、すべての気候でうまく動作するため、これまでのコレクターの中で最も人気のある種類だ。さらに、最も長い間存在し、非常に効率的で、かつ最も安価なオプションだ。これは、熱がいくらか周りの環境に逃げるので、うまく設計され、よく維持された平板太陽熱コレクターはオーバーヒートをすることがほとんどない、そして冬の間、雪や氷の塊を溶かしてくれる。

 1970年代後半に登場した真空管技術は、初期の幾つかの失敗にもかかわらず、開発され続けてきた。平板コレクターと同様、真空管コレクターは吸収プレート上に一連の管を配置する。しかし、真空管は空気を全く含まず、プレートからソーラー不凍液へ、より効率的な熱の伝達を可能にする。

 この効率アップは、真空管コレクターは、平板コレクターより高い内部温度を処理するように設計されなければならないことを意味する。コレクターを大型化したり、貯蔵タンクを小さくしないよう特に注意しよう。最後に、価格が下落し続けているが、真空管コレクターは、同等の加熱容量でありながらも、平板コレクターよりもコストが高くなる傾向がある。

 

太陽熱温水ヒーターを賢く選ぼう

 熟練した技術者が、特定の気候、屋根の設置場所、および特定の需要に最適なシステムをインストールするのに高品質な素材を使用した場合、太陽熱温水器は寿命を長く持続することが出来る。もし他より非常に安いシステムを見つけた場合、おそらく低品質の部品の使用等の理由がある。

 太陽熱について多くの情報があり、率直に言って、その莫大な不確定要素が、重要な金銭的または、環境への選択をするのを思いとどませるかもしれない。何かしらの選択をする前に、このアドバイスを覚えていてほしい:消費量を削減すること、使用するシステムに適した大きさとを設置場所を選別すること、凍結保護のための準備をすること、あなたに適切なコレクターを選ぶこと、そして何より、品質のよい部品と労働者を選択すること。

 

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Solar Hot Water Heating Systems for Your Home

By Bob Ramlow

 

August/September 2016