自家養鶏なら命拾いできそう

その昔、工業的農業で遺伝子的に超充填された何万羽もの鶏を大きな鶏舎に収容する以前。サルモネラ菌、カンピロバクター、大腸菌( E.coli )その他の致命的になり得る病原菌に、卵や鶏が汚染されているのではという心配は、まず無用だった。以前は少々リスクがあったが、今ほどではなかった。

 サルモネラ菌は、時には工業的卵の中に潜み、カンピロバクターは、88%もの鶏肉で見つかる。なぜなら合衆国の工業システムは、多様な方法(以下に挙げたものも含め)で鶏にストレスを与え、感染症に抵抗できなくさせているからだ。

1. まず、極度な鮨詰め ― 生産コストを下げる手法だが、群れの中に病原菌が容易に広まることが保証されたようなもの。

2. 交配種は急速に生育されているが、強い免疫組織ができない。たいてい内蔵は体を維持するに十分なほど速く成長できない。真に正しい食物を正しい量得られない限り、脚や心臓が壊れる。

3. 卵を生む雌鳥は、大量の卵を速く生むよう育てられるため、「使い切り」になる( たった2年後 )と、缶詰のチキン・スープにも使えないほど骨が非常にもろくなっていることがある。

4. 鶏は絶対母親と一緒にいない。これは、健康的な消化吸収に必要な善玉細菌を得られないことを意味する。これで病原菌が入り込むすきを与える。研究(1973年という昔!)で示されているが、成鳥の糞にひな鳥をさらすことで、急速に大腸菌、サルモネラ菌、カンピロバクター、クロストリジウム属への抵抗力が備わる。( だから、もし母親と一緒でないひな鳥を育てるなら、最初はプロバイオティクス製品を使い元気に育つようにし、生後4週間ほどで成鳥の糞にさらす。)

5. 卵を生む鶏は、狭いケージ内で鬱屈として互いにつついて死に至らしめるのを避けるため、くちばしを取除かれる。日中の日差しを見ることも全くない。

6. 工業生産者は、強制的に鶏の羽毛を生え変わらせる。全ていっぺんにに最短で。( 雌鳥は羽毛の生え変わりの間は卵を生まない。)

7. 成長促進用の更生剤使用することで鶏の腸管内の生物相を壊滅させ、サルモネラ菌にかかりやすくなり、群れの中で病原菌が広がる。

 家禽類の科学者は、数10年にも渡って知っているこのような鮨詰めの非人道的なやり方が工業的卵や肉の中の病原菌の増加に貢献している。他方で、「食品の安全に関する学術誌( Journal of Food Protection )」 の2006年の研究で確認されている。「家族農場の平飼いの鶏は、商用農場育ちの鶏よりも多様な微生物相にさらされている。従って、カンピロバクターを抑制する細菌も含め、幅広い陣容の微生物を得ている。」

 納めている税金は、今では、私たちを次のように納得させるために費やされている。来訪者は特殊スーツを着用し、靴や車両のタイヤを「殺菌」してから養鶏施設に入ること。裏庭の鶏小屋もしかり。また、連邦取締機関は、よく巨大アグリビジネス( Big Ag )の恐怖に過度に影響され、有機認定の鶏は屋外へ出られるようにする要求事項を最近提議した。だが、屋外スペースは、柵で囲い、野生の鳥との接触を避けるよう覆いをすることが必須。彼らが信じるように、野生の鳥の糞と雌鳥が接触するようになると卵が汚染されるという理由。

鶏を病原菌から保護し続ける( 病気を打ち負かすに十分なほど強い鳥を育て、より自然でストレスの無い保護のしくみを用いる代わりに )のは、正しい道ではないのです、みなさん。有機鶏の生産に関するこんな方向性を誤った提議について懸念があるなら、地域の行政官に、あなたの想いを伝えましょう。

 

-シェリル・ロング(Cheryl Long)編集長

 

Raising Homegrown Chickens Could Save Your Life

By Cheryl Long 

December 2013/January 2014