我が家の庭:直撃レポート

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ミネソタ州のある夫婦は、芝生を自生植物に変え、庭のさまざまな微気候に適した豊かな庭園を実現した。

文と写真:ブライアン・デイ(Brian Day)

翻訳校正:沓名 輝政 

 

妻のクリスティは、もともと園芸家でした。大人になってからも、温室や造園、ファインガーデニング[質の高いガーデニングを提案する専門職]の仕事に携わってきました。しかし、これだけの経験がありながら、自分の庭を持ったことがなかったのです。

 それが、ミネソタ州ウィノナに引っ越してから、一変しました。あらたな仕事を始めて1年足らずで、築130年のビクトリア様式の農家を購入したのです。古いけれども、私たちの家でした。そして何より、庭があったのです。

 ウィノナはミシシッピ川のほとりの島にあります。ほとんどの家は小さな土地に建てられており、ガーデニングをするスペースは限られています。奥行きのある狭い土地に建つ建物は、庭の大部分を日陰にしてしまいます。さらに、川底の砂地とゾーン4bというウィノナの立地では、ガーデニングを志す人は多くの難題に直面することになります。

 

はじめる

 私たちは、ミネソタの短い成長期の6月末に家を購入し、パティオの隣にある花壇を菜園にする作業に取りかかりました。日当たりのよいこの場所から、ワスレグサ属[学名:Hemerocallis]を掘り出し、シダを家の北側の日陰になる場所に移植しました。

 シダが新しい住処で元気に根を張り始めたので、クリスティはパティオの植え床に取りかかり、野菜や花を少し植えました。ニトベギク属[学名:Tithonia]はフェンスの横に植え、オクラは「クリムソン・スパインレス」を何列か並べました。ヨルガオの種は奥の隅にして、フェンスにネジ留めしたトレリスに沿って植えました。

 前オーナーは、多肉植物を植えたプランターボックスを置いていきました。その代わりに、タイム、レモングラス、オレガノ、パイナップルセージなど、成長の早いハーブを植えました。そして、ジョージア州の友人を訪ねたときに持ち帰ったバナナを植えて、パティオガーデンを完成させました。

 庭に対する私たちのアプローチは柔軟でした。植物を植えて成長させたかったのですが、明確な計画はありませんでした。数ヶ月間、庭を観察し、太陽の動きを見てから次の行動を起こすつもりでした。

 

側庭の草原

 側庭の南向きの草地は、日当たりがいいことがわかっていました。この場所は、ネイティブ・プレーリー・ガーデン[原野の自然な循環が残る庭]をつくるのにうってつけの場所だと思いました。幸いなことに、この町には「Prairie Moon Nursery」という種苗店があります。そこで、芝生を掘り起こし、Prairie Moon の「Colossal Pollinator Garden」という、自生の野草や花を50株集めたキットを植えることにしました。

 私は庭を耕し、再生パレットから作った堆肥容器に芝生を運びました。 数時間以内に、場所の準備が整いました。 ランダムなパターンで苗を植え、亀甲金網を小さな筒状にして各苗をウサギから保護しました。Prairie Moon が、窒素が多すぎると在来植物が徒長して弱ってしまうと警告してくれたので、土壌を改良することは一切しませんでした。

 

前庭の秋の菜園

 私たちの前庭は完全に南向きで、他の場所よりもかなり暖かく、秋の菜園に最適です。 再生木材で上げ床を作り、低いトンネル用に3つのPVCアーチ支柱を追加しました。 一連のワイヤーウィケット[コの字の針金]は「Rouge d’Hiver(ルージュ・ディヴェール)」レタス(レッドロメインレタス)などの耐寒性のある品種を冬まで保たせるための二層目の霜除けの被覆資材を支えています。 この植え床にコラード、ケール、ターサイ、レタスを植えて、寒さが本格化する前に成長できるようにしました。

 

裏庭の植え床

 前庭の植え床を配置したので、裏庭に目を向けました。 雨が降るとガレージ近くの灌水チューブが浸水したので、そこにレインガーデン[雨水をゆっくり浸透させる庭]を設置しようと考えました。 Gulland Forge のブロードフォークを出してきて、芝を掘り起こしていきました。 次に、ニンニクの植え床に取りかかりました。

 クリスティは道路脇に廃材の山を見つけたので、それを使って、夏の日差しが差し込む家のすぐ後ろに大きな上げ床を作ることにしました。 最初の厳しい霜が降りた後、ウィスコンシン州の川の向こう側にある農場で購入したハードネックガーリックのクローブを植えまし。。。

 

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