ネブラスカ州リンカーン|ナイスな暮らし|素晴らしい町2014

25万人を超える住民にもかかわらず、リンカーンはその「ふるさと感」を保とうとしている。街中に広がる自転車道と多数のコミュニティガーデンが、住民たちの一体感を醸成するのに一役買っている。市域内には総計45の町内会が登録されている。

ネブラスカ=リンカーン大学とネブラスカ州政府の所在地として、リンカーンには、学生街と大都市の中心地の両方の特色と活動がありながら、大都市の抱える問題は比較的少ない。こう語るのは、40年来のリンカーンの住民であり住民組織「Nebraskans for Peace」の州コーディネーターであるティム・リンネ(Tim Rinne)

。リンネは、リンカーンは州の新観光キャンペーン「ビジット・ネブラスカ。ビジット・ナイス。」を体現していると言う。無個性で退屈な形では無く、暮らしが良く、住民たちがその質に思慮深く注意を払っている場所として。

「人々は公衆の面前では礼儀正しくふるまうという運用上の想定をしています」とリンネ。「『ナイス』の部分は、真実のものでないなんてことがあれば、それは作り物になってしまいます。歴史的に住民が多文化で所得も様々であったという特色は、私たちの「ナイス」なネブラスカ流ライフスタイルに信頼性を与えます。私がここに40年近くも暮らし、決して離れるつもりがないのはそのためです。」(リンネ氏の近所のサステナビリティへのアプローチについては、Homestead Hamletsを参照)。

リンカーンは、失業率3パーセント以下という、多角的で堅実な経済を誇る。州政府と大学のほかに、銀行、IT、コールセンターや保険会社といったものが主要産業に挙げられる。ハイテクブームは現在進行形で、リンカーン=オマハ地区は時に「Silicon Prairie(シリコン・プレーリー)」と呼ばれることもある。より大規模な都市と比べれば低賃金ではあるが、リンカーンは、米国の「最も健康で幸せな都市」のリストの上位に安定して位置しており、高すぎない物価やストレスレベルの低さといった生活上のプラス要因が低賃金率を相殺すること示している。さらに素晴らしいことには、市は、リンカーンを環境的に持続可能な都市の先頭に立つべく、「よりクリーンで、よりグリーンなリンカーン(Cleaner, Greener Lincoln)」運動を立ち上げた。

リンカーンはウォーキングや自転車にとって素晴らしい道路網を有しており、市街地に自転車レーンを敷設しつつある。多数の公園が市内あちこちにあり、アウトドアレクリエーションや自然とのふれあいの機会を十分に提供している。

近年、ガーデニングが定着し、CROPS(Combining Resources, Opportunities and People for Sustainability: まとめる。資源、機会、人々。サステナビリティのために。)と呼ばれるコミュニティがリンカーンの菜園仲間を増やす手助けをしている。2003年に1つのコミュニティガーデンからスタートしたこのグループは、現在13カ所の菜園と研修用農場、地域支援型農業(CSA)や直売所、6人のスタッフメンバーと多数のボランティアを擁する。

 


翻訳全文は12月発行。

 

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Lincoln, Neb.: Life Is Nice in Lincoln

By K.C. Compton 

October/November 2014