オーガニックを買う:ネオニコチノイド殺虫剤は拒否

Photo By Fotolia/Elenore H
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(写真)危険信号が集まっているのに、規制側は、大量使用され、しかも論争になっているこれらの殺虫剤の更なる使用を許可している。

 

 環境問題を密にフォローしていると、ネオニコチノイド殺虫剤(現在、世界中で最も広く使われている)の警告的なニュースが定常的に流れていることに、たぶん気づいているだろう。この化学品は、ミツバチの大量死と強く結び付いている。環境団体と養蜂家は、ネオニコチノイドを禁止するよう環境保護局へ強く働きかけているが、よくあるように、環境保護局が有毒な殺虫剤を禁止できる十分な証拠が集まるまでに年月が過ぎて行く。

 最近の2件の研究によると、ネオニコチノイドはミツバチにとどまらず危険。2012年の日本の科学者による研究では、この残留性、組織系(組織系とは、化学物質が植物内に取込まれることを意味し、洗い落としたり、削ぎ落としたりできない)の殺虫剤は「人体の健康に被害を及ぼす可能性がある」と結論づけられた。研究者は、ネオニコチノイドが、名称の由来であるニコチンと同様に、哺乳類の脳細胞に作用することを発見した。ニコチンにさらされるリスクは知られていて、胎児の突然死、低体重出生注意欠陥・多動性障害ADHDなど、子供への悪影響だ。

 更にニュースが飛び込んでいる。決定的な100ページの報告書「Impact of the Nation’s Most Widely Used Insecticides on Birds」で、American Bird Conservancy20133月に公開したものだ。同報告書では、たとえ一粒の種でもネオニコチノイド処理されていると、種を食べた鳥が殺されると指摘している。著者の結論は次の通り:

  • ネオニコチノイドは、組織系製品で、極度な残留性を持ち、地表を流れる雨水や地下水に浸透して、非常に悪影響を与える。

  • ネオニコチノイドは、地表を流れる雨水や地下水を汚染し、食料供給に危害を及ぼすレベルになっている。

  • 危険信号が集まっているのに、規制側は、大量使用され、しかも論争になっているこれらの殺虫剤の更なる使用を許可している。

 だが、良いニュースもいくつかある。何カ国かで、既に、ネオニコチノイド殺虫剤を禁止する行動が取られている。更に重要なこととして、オーガニックな農産物生産は安定して増加し続けており、食物は毒物に頼らずとも生産できることを実証している。オーガニックな栽培者は、作物がより良くずっと持続可能な手法で育てられることを証明してきている。オーガニックを選んで買えばいつでも、オーガニックな栽培者を応援し、他の農家が有害な農薬を拒否するよう少し動機づけしていることになる。はい、オーガニックはたいてい(常にではない)少し高価。だが、より良い食物と健全な環境は価値がある。

 農薬問題の詳しい情報に興味があれば、多数の団体が活動の呼びかけや詳しい背景資料を提供してくれる。先進的な2大組織は、Pesticide Action Network International(通称PANNAの北米支局とBeyond Pesticides(旧 National Coalition Against the Misuse of Pesticides)だ。PANNABeyond Pesticidesや他の団体は、大きな成果を出しており、私たちの支援を受け入れている。

 

Buy Organic: Reject Neonicotinoid Insecticides

An editorial from MOTHER EARTH NEWS
June/July 2013