DIY 保存箱

安くて、積重ねられる農作物用の収納箱は、農作物を自宅の菜園や産直市場から運べるよう作られたもの。箱が積重ねられるので、作物をきっちりと収納できる。基本の形は高さ14インチ(360mm)、幅16インチ(410mm)、長さ26インチ(660mm)で、ひんやり暗く湿った地下室や貯蔵庫でも通気ができるよう、箱の底がすのこ状になっている。

 

安くて、積重ねられる農作物用の収納箱は、農作物を自宅の菜園や産直市場から運べるよう作られたもの。箱が積重ねられるので、作物をきっちりと収納できる。基本の形は高さ14インチ(360mm)、幅16インチ(410mm)、長さ26インチ(660mm)で、ひんやり暗く湿った地下室や貯蔵庫でも通気ができるよう、箱の底がすのこ状になっている。

 ここではさらに、もっと背の低いサイズで、食料室や戸棚で野菜を保存するのに適した木枠の作り方も紹介する。10インチ(250mm)の高さだと、農作物をいっぱい詰めても背の高い箱に比べて移動しやすい。これらの収納箱を台所や食料室で使うつもりなら、採ったばかりの野菜を家の中に運びこむ時に、泥が落ちないよう箱の底をしっかりした合板にすれば良い(20種類の作物のオススメの保存方法は以下 www.MotherEarthNews.jp//2013/08/06/food-storage-20-crops/)。

 もし、積重ね型ではなく一体型の背の高いものが良ければ、43頁の引出し付きの収納棚をチェックしよう。

 

わくわく木枠の箱

 簡単な道具とよくある材料、それに基礎的な建築技術さえあれば、収納箱は作れる。箱の大部分がスギのフェンス材でできているので、軽くて丈夫なのが大きな特徴。どこのホームセンターでも扱っているこれらの板は軽くて長持ち、取り扱いが簡単。売っているスギの板にはたいてい、「厚さ3/4インチ(19mm)」と書かれているが、実際には5/8インチ(15mm)しかなく、木枠を作るのにぴったり。垂直材は 1-1/2 インチ(38mm)の四角い板から、ハンドルは3/4インチ(19mm)の堅木から取れる。

 まず切断。まず、横板(side board)、側板(end board)、すのこ底板(bottom slat)、垂直材(upright)、ハンドル(handle)を収納箱に必要な数だけすべて切り取る。切断する板のリストに(この後の記事を参照のこと)、板の寸法と各箱に必要な板の数が載っている。寸法は、自分の好みで変えられ、リストの寸法を調整するだけ。

 作業を速めるため、作業場での製材ラインの設置を検討しよう。構成部材を全て的確な長さに切るには、マイターソーと歯止めブロックが強力な助っ人となる。アウトフィードテーブルのような台を用意し、切断したい箇所で正確に切れるよう、台にブロックを固定する。準備にかかる時間は最低限で、結果に満足できるはず。すばやく、完完全に安定した切断ができる。

 すのこ板のペアを作るには、定番の8フィート(2,400mm)のスギのフェンス材を単純に15-7/8 インチ(400mm)の長さに切り、縦方向に2分割する。1枚のフェンス材から12枚のすのこ板ができる。底がすの


材料リスト

このリストを使い、DIY収納箱シリーズを作るのに、どれだけ木材と金物が要るか算出する。各タイプに必要な木材をメモしてから、切出しリストに従い、箱を組むのに必要な全部品を切出す。

 以下にリストしたオプション部品にも注意。平板の底板は、すのこの代わりに取付け可。転がす箱を作るのに、キャスターを取付ける場合は、固定材(locking strip)を無くす。

 

オプション部品 (両者)
底のベニヤ板 (1/4” x 15-7/8” x 25-1/8”) x 1
板取付け型キャスター(3”) x 4

 

高い箱 (14インチ高)、すのこ底

必要な全木材と金物
杉のフェンス材(8フィート長) x 3
1-1/2” 角材 57”
3/4” x 1-1/2” の堅木 32”
No. 8 ねじ 1-3/4 ” x 40
No. 6 ねじ 1-1/2” x 18

切出しリスト
横板(5/8” x 5-3/8” x 23-7/8”) x 4
側板(5/8” x 5-3/8” x 15-7/8”) x 4
垂直材(1-1/2” x 1-1/2” x 14”) x 4
ハンドル (3/4” x 1-1/2” x 15-7/8”) x 2
すのこ底板 (5/8” x 2-5/8” x 15-7/8”) x 7
固定材(5/8” x 1-1/2” x 11-1/2”) x 2

 

低い箱 (10インチ高)、すのこ底

必要な全木材と金物
杉のフェンス材(8フィート長) x 2
1-1/2” 角材 41”
3/4” x 1-1/2” の堅木 32”
No. 8 ねじ 1-3/4” x 24
No. 6 ねじ 1-1/2” x 18

切出しリスト
横板(5/8” x 5-3/8” x 23-7/8”) x 2
側板(5/8” x 5-3/8” x 15-7/8”) x 2
垂直材(1-1/2” x 1-1/2” x 10”) x 4
ハンドル(3/4” x 1-1/2” x 15-7/8”) x 2
すのこ底板 (5/8” x 2-5/8” x 15-7/8”) x 7
固定材(5/8” x 1-1/2” x 11-1/2”) x 2

 

こ板の収納箱をひとつ作るのに7枚のすのこ板が必要。

 横板の組付。横板を組付ける時は、角が90度になっているか確認するのに差し金を使っても良いが、切断せず元々工場でついた角を目安として使えるベニヤ板か、ウエハーボードを1枚使う方が簡単。切断した垂直材2本の底をベニヤ板の底辺に合わせて寝かせ、1つは板の角に合わせて置く。スギ材のフェンス材から切出した横板を垂直材の上に渡し【ベニヤ板の縦の辺を目安に垂直に】、防水の木工用ボンドと事前に開けた穴に1-3/4インチ(44mm)のNo.8のインチネジを留める(板が割れないよう、全部の板に穴を開けておく)。背の高い木箱をつくる場合、最初の横板から、通気用の隙間を3/8インチ(9.5mm)開け、隣に2番目の横板を留める。同じ作業を繰り返し、2番目の横板も組む。

 接着剤が乾くのを待たずに次の作業に進む。組付けた横板両方とも断面を下にして平らな床に立てて置き、スギの側板1枚でつながるよう、No.8のネジと木工用ボンドで接着。つなげたら慎重にひっくり返し、箱の反対側に側板を取付る。背の高い木箱を作る場合は、2番目の側板を両側に付足す。

 

なるほど底か

 どんな高さの箱をつなげるにしても、次のステップは底を取り付けること。これには2通りの選択肢がある:板敷きか、すのこか。

 平板の底。つながった木の底をDIYの収納箱に取付けるには、単純に箱を上下逆さまにし、 15-7/8 x 25-1/8 インチ(638mm × 403mm)寸法で厚さ1/4インチ(6.3mm)のベニヤ板をボンドと仕上げ釘で留める。底を交換できるようにしたい場合、1-1/2インチ(38mm)のNo.6のネジを事前に開けた穴で留める。キャスター付きの箱を作るには、固定材を取り付ける手順をはぶき(後述)、底の角に台車用のキャスターをネジで板止めする ― 車輪付の箱は必ず一番下にくることを覚えておこう。

 すのこの底。すのこ板の底は通気性があり、穀物の貯蔵に優れている。箱を上下逆さまにし、7枚のスギ材のすのこ板を均等に底に並べる。各すのこ板を横板の底の端にボンドで留め、1-1/2(38mm)のNo.6のネジで、事前に開けた3/32(2.4mm)の穴にネジ留めする。

 

固定しよう

 固定材(locking strip)。背の高い箱、短い箱両方の底に1-1/2 x 11-1/2インチ(38mm × 280mm)の固定材を2枚取付る(42頁の図を参照)。収納箱を重ねると、固定材が、下の箱の垂直材の間に収まり、安定した塔になる。固定材は余ったスギのフェンス材から切取れる。固定材1枚につきNo.6のネジを2個使う。

 ハンドル。ハンドルと垂直材に事前に開けた1-3/4インチ(44mm)のNo.8のネジ用の穴で堅木のハンドルを垂直材の少し突き出た上部にあてて、ハンドルを垂直材に接着剤とネジで固定。背の低い箱の場合は浅くて軽いため、堅木の代わりに2インチ(508mm)幅のスギのフェンス材を使っても良い。

 仕上げにワックスやニス、セラックニスなどを塗る必要はない。スギ材の粗い表面に仕上げを塗るのは難しいし、例えば煮沸した亜麻仁油などの無毒性のものでも、作物の匂いや味に影響が出ることがある。手作りの木の収納箱に詰めた自家製の野菜で作るごちそうが汚染されてはがっかりだろう。

 

 

寄稿編集者のスティーブ(Steve Maxwell) は、オンタリオで20年以上、お手製の農作物収納箱を使ってきた。彼の専門的な建築と農的暮らしのアドバイスを見習おう。www.RealRuralLife.com

 

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DIY Produce Storage Bins

By Steve Maxwell 

August/September 2014