ヨウ素添加食塩を使わなきゃダメ?|専門家に聞く

「食事にヨウ素添加食塩は必要なのでしょうか?」


 どこで、何を食べて生活しているのかによりますが、「必要です」が私からの答えです。

 ヨウ素は、ヨウ素を含む土で育てた食材から摂取できますが、世界には成分不足の土地が多いです。必須栄養素であるヨウ素を補うには、添加物加工した食塩を調味料として使うのが一番。

 ヨウ素が体内で果たす主な役割。甲状腺といって、のどの奥にある、ちょうちょ型の腺がホルモンを作るのに必要で、全身の細胞の代謝を調整する役割を果たしています。出生前の胎児や誕生後の幼児の骨格、中枢神経系などの健全な成長・発達にも欠かせません。アメリカ国立衛生研究所 (National Institutes of Health) によれば、ヨウ素は免疫機能促進や乳腺線維嚢胞症の予防にプラスの効果があるとされています。

 ヨウ素不足になると、甲状腺が肥大化して甲状腺腫となることがあります。甲状腺機能低下症と呼ばれる症状には、この他にも疲労感、便秘、冷え症、うつ、肌荒れや頭髪の乾燥、体重増加、筋力低下などがあります。米国では1924年、ヨウ素不足の土で栽培した農作物が原因だったヨウ素欠乏症を、添加物加工した食卓塩で解消することに成功。それまでは、ヨウ素不足を原因とする病気はアパラチア山脈、五大湖、アメリカ北西部に広がっており、いわゆる「甲状腺腫発生地帯 (goiter belt)」と呼ばれていました。

 妊娠中の女性がヨウ素不足に陥ると、胎児が精神障害、発育不全、言語・聴覚障害になる恐れがあります。世界保健機構も、ヨウ素不足を最も予防可能な脳障害原因と位置付けています。軽度のヨウ素不足でも、注意力欠如障害と関係があると認識されてきました。

 アメリカでは、加工食品による塩分摂取量が多いですが、アメリカ国立衛生研究所のOffice of Dietary Supplementによると、加工食品に含まれるのはヨウ素添加していない塩だといいます。だからアメリカでは、食卓塩が主要なヨウ素摂取方法なのです。(塩にヨウ素添加しているかどうかはラベルに明記。)ヨウ素添加食卓塩小さじ2分の1に含まれているヨウ素は140ミリグラム。成人の必要量は1日あたり150ミリグラム。ただし、妊娠中の女性は220ミリグラム、授乳期には290ミリグラムと多めです。

 ヨウ素を豊富に含む食材は、海水魚、貝類、海藻など。パン、穀類にも含まれていることが多いです。


暮らしのいろんな知恵が満載。

マザーアースニューズ。

購読はこちらからどうぞ。

 

Do I Need to Use Iodized Salt?

7/23/2015 4:25:00 PM

By Linda B. White, M.D.