合成窒素肥料の知られざる被害

合成窒素肥料は現在の工業的農業を築いた土台の一つだが、それが不安な結果をもたらし始めた。窒素は蛋白質、RNA、そしてDNAに含まれる生命にとって必要不可欠な物質。光合成には窒素が必要。クロバーや豆等の、豆科牧草類の根粒の中では、窒素固定菌が空気中の窒素を、植物さらには動物に栄養を与える形に変換する。少なくとも100年前、化学者が空気中の窒素を無水アンモニアに変換する自然ガスを使って合成窒素を作ることを発見した時まで、このように窒素の循環は行なわれていた。この物質は第2次世界大戦中、軍需産業において使用されていた。戦後、生産施設がまだブーンと音を立てていた頃、農業がその次の主要な適用先となった。

 

 耕作の繰り返しと、他の産業の行為で土の肥沃度が減るにつれ、農民は合成窒素をもっと使うようになった。過去数10年の間、アメリカにおいて毎年約113億kgの窒素が作物に使用されている。1960年に使用された量のほぼ5倍にあたり、科学者は地下水に溶け出し、影響を与えていると言っている。

 Environmental Science and Technology Letters(環境科学とテクノロジーの手紙)の2015年の研究は、肥料からの硝酸塩と、アメリカの主要な二つの帯水層からの飲み水のウラニウム汚染を関連づけている。南西部の水のサンプルは、合衆国環境保護庁の定める安全レベルの最大値の89倍を記録し、カルフォルニアのセントラルバレーの水はそれよりも更に悪く、いくつかのサンプルでは、安全範囲内の最大値の180倍のウラニウムを発見された。

 その研究では硝酸塩が、バクテリアと化学物質による、岩や川底の沈殿物から自然に発生したウラニウムを、地下水に溶かし込む反応を引き起こすと、説明している。200万人に近い人々が、このウラニウムに汚染された飲み水の1キロ以内の距離に住み、これを飲料にすることで、腎臓にダメージを与えたり、血圧を上げたり、又はガンになったりする危険にさらされている。世界的に帯水層は農業地域にあるため、この汚染は孤立した問題ではないと、共著者のネブラスカ大学のケリー・A・ウェバーは言っている。

 飲み水に限らず、私たちの食物も侵されている。セントラルバレーは国の新鮮な農作物を多く生産しているが、中西部のサンプルは、農民がとても多くの合成窒素肥料を政府から助成されている作物に与えている、トモロコシ生産ベルトの近くで採られた。

 研究で汚染された水で潅水された作物は、溶解されたウラニウムを蓄積していることを発見された。過去の調査がこれを確証している。2002年のJournal of Environmental Radioactivityで発表された研究では、違う種類の作物をテストし、ウラニウムの濃縮度がそれらの作物、特にレタス、ラディッシュにおいて、研究者が灌水のウラニウム濃度を上げたのに比例して増えることを発見された。2012年に、 Journal of Environmental Monitoringで発行されたフランスの研究で、研究者がウラニウムで汚染された水で灌水されたレタスと麦の成長をテストした時に、同様な発見があったと報告されている。

 

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By Joanna Poncavage 

February/March 2016