在来種の豆が長旅

「10月」豆(通称「秋」豆)は、深い味で、よく採れ、種は何年も生きる
「10月」豆(通称「秋」豆)は、深い味で、よく採れ、種は何年も生きる

17年前、夫と私は、私たちが、古きよき「10月」豆と呼ぶものを植えたの。料理すると、豆は他のスープ用豆よりも大きく、ずっとしっかりとした良い風味があり、本当に食事の良さをたっぷりと味わったわ。収穫時期、豆をさやから分けて、トレイの中で乾燥させて、それから、袋に測り入れて、冷凍庫へ置いたの。豆のほとんどを最初の数年で食べたわ。でも、後日植える場合もあるかと思い、乾燥豆の小さな袋2つを取っておいたの。私たち家族がヴァージニアから、テネシー、ケンタッキー、それからヴァージニアへと戻るというように引っ越した際、凍った状態を保つよう注意しながら、豆の袋も移動させたの。

 2010年、ヴァージニアに引越して戻って来た時、夫が真っ先にやったことは菜園作り。夏の暖かい土の中に豆のスペースを確保したの。驚いたことに、ことごとく発芽する豆の種を見たの。小さな株のつるに育ち、花がつき、さやができた。赤いまだらのさやだけ残して乾燥するまで放っておくなんて、とてもできなかったわ。

 乾燥した豆の種は、冷凍庫に保存され、17年もの間、3つの州に渡って運ばれ、未だに作物が豊富に出来る。

Arlena Musick

 

ヴァージニア州アビンドン