化石燃料を手放すムーブメント

お金が、石炭、石油、ガスから離れて移動しているのは、成長する団体連携の成果で、大学その他の重要組織に圧力を与えて化石燃料を手放すよう仕向けている。

 

 ジョン・D・ロックフェラー(石油で莫大な富を築いた人)の後継者でさえ、ロックフェラー家の慈善団体、ロックフェラー財団から化石燃料のダイベストメント(投資の撤収)をしている。今日まで、何十もの基金や機関(British Medical AssociationやSierra Club)、何百もの教会、30数カ所の自治体(マディソン、ウィスコンシン、サンフランシスコ、シアトルなど)、少なくとも10数カ所の大学(スタンフォード大学など)が、かつて化石燃料産業のために設けた基金を手放す決定をしている。ボイコットは、以前、大々的な社会変革を推進するのに機能したが、今日の化石燃料の投資撤収オーガナイザーは、南アフリカのアパルトヘイトを覆したダイベストメント運動と同様な成功を望んでいる。

 多大な影響力がある大きなムーブメントのようですが?「実に機能すると言いたいですね。」とジェイ・カーモナ(Jay Carmona:非営利団体をダイベストメント運動へ導く350.orgの全国放棄運動マネージャ)は言う。(350という数字は、大気中の二酸化炭素の最大ppmで、気候学者が私たちの地球を環境的に健全に保つ値として認めたもの。値は既に400ppm超で、毎年約2ppmずつ上昇している。)「ダイベストメント運動は広がっており、ますますグローバル化している」とカーモナは言う。

 350.orgのオーガナイザーは主に、道義的見地で化石燃料フリープロジェクトを立ち上げた。化石燃料を燃やすことで利益を上げる企業に投資することは道義的に誤りだ。というのが彼らの考えであり、たとえ良い投資回収を産み出すとしてもそうだ。石炭、石油、天然ガスを燃やすと大気中に二酸化炭素を放出する。それ故、大気汚染や気候変動を押進める。「化石燃料運動の利益はコミュニティーや地球の破壊から来ているのです」とカーモナは言う。

 ダイベストメント運動は、ただ単に道義的な立場をとることではなく、長期の財務的な意義もある。投資家は、多くのお金を稼ぐことができるように、投資先を新しいFossil Free Index(株式のインデックス:S&Pのリスク・ソリューション・グループの前代表のスチュアート・ブラマン(Stuart Braman)が創設)にリストされた企業に変えれば良い。。。

 

 

Fossil Fuel Divestment: A Growing Movement

By Joanna Poncavage 

December 2014/January 2015