裏庭牧場でヤギを育てる

COVER: QUARRY BOOKS
COVER: QUARRY BOOKS

Raising Goats on a Backyard Farm

April 23, 2012

http://www.motherearthnews.com/modern-homesteading/raising-goats-backyard-farm-ze0z1204zsie.aspx

By Brent Zimmerman

 

ハンドブック 『Get Your Goat(ヤギを飼おう)』(Quarry Books, 2012)-Brent Zimmerman著は、いまあなたが住んでいる場所が都会、田舎、郊外に関係なく、裏庭でヤギを飼うための手順や案内をしてくれる完璧な案内書。

ヤギを飼うためのユニークな設備や著者の重要な経験など、本当に役立つ実用的な案内をしてくれる。

 

裏庭でヤギを飼おうと考えてます? 広大な農場に住む必要はないけど、時間と情熱、ヤギが育つための楽園のような裏庭牧場を作るユーモアのセンスが求められる。

『ヤギを飼おう』 は、ヤギに飲ませるミルク、食事、食物繊維、接し方などヤギを飼うために必要な質問に対して答えてくれる。以下4章「Goat Needs」からの抜粋。

 

飼育スペースの検討

ヤギを飼育するためのスペースはある?

幸せで健康なヤギを飼育するには、ヤギの囲いや家、また、エサやわらのような飼育に必要なものを保存する小屋も必要になる。ヤギの寝床についてやること全てを知るべきで、寝床の掃除は少なくとも年に23回は行う。

 

裏庭牧場計画

ヤギを育てるスペースは、ヤギの頭数による。 ヤギの寝わら、エサ場、野外施設に出るための道が十分に確保されている必要がある。

ヤギを繁殖させるなら、春にはヤギの群れの数が23倍になることを念頭に置こう。(詳細は“裏庭のヤギ小屋”の項目を参照。)

裏庭に作る囲いの配置も重要。牧場の設計においては、囲いは科学的な観点でなく、ヤギにとっての利便性の観点から配置する;単に小屋にフェンスを付けて放牧地を囲うだけでも良いかも。

土地が狭い場合、どこに囲いを設置するのか、ヤギたち、隣人、もちろんあなた自身の利便性をよく考えたうえで設置する。

住宅の屋根、もしくは大きな樹によってできる日なたと日陰の恩恵が受けられる環境に囲いを設置する。

囲いは強風から守られるようにする。囲いは小屋に隣接させ、ヤギが自然の脅威から身を守れるようにする。

囲いの近くには鑑賞用植物および外来の牧草を植えない。シダ類、シャクナゲ類、ツツジ、アメリカシャクナゲ類はヤギにとっては有害。牧草地に若木があれば、ヤギに食べられないようフェンスで覆うなどしてよく保護する。

植物によっては有害であったり、いろんな意味で負の影響がでたりするものがある。毒性の度合いはいくつかの要因によっていて、植物の生育段階、どの部位を食べるか、どのくらい摂取するかによる。また、いくつかの植物では、老朽のどの段階で食べるかにもよる。

 

有害な植物の危険性

乳液を出す植物訳注:ハルノノゲシなどのようなシアンを発生させる植物、アメリカシャクナゲ、核果類、木の葉はヤギの体内で血中酸素運搬能力を低下させる。たいていすぐ死に至る。植物の持つ光力学性の毒性は、動物の皮膚の無色素な部分に対しては脅威となる。油菜、セイヨウオトギリソウは光力学性の植物。それらを多量に摂取して、日光に当たると、皮膚がヒリヒリと痛む。シダ類のような他の植物は、多量摂取により体内で大量出血を引き起こす原因となり得る。

地域の保険機関や農業機関に問い合わせて、地域の毒性植物リストを入手しよう。

 

裏庭のヤギ小屋

ヤギは自分の住処に特別なこだわりを持っていない。多くの幸せなヤギたちは、質素であっても彼らにとって快適な住処で暮らしている。安全で十分なスペースが確保され、風雨を凌ぐことができれば、ヤギたちは与えられた住処に適応するだろう。覚えていてほしいのは、ヤギに使えるから、あなたが使いやすいと言えるかどうか?

ヤギの安全と快適さの確保に加え、小屋の天井が高く、ドアも広く、通路幅も十分に確保するなど、あなた自身にとって日々の飼育仕事をしやすい造りにしたくなるだろう。

2人なら仲間【訳注:3人なら仲間割れと続くことわざ。】まず、小屋を立てる際にはヤギを一度に飼育する最大数を考慮する。それぞれのヤギが、他のヤギと接触することなく過ごせる十分なスペースが必要。それぞれのヤギに対して、エサ入れやきれいな水のある十分なスペースが必要。

小屋から庭へ行けるようにしてあれば、母子のヤギの小屋は4フィート×9フィート(1.2×2.7m)のスペースで十分。2匹のヤギは70平方フィート(6.5平方メートル)の小屋スペースが必要。

ヤギ小屋はフェンスで囲まれた安全な野外スペースとつなげる。

ヤギのためのスペースは、常識的に決める。ヤギ小屋が開放的で風通しも良く、大きな庭とつながっていれば、小屋に使う資源は少なくてすむ。庭のスペースがとても限られていると、1日のうち大半を小屋内で過ごすようになるため、室内スペースがもっと必要になるかもしれない。

 

確実で安全な飼育

外敵の脅威がある場合、目が行き届かない時間帯にヤギたちが外へ出ないように小屋に閉じ込めておく必要がある。小屋に窓を考えているなら、確実に、一番背の高いヤギが両足で立って壁に寄りかかった時の頭の高さ( 5 1/2 フィート [1.7 m])より高い位置にしたり、棒でカバーしたり、堅いスクリーンで覆ったりして、不意に頭を突き出して、ガラスを割って、怪我することがないようにする。

 

見に行く時間

12回はヤギ小屋に顔を出そう。これが簡単にできれば、より快適にヤギの世話ができ、よりヤギ体験を楽しめる。少なくとも年に何回かはヤギ小屋を掃除する必要がある。小屋の頭上スペースを余裕で直立できるぐらい十分に確保しておくことで、ずっと仕事にがしやすくなり、腰を痛めることも少なくなる。幅が広く、両開きの扉を小屋に使えば、小屋に小型のトラクターや手押し車が入れられて、いつでも掃除が快適になる。

上記の記事は、2012年にQuarry Booksより出版されたGet Your Goatの許可を得ている。