Dear マザー:2020年10/11月号

マザーアースニューズ エネルギー 食

読者投稿:スローライフ、ニワトリの ID タグなど。

翻訳:浅野 綾子

 

「家族皆で作業しています。何より大切なことは以前よりもゆっくりしたペースでできること。今では子供たちに人生のこと、人生で何が大切なのかを伝えるチャンスがあります」

 

編集部選

環境への目覚め

 50 周年おめでとうございます。ロデールの『オーガニック・ガーデニングと農業(Organic Gardening and Farming)』と並んで、貴誌は私のバイブルでした。1973 年、私は南フロリダ大学の 2 年生で、コミュニティガーデンを計画するグループに所属していました。このプロジェクトは失敗に終わりました。というのも働く気があるのが私だけでしたから。

 そこから、私は自分の将来についての啓示を受け、専攻を農業に変え、学校を変え、帰農運動に参加するようになりました。1974 年にテネシー州の小さな農場で仕事を見つけることができたのは、マザーアースニューズの初期の何号かのおかげでした。同じ志を持った人たちからの情報や話に感化され、学び続ける助けにもなりました。私はバックナンバーをすべて保存していました。

 その啓示以来、私は家族の食料の大部分を栽培し、概ね土地の近くで生活してきました。70 年代と 80 年代の 5 エーカーの田舎から、1990 年以降の郊外の 1.5 エーカーの集約的な土地まで、喜びと苦難が入り混じった生活を送ってきました。そのほとんどの期間、私は作物だけでなく、鶏やミツバチを飼っていました。

 この生活は天職でもありました。私は同じファーマーズマーケットで 40 年を費やし、2018 年末に退職しました。妻と私は、2012 年から太陽光発電も含めて、その間のほとんどの期間、太陽光を利用してきました。昨年初めて、私たちは消費電力よりも少しだけ多くの電力を生産しました。その調子で頑張ってくださいね。マザー! より多くの人が「わかってくれる」ようになってきています。その実現を手助けしてくれてありがとうございます。

ピーター・バーカード

フロリダ州サラソタ

 

『マザーアースニューズ』に出会った時

 しばらく時間がかかりましたが、ついにお気に入りの雑誌のバックナンバーを読む時間をつくれました。もちろん、山に積み上げた雑誌の 1 番上はマザーアースニューズ。手に取った号で、ハンクが読者にどうやってマザーアースニューズと出会ったか教えてほしいと呼びかけていました(マザーからのニュース『マザーアースニューズ 50 周年』20194  /  5 月号)。

 私がマザーアースニューズに出会ったのは 1972 年。ハンクと同じように、ロデール研究所の『Organic Gardening and Farming』を 23 年購読していました。コロンバスのオハイオ州立大学付近にある有機食品の生協で、マザーアースニューズの創刊号を手にしたことを覚えています。数百ドルで終身購読できるコースがあったはず。お金があったらなあと思っていました。

 23 年前に、2012 年までのマザーアースニューズの電子データをパソコンに入れました。バックナンバーを何冊か読み直すのは嬉しいものです。素晴らしい雑誌をつくり続けてください。

ナンシー・ムーア

E メール

 

生活のスローダウンはありがたいこと

 巻頭記事『自宅隔離』(『マザーからのニュース』 20206 / 7 月号)は思いやりのある記事でした。ありがとう。

手紙に書いた通り、ペンシルベニア州ではステイホームの期間に入って数週間になります。妻と私はともにエッセンシャルワーカーとみなされる仕事についており、正直に言って今の困難な時期の方が前よりも忙しいです。子供たちは 121417 歳でありがたいことに責任感を持てる年になり、実際に 10 エーカー(4 ヘクタール)の農場仕事を助けてくれています。

 この状況がもたらす困難はありながらも、互いに家で過ごす時間は本当にすばらしいものになっています。それぞれの子どもたちには毎晩、また週末の活動がびっしりとつまっていて忙しい生活でしたが、シンプルになりました。1 年を通した練習・イベントも今ではなくなり、複数の場所を走り回っていつも帰りが遅くなることも、もうありません。

 以前の予定と変わって今では、薪づくり(伐採、薪割り、積み上げ)や、菜園作業(この騒ぎの早い時期に一度だけ)、以前よりはるかに日常的になった家族そろっての夕食の楽しみです。世界で起こっていることはストレスが溜まることですが、家での生活はシンプルになりました。多くのことが、この同じ自営農場で過ごした私の子ども時代に戻っています。

 私の両親がいつかやりたいねと口にするだけで終わってしまった作業もできました。家族一緒に作業したんですよ。草地をついに除草して種がまた播けるようにし、果樹園をつくろうといつも思っていた、古いフェンスが並んだ区画もきれいにしました。

 家族皆で作業しています。何より大切なことは以前よりもゆっくりしたペースでできること。今では子供たちに人生のこと、人生で何が大切なのかを伝えるチャンスがあります。

 私たちは皆「いつもの生活にもどる」ことを待ちわびていますが、個人的には一緒に過ごした時間が決して忘れ去られることのないようにと願っています。そしてもっと大切なのは、以前よりもゆっくりとした、充実した生活へ戻ったことが、遠い未来まで受け継がれていく変化であってほしいということです。

ブライアン・カトラー

ペンシルベニア州ピーチボトム

 

ブドウ棚で暑さ対策ばっちり

 菜園で作業していると、耕したり、植えつけたり、収穫したり、除草したり、毎日何時間も作業することがあります。テキサスの夏の暑さでは、こうした私の菜園作業を続けるのは本当に大変です。

 それで何年か前、私たちは牛用のフェンス 2 つと 23 本の支柱、それからブドウの木 3 本をつかって、菜園の真ん中にブドウ棚をつくりました。牛用フェンスがブドウの木が広がるのを抑えながらも、菜園のスペースを多くとることなく、座る場所の上にブドウの木がアーチ状に広がります。ブドウの棚はしっかりと太陽をさえぎって、水飲み休憩ができる影をつくってくれて、つまみ食いできるおいしいブドウの実もつけてくれます。大きなブドウの葉でドルマ[ブドウの葉に米、肉などをつめた料理]もつくれるんですよ。ウィンウィンどころかウィンウィンウィンになっています。

シェリ・スタインメッツ

テキサス州オースティン

 

雌鶏用に結束 ID バンド

 ほとんどの雌鶏は質の良い卵を産卵するのは 2 年程度です。時々しか産卵しない雌鶏用の餌にお金をつかうのは収益を圧迫します。

 以前は雌鶏に印をつけるのに工業養鶏用のレッグバンドを使っていました。私の雌鶏は放し飼いなので、いつもバンドが緩んでしまいます。でも色のついた小さな結束バンドは緩みません。そこで雌鶏が 1 歳になったら結束バンドをつけています。1 歳ですから足が大人サイズです。結束バンドは若干ゆるめにつけて、血流が悪くならないように確認します。もっとも生産性の高い雌鶏だけを飼育することで利益率を高く保つことができます。

 追伸: 20206  /  7 月号の『マザーアースニューズ・フェア』の記事の『オーガニックな雑草管理』で、透明プラスチックのマルチが雑草を枯らすと書いてあります。私の経験上、透明プラスチックはビニールハウスのように作用して、雑草が好みます。黒プラスチックのマルチは太陽を遮り透明プラスチックよりも効果的です。シュレッダーにかけて水でぬらした紙を押し固めた厚いマルチもよく効きます。石や樹皮の下に敷いた段ボールを重ねたマルチも効果的ですよ。

メアリー・マーティン

アイダホ州レクスバーグ

 

フードセキュリティには魚釣りを

 マザーアースニューズでは、自営農場での食料生産やフードセキュリティに役立つ、池を活用するメリットや価値を取り上げる記事をあまり見かけません。池でよく管理された魚の群れは  1 年を通して、冬場でさえも、食料になりますよ。釣った魚を洗って、正しく調理して毎日の食卓においしいメニューをプラスできます。我が家では 1 ヶ月に少なくとも 23 回はメインディッシュに魚料理を味わいます。適切に管理し、釣った魚の数を記録していけば、いつでも釣れる魚がある状態を確実にできます。同封した写真は、私たちの池で釣った小型マンボウを菜園でとれたジャガイモと一緒に料理したもの。こちらもまた菜園でとれたばかりのキュウリ、トマト、玉ねぎでつくったサラダも添えました。これほど美味しいものはないですよ。

レスリー・ウィッテ

ミズーリ州ブランド

 

 

菜園の灯台

 ここ数シーズンの栽培で、息子はニューヨーク州郊外にある自分の菜園に個性がないと感じていました。息子がその場所で作業する時間を考えると、魅力的なものを置いて、菜園の個性づくりを手伝ってあげたいと思っていました。それで、マザーアースニューズを開いたところオベリスクの記事(『 DIY オベリスクで菜園を育てる』 20204  /  5 月号)を見つけ、見た目に面白く構造的な機能性もあるオベリスクづくりに早速とりかかりました。

 このオベリスクづくりには、私がしているワークショップで出たすぐに使える廃材をつかいました。インテリア用の柱に、ブルーグラスのキャップ(お気に入りのウォッカのボトルについていた)をつけて、クリエイティブにつくることができました。上には NOMA ブランドの太陽光ライト( 30 ドル)も据え付けました。

 独特の風合いのガラスが、夜には菜園中に面白い影をつくります。息子はこのオベリスクが大変気にいって、菜園の「灯台」として眺めています。この灯台、息子の家のベッドの間にもヘチマがあるような影ができるんですよ。

トム・バック

ニューヨーク州チェスター

 

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