自給ライフハック:立派な鶏小屋

マザーアースニューズ 鶏小屋 DIY

二人の読者が、カスタム鶏小屋を既製品よりはるかに安く制作。

 

 

 

翻訳:広松佳苗さん

 

田舎にある家へ引っ越した後、私は鶏を飼いたいと思いました。捕食動物の侵入を防ぎ、鶏たちを風雨から守り、卵を集めるのに便利な場所を与えてくれる鶏小屋が必要でした。私たちは12羽ほどの雌鶏のための鶏小屋を手に入れ管理するということは、買うか、建てるかのどちらかになると考えていました。製品化された鶏小屋について調べた後、私たちの求めている構造物の価格は10,000ドル以上することに気がつきました。すぐに次の手を打ちました。作るのです!

 私たちの考える鶏小屋は十分に単純で、必要な道具のほとんど(丸鋸、細帯鋸、ドリル、研磨機)をすでに所有していました。作ると決めた後、マイター鋸を手に入れました。インターネット上では様々な設計図(無料のものも)が手に入りますが、私たちが考えていたものに一致するものはなかったので自分たちで設計することに決めました。

 私たちの設計した鶏小屋のデザインでは、23 インチ (7.1m) × 8 インチ (2.4m) の大きさで、内部に幅 8 フィート (2.4m)、深さ 3 フィート 10 インチ (1.2m) の寝床が高い位置に取り付けてあります。寝床の下のスペースを活かして、鶏が走り回る空間を増やしました。屋根の角度は22.5度としました。マイター鋸がその角度にあらかじめセットされていたからです。金属製の屋根にしたかったのですが、切断が難しいため、小屋全体を入手可能な屋根パネルの大きさに合わせて設計しました。ねらいは金属の切断を最小限に抑えることです。最終的に 5 フィート (1.5m) のパネルを作るためにそれぞれのパネルを半分に切断するだけで済むように 3 フィート (0.9m) × 10 フィート (3m) の金属製屋根パネルを購入しました。

 

1.

最初に、防腐処理済みの 4 × 4 材寝かせて並べて、23フィート (7m) × 8フィート (2.4m) の長方形にすることで基礎を作りました。伝統的な「3 対 4 対 5」計測法を用いて基礎の 4 つの角が全て直角であるようにました。この手法を使うには、単純に角から一方の辺に沿って 3 フィート (0.9 m) の点、もう一方の辺に沿って 4フィート (1.2m) の点を計測し、これらの点に印をつけます。2 辺が 90 度になっていれば 3 フィート (0.9m) の点から 4フィート (1.2m) の点までの線は 5フィート (1.5m) になります。

 基礎の四角を直角にした後、長さ 32 インチ (0.8m) の 4 × 4 材でできた柱を 4 つ、基礎の各角の内側に28インチ (0.7m) の深さで差し込み、柱の上面が基礎板の上面と同じ高さになるようにしました。そして高床式の寝床の脚部を支えるため、同じ長さの柱をさらに 2 本地面に差し込み、柱の周りにコンクリートを打ちました。

 

2.

私たちはカーポートの屋根の下で鶏小屋のそれぞれの部品を個別に作り、設置する場所で全てを組み立てることにしました。次のような構成部品に分けました。鶏の入り口付きの寝床前方の壁 1 つ、ドア付きの寝床後方の壁 1 つ、寝床の左右の壁 2 つ、運動スペースを囲う壁の部品 6 つ、運動スペースを囲う壁(網張りドア付き)1 つ、寝床を 2 つ、突き出し窓 4 つ、寝床後方のドア 2 つ、後方の下開きドア 1 つ、切妻屋根 3 つ、屋根用トラス 10 個、そして母屋材 36 本。小屋の組み立ては大変な仕事のように思われましたが仕事を細かく分けることで作業が比較的簡単になりました。経験を積んで自信を得るために私たちは最も簡単な構成品である壁を最初に作ることにしました。寝床の壁を一つ一つ作った後、窓とドア、寝床のためのスペースを残しつつ 1/4 インチ (6.3mm) のベニヤ板と 1 インチ (25mm) の木製ネジでそれらを覆いました。この段階において計測を正確に行うことは特に大事です。骨組みを作るための 2 × 4 材を接続するためにいくつかのテクニックを使いましたが、基本的に安価なポケットホールジグと 3インチ (76mm) の屋外用ねじだけで問題ありませんでした。

 

3.

基本の構造壁を作った後は、細部に手を加える時間です。後方の壁枠に 2 つで 1 組のドアと取り付け、寝床を簡単に掃除できるようにするため折りたたみ式の長く水平なドアを 1 つ取り付けました。寝床の 4 つの壁の基本的な骨組みが完成したら、全てが組み合わさることを確かめるためにそれらをクランプで固定しました。小屋内へ蛇が侵入することを懸念していたことから、最小の蛇でもほぼ締め出せるようにほぼ全ての隙間の上に塩化ビニル被覆の 1/2 インチ (13mm) の金網をホチキス留めしました。

 

4.

寝床の設計はそれを作るのと同じぐらい作業が多く、小屋での中で最も複雑な部分でした。掃除のための取り外しが可能な床と 3 つの異なる産卵箱に分けるための仕切り壁を 2 つ取り付けました。小屋の見た目をよくし、2 つのベニヤが交わる境界を密閉するために寝床に飾り付けをしました。

 

5.

小屋を組み立てる前に、(屋根パネルを含め)全ての外面にプライマーを含む塗料で塗装しました。塗装をしなかった木の上には封水剤をたっぷりとブラシがけしました。

 

6.

寝床と床と左右の壁には高密度ポリエチレン (HDPE) を取り付けました。大きなシート上の HDPE を注文し、必要なサイズに合わせて切断しました。もしこれをもう 1 度作るとしたら、恐らく封水剤が何層か厚塗りされたベニヤを使うことで費用を抑えるでしょう。

7.寝床を整えるとともに、鶏がそこから出やすいように止まり木と傾斜路を加えました。幅の狭い傾斜路は 2 × 6 板 2 つを釘付けしたものでできていて、鶏のための階段となるように 2.5cm ごとに 2 × 2 材を端から端に渡して釘で取り付けました。

 

8.

全ての部材を前もって完成させ、塗装した後、組み立てる作業に入りました。1 日で終わると考えていたものの、実際には数日かかりました。金属製の屋根を含め全てうまく組み合わさりました。水と餌を入れる樽をぶら下げるために運動スペース内に 2 つのチェーンを取り付けました。

 

9.

基礎上に基本構造物を立てた後、鶏小屋の左右に寝床を釘付けしました。プレキシガラスを差し込んだ簡素な木枠でできた窓を取り付けました。窓には簡単な掛け金がついていて、窓枠の下部に排水用の穴を開けました。

 

10.

全てを組み立てた後、鶏小屋の角、窓の周り、2 つのベニヤが組み合わさる全箇所を含めた、全ての露出したつなぎ目の上に飾りの釘付けをしました。完成した建築物の見た目をよりよくするために飾りとしてさらなる手入れをしました。

 

 このようなプロジェクトは幾らかの時間とお金を必要としますが、私たちにとっては商業建築業者からプレハブの製品を買った時にかかる費用の3分の1ほどの価格になることがわかりました。これは完成まで数ヶ月を要したかなりの大プロジェクトでしたが、私たちの成功の秘訣は十分に計画を練ることでした。

 

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Build a Custom Chicken Coop

April/May 2019 

Story and photos by Tim and Amy Roden.