バックボーンファーム:子ども、作物、スキルの成長

ドバンスキー家は有機農場を世話して、新鮮な食物を他の家族へ提供している。

 

(写真)

ドバンスキー家には106エーカーの土地に温室がひとつ、トンネルハウスが3つある。

文:K.C. コンプトン

翻訳:内野 清美

 

マックス・ドゥバンスキーとキャサリン・ドゥバンスキーは子どもたち、グレース19才、レオン17才、アイリス10才、テッサ6才とともにメリーランド州オークランドのバックボーン山の麓にある106エーカー(約429,000平米)のオーガニックファームで暮らしている。2016年の農的暮らし大賞に選出された3家族のうちの1つであるドゥバンスキー一家は、地元の市場やレストランだけでなく、地域支援型農業(CSA)を通じてバックボーンフードファーム (Backbone Food Farm) の製品を販売している。17回目のシーズンを迎えた農場は安定し、家族全員が農的暮らしを支えている。 マックス、キャサリン、グレースは、楽しみと少しばかりのお小遣い稼ぎのために近くのクロスカントリースキーセンターで季節的に働いている。ドゥバンスキー一家はシイタケやその他さまざまな種類のキノコを栽培し、豚や肉牛を放し飼いで育てている。ペルシュロン種の輓馬は、本物の馬力を農場にもたらしている。 バックボーンフードファームのCSA事業は、新鮮な旬の食品の大半を50家族に供給している。 このインタビューでは、ドゥバンスキー家が家族と農場の活動について語っている。

 

 自立への道を模索するにあたり、何からインスピレーションを得ましたか?

 私たちは自立を求めていたし、外に出る必要があった。 それに私たちは伝統的な方法に興味があり、自家栽培のオーガニックな食品に生涯の情熱を抱いている。 私たちは農場で共に働き、子どもたちと時間を過ごしながら生計を立てたいと思っていた。 私たちはまた、社会の消費文化に平和的に向き合い、環境に害を及ぼさず生計を立てることが重要であることに気づいた。

 

 農的暮らしの一日は?

 私たちは朝食を取ってから、動物に餌を与えたり、搾乳したり、薪を運んだり、温室の植物に水をあげたり、肥料を運んだり、各自の仕事をする。 子供たちをホームスクールで育てているので、彼らは一日を通して勉強している。 家族と農場の従業員は一緒に昼食をとり、仕事を再開する。 私たちは午後遅くに休憩をとり、もうしばらく仕事をし、動物の世話をもう一度して、一緒に夕食を食べる。 私たちの休暇は自然によって決定する。 冬には、クロスカントリースキーをするのが大好きだ。 春、夏、秋にはハイキング、水遊び、乗馬、キノコ狩り、食料採集をする。

 

 どんな作物や家畜を育てているか?

 私たちは、野菜12エーカー(約49,000平米)、ブルーベリー100株、ブドウ、ラズベリー、カラント、グースベリー、ルバーブのある1/2エーカー(約2,000平米)を含む50エーカー(202,000平米)の農場で、作物を栽培している。 3,000本の椎茸を生産し、屋内で様々なキノコを栽培している。 1エーカー(約4,000平米)の土地に今年は初めて乾燥豆を栽培している。約75頭の豚を放し飼いで飼育している。自分たちの手で家畜を屠殺、保存処理し、スモークベーコンやラード、ソーセージを作っている。長女は卒業金で5頭の羊を購入し、初めての子羊の誕生を待っている。 また、私たちは肉牛を管理し、蜂の巣箱を保有している。 マックスは長年に渡りペルシェロン種の輓馬を生産で使用している。農場で馬を使用することは、決して手放したくないことだ。

 

 農的暮らしとDIYのスキルはどこで手に入れたのか?

 多くの試行錯誤と、熟練者と過ごす時間、そして持続可能性を生活に取り入れている他の家族との対話を通して学んだ。 私たちはたくさんの本や雑誌を読み、非常に価値のある持続可能な農業協議会に参加している。 マックスはまた、母親からのビン詰や食品保存について多くのことを学んだ。

 

 どのような食品保存方法を利用しているか?

 私たちの加工場には、レストランの改装の際に手に入れた大きなシンクとバルカン (Vulcan) 社製の大型10口コンロがあるので、1日でたくさんのことができる。ベリー類でジャムやゼリーを作り、毎シーズン25リットル以上のブルーベリーを冷凍し、 カラントとエルダーベリーのジュースを作り、桃、リンゴ、トマト、キノコを乾燥させる。 また、食用ハーブを乾燥させ、可能な限りたくさんのペストウ【バジリコ・ニンニク・チーズ・オリーブ油などで作るソース】を作り冷凍する。ニンニク、タマネギ、カボチャ、ビート、ニンジンは地下に保存している。通常、15〜25羽の鶏と1年分の牛肉を冷凍していて、冷凍庫には常時豚肉が入っている。隣人とアップルサイダーを大量に作る事が私たちが好きなプロジェクトのひとつだ。 私たちは食料の約60%をオーガニックフードファームで自給している。 あとはコーヒーとチョコレートを栽培することさえできればいいのだが!

 

たのしい暮らしをつくる

マザーアースニューズ

購読登録はこちらからどうぞ

 

Backbone Food Farm: Growing Kids, Food, and Skills

By K.C. Compton

February/March 2017