破壊的計画:産業システムとつながらない自分自身の食物を育てよう

PHOTO: FOTOLIA/STEFAN KORBER
PHOTO: FOTOLIA/STEFAN KORBER

Subversive Plots: Grow Your Own Food to Disconnect From the Industrial System

August/September 2012

http://www.motherearthnews.com/organic-gardening/grow-your-own-food-zm0z12aszmat.aspx

By Roger Doiron

 

ポケットの中の2本のニンジンは、店では10ドルの価値がある

 

近頃、ガーデニングは破壊的な活動である。食物はただエネルギーを形にしたものというだけではない。

食物は私たちの体を動かす燃料であり、力を形にしたものである。あなたがどうやって自分自身の食物を育てるか学び、そして他の人に同じことをするよう勧める時、あなたは自分自身の手に力を取り戻すのだーあなたの食事、あなたの健康、そしてあなたの財布に対する支配力を。

 

これが破壊的であるということは、力はゼロサム・ゲームだということだ。もし私たちが社会のあるグループに権力を与えたのならば、それは他のグループからその分の力を奪っているということである。過去30年の間に、食品社会の支配力はより少ない法人組織の掌中にだんだん集中してきている。平均的な食料品店では、買い物客は3万個近い製品を入手出来る。これらの内大多数の物は、しばしば規制をする高官の友人たちの援助で、非常に大きい会社によって製造されている。

 

損なわれた食品工業システム

 

この増加しつつある食品工業システムの持つ問題は、このシステムが人間や地球とそんなにうまくいっていないということである。食品を支配する力をより少数の掌中に集中させるということは、食品の無防備さを増す結果につながる。国連食糧農業機関によると、世界中の飢えた人々の数はほぼ10億人にのぼり、その数は約20年前よりおおよそ15000万人増えている。と同時に反対の世界では、10億人以上の人々が、糖尿病や肥満の増加率で証明されるように、良くない食物を食べ過ぎている。

 

我々が直面している挑戦は、ただ単純により健康的な食物をもっと生産するというだけではなく、「より少ない」という条件と共により少ない油、より少ない土地、より少ない水、より少ない時間、より少ない安定した気候でもっと食べ物を生産するということCornell大学の食品とエネルギーの研究者David Pimentel博士は、アメリカは食物エネルギー1カロリーを生産する毎に化石燃料10カロリーを燃やすと算定している。もし世界全てがアメリカと同じエネルギー消費方法で食品消費を続けるなら、人類は地球の燃料の知られている埋蔵量をちょうど7過ぎたところで使い果たすだろう。

 

 

農地は又、限られた供給下にあり、豊かな国の郊外のスプロール現象や、貧乏な国の砂漠化、いたるところでの先物買いのような様々な重圧にさらされている。より不安定な気候とより少ない水は、過去数年にわたりはっきりしてきた多数の異常気象(破滅的な干ばつのような)を伴う同じコインの裏表である。

 

十分な時間がない

 

時間の問題に関して、我々はKraft ConAgra Burger King Subway(と名前が挙るが、少ない)へ食品生産をアウトソーシングして、どう食事をするかという企業のアプローチを選択している。アメリカの家族は、平均的に料理と掃除に1日約30分を割く。

 

しかしこの自由も、ゼロサム・ゲームである。我々自身とスケジュールを、食べ物を用意する『雑用』から解放することにより、我々は我々を食べさせてくれる(彼らの福利を我々の福利より重視する)大会社の小さなグループに依存することになり、その社会組織に我々自身を囚わせてしまうのだ。

 

現在の食品工業システムを壊し、そして、我々にとってもっと役に立つ新しいシステムを打ち立てることが必要である。この新しい『食べる』方法では、庭を優先する場合においてのみ、庭が重要な役割を果たすだろう。ホワイトハウスの芝生に家庭菜園があることは、我々すべてが勇気づけられる、しかし我々にはただ注目を集める庭というより、それ以上の物が必要なのだ。

 

昨年ヨーロッパを旅したあいだに、オランダでの総ての旅行の26%は自転車によると知った。それで「総ての作物の26%を庭で出来たものにするには、どのくらい時間がかかるだろうか?」と思いを巡らす。多分、要求される最も重要なことは、国民菜園政策だろう。オランダ人がある霧の朝にただ目を覚ましてみたら、密集した自転車用の道路網があった訳ではない。何十年もの企画立案と公共投資の結果なのだ。

 

この計画と投資を始めるのにいい場所は、目下、ホワイトハウスの芝生の菜園とは違ったモデルと規模の農業に補助金を出している連邦Farm Billの中である(2012 Farm Billについて、詳しくはThe Citizen’s Guide to the Next Food and Farm Bill参照)。連邦政府の食品・農業政策は、大規模農場に代わって家庭菜園に補助金を出すべきである。私たちはすでに環境にやさしい車と環境にやさしいエネルギー増進への税額控除を提示している。それなら、環境にやさしい作物に控除があってもいいではないか?

 

あなた自身の作物を育てて自由を見つけよう

 

我々が、農産工業食物の手枷から自由になるには、いくつか他のことからも自由になる必要がある。都市と都市郊外生活者にとっては、ガーデンを裏庭から解放する必要がある。2011年、あるデトロイトエリアの母親は、彼女の前庭に菜園を作ることで、90日の実刑判決を受けるかもしれない状況に直面した。

庭作りは今日の食品工業システム上での社会的破壊だが、法律に反対するものではない。

 

同様に、我々はより開化した法令を通して、次世代の農場と庭の事業者を解放する必要がある。メイン州の23の町は、居住者に、彼らの居住社会の中で、彼らの作物と付加価値製品を自由に売っていいという地域の食料主権法令を据えることによって、この領域を先導している。

 

結局、多くの人にとって必要なのは、菜園ムーブメントに参加することだ。他の(機密頼みで楽天的でない)ものと違って、この計画は、出来る限り広め分け合っていくことでのみ成功するのである。だから、次のシーズンには、ただ自分自身の家庭菜園を作っていくだけでなく、同じように新しいガーデナーを育てることを約束されたし。そしてあなたが自分の土地を持っていなくても、それでもあなたは、あなたの食物をあなたの地域の栽培者に託することにより、その解決の一端を担っているのである。我々は一緒に、我々の食物と我々の健康と、破壊的な計画における支配力を我々の手に取り戻すことが出来るのである。