遺伝子組換え作物に関する政府の欺瞞

「Altered Genes, Twisted Truth(作り替えられた遺伝子、ねじ曲げられた真実)」:遺伝子組換え作物に関する政府の欺瞞

 

アメリカ国内80%以上の食物には、遺伝子組換え作物由来の原料が仕込まれている。スティーブン・M・ドラッカー (Steven M. Druker) の新書では、その安全性に重大な疑いを提唱している。現在米国の広大な農耕地で、遺伝子組換え農産物を耕作している。この国で生産される約90%のキャノーラ(セイヨウアブラナ)、コーン、綿、大豆、テンサイは、害虫や除草剤に耐性を持つように遺伝子組換えされている。除草剤はグリホサートが有名(ラウンドアップその他のブランドで販売)。

これらの作物は、コーンチップス、パンなどの焼き菓子、シリアル、豆腐など、多くの人気のある食品に使用されている。加工食品内の添加物も遺伝子組換え作物由来だ。この添加物は、アミノ酸、アスパルテーム、アスコルビン酸、キャノーラ油、クエン酸、綿実油、酵素、自然香料、人口香料、異性化糖、乳酸、グルタミン酸ナトリウム、大豆油、砂糖、キサンタンガム、イースト、その他多数。

 連邦規定による有機認定食品は、遺伝子組換えは含まれないが、認証無しで他の食品を見つけるのは難しい。なぜならアメリカでは遺伝子組換えを表示するラベルは必要とされないからだ。ズッキーニ数種、yellow summer squash、スイートコーン、さらに大半のハワイ産パパイヤも遺伝子組換えだ。

 今年初旬、食品医薬品局(FDA) は、褐変や損傷に耐性があるように遺伝子組換えをした、新種の「Arctic」リンゴと「Innate」ジャガイモの品種を認証したことを発表した。

 過去20年間、この静かな遺伝子組換え作物への移行は、まさにその生命コードを変更し、私たちの食物システムを一変させた。FDAが私たちを安心させ続けている大変化は安全だ。

 真実ではない、とスティーブン・M・ドラッカーが著書「作り替えられた遺伝子、ねじ曲げられた真実」で述べている。公益弁護士でAlliance for Bio-Integrityの創設者であるドラッカーは、過去15年間遺伝子組換え作物の安全性に乏しい証拠を収集したが、政府の認可は一度もなかった。1988年にドラッカーの団体、生命科学者の団体、宗教指導者は保険福祉省を告訴。遺伝子組換え作物の米国市場参入を認可したFDAの1992年の規制に対して異議を申し立てた。その訴訟ではこの政策の科学的な欠点とFDA独自の安全基準に反していることが争点となった。その訴訟では法律上で敗北したものの、FDAは、遺伝子組換え食品政策に関連する44,000ページを越える文書の提出を強いられた。

 「この資料は宝の山だった」とドラッカー。彼は、FDAの科学者が明るみにした意見のメモをまとめた。遺伝子組換え食品は、非遺伝子組換え食品とは違い、非常にリスクを伴い、また厳格なテストなしに安全性だと想定することは出来ないという意見だ。ドラッカーは、FDAの過ちは最初の遺伝子組換え作物が作られる数年前から始まり、その時にバイオテクノロジーが科学分野から脱し政治問題になった、と主張する。。。

 

和訳全文は今月末発行予定。

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‘Altered Genes, Twisted Truth’: Government Deception About Genetically Modified Crops

By Joanna Poncavage 

August/September 2015