豊富なバジル

マザーアースニューズ 自然 自給 DIY

数年前、我が家のバジルに大きなべと病が発生しました。ちぎるのは少なくて済みましたが、私たちは1年を通じて明るくしてくれるバジルに依存しているので、べと病に強い品種の選抜に着手しました。

このことは2017年12月号/2018年1月号に書いたのですが、その後、あの実験の結果を報告してほしいというリクエストや手紙がかなりありましたので、ご紹介します。一言で言えば、あのべと病の年、私たちは最も被害の少ない個体の種子を保存し、後に様々な市販品から入手した品種の種子いくつかと混ぜ合わせました。遺伝的変異性の高いものを難なく手に入れられることを望んでのことです。

 翌年、私たちはその種を様々な上げ床、プランター、そして露地に播きました。その年は、バジルがたくさん収穫できたと言っても過言ではありません。べと病も発生しましたが、前年ほどではありませんでした。

 この年、さまざまな種類のバジルを採り尽くした私たちは、成熟した実のついた茎を集めて束ね、ダイニングルームの薪ストーブの近くにある照明器具に逆さに吊るして種を保存しました。翌年の春には、その束を育苗ライトの下のセルトレイの表面に寝かせ、その後、バジルを栽培する予定の植え床の土に叩きつけました。すると、そこには驚くべき多様性が広がっていました。最初に植えた品種に似ているものもありましたが、ほとんどは明らかに品種間の交配で、色もきれいで、バジルの味もスイートからスパイシーまでさまざまな違いを見せてくれました。その年のバジルには、葉枯病やべと病などの病気は一切発生しませんでした。

 時は流れて、採種と植え付けを2シーズンほど繰り返しました。冷たい雨の降る春、暑くて乾燥した夏、暑くて湿気の多い夏など、どんな状況にも耐えられる丈夫でたくましいバジルのるつぼが、今では植え床の上に文字通り息が詰まるほど並んでいます。トマトや唐辛子が育たない季節でも、このバジルは純粋なタイプとは言えませんが、優れています。このバジルは自生でき、シロザ(学名 Chenopodium album)や野生のヒマワリなどの有益な雑草に混ざって成長しているのがわかります。在来種のハチやミツバチもこのバジルを気に入っています。

 私たちは、遺伝的多様性と多くから選べることを利用して、エアルームのトウモロコシ、ヘアシープ(直毛種)、ハラペーニョ、鶏などを地域に適すようにしてきました。私たちの雑種的なやり方で、こちら側が多大な介入をしなくてもよく育つ植物や動物を得られます。純血種を維持している人たちに感謝しています。そのおかげで、私たちはさまざまな供給源から種苗を選び、私たちの環境や管理手法のもとで成長する多様な遺伝子の組み合わせを作ることができます。私は完熟した「ブラック・クリム」トマトの味が大好きですが、まず家庭は用に育てています。農場を維持し、それに付随するすべての副業を行いながら、自給自足できるようにするためには、穏やかな放置による優れた成果が必要なのです。

 あなたのところで遺伝子の多様性をうまく利用しているのであれば、ぜひその話を聞かせてください。電子メールをHWill@MotherEarthNews.com まで、もしあれば写真も添えて送ってください。

 では12月にお会いしましょう。

―  ハンク

翻訳:沓名 輝政

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