生産者から食料品店へ、企業から消費者への食品廃棄物はサプライチェーン全体の疫病神のような問題です。アメリカ合衆国の食料供給のうち 40% ほどは埋め立て地行きであり、多大な金融的環境的コストであると同時にアメリカ人の 4 千万人は安全な食べ物にも事欠いています。アメリカ合衆国環境保護庁 (EPA) によると、これらの問題は政策立案者、企業、消費者食料ロスの流れを止める活動をしているすべての人々とともに、あらゆる角度から多面的に接続して修正する必要があります。
翻訳:松崎 美和
ある団体は問題の根本は余剰の最小化によると呼び掛けており、また他の団体は廃棄物を利用する方法を考え出しています。理念、過程、各種プログラムの確立により、以下の組織はすべて食品廃棄物の問題にアプローチしています。
包括的ロードマップ
ReFED は、データを牽引役として、どうやって、どこで、なぜ食品が廃棄物になるのかの洞察を提供することにより食料システムの進路変更ができると信じています。2016 年に当団体は、企業、非営利団体、政治指導者の連合により導かれて発表したのは「アメリカ合衆国の食品廃棄を 20% に削減するロードマップ (A Roadmap to Reduce U.S. Food Waste by 20 Percent)」という経済調査で、今後 10 年間の食品廃棄物の削減へ向けた 27 の措置の概要をまとめたものです。当ロードマップが示すのは一致団結した予防策で、日付表記の標準化や消費者教育キャンペーン、包装の調整などがあり、食品廃棄物の大半を減らします。www.ReFED.com/Solutions にて、どう比較しているのか、27 の解決法についての詳細を読むことや報告書をダウンロードすることができます。
削減する:過多を防ぐ
EPA の食料回復ガイドラインのピラミッド図 (Food Recovery Hierarchy guidelines) によると、食品廃棄サイクルが始まる前にそのサイクルを止めるために、根源の削減、つまり生産や在庫のし過ぎを削減することは非常に重要です。企業、団体、個人がそれぞれの無駄について検討し、行いや構造の改革をすることは食品だけでなく財源の節約にもなります。数多くの学校がこの取り組み方を取り入れていて、テキサス大学オースティン校では、2008 年から毎年食べ残し検査を実施し、それ以降かなりの廃棄物削減が確認されています。アーカンソー大学の大学院生であるメリッサ・テリー (Melissa Terry) は学校特有の情報源の必要性を認め「学生の食べ残し検査を実施するためのガイド (Guide to Conducting Student Food Waste Audits)」を共同で著しました。この出版物は、ほとんど予防を中心にたくさんの対策が載せられており、学生が評価に夢中になり食べ残しを減らすよう促しています。このガイドは www.EPA.gov で見ることができます。
再利用:残った食品を転用する
いくつかの解決策はすでに生産された食品の利用に焦点を当てています。カルフォルニア州アラメダのフードシフト (www.FoodShift.net) は余剰食料の分配と再生を地域や企業、行政と協働することにより、食品廃棄物と飢えを同時に削減しています。当団体はイベントを主催し、食品廃棄物削減のコンサルティングをし、食料再生のプログラムを実施し、行政に数ある方策の中でも効力のある介入を助言しています。同団体はまたアラメダ・ポイント・コラボレイティブ (APC: Alameda Point Collaborative) という住宅コミュニティから生まれたフードシフトキッチン (Food Shift Kitchen) の運営もしています。このケータリングサービスは地元の企業向けに供給者からの食品廃棄物を野菜中心の食事に加工していて、訓練して雇用しているのは APC に住む人々で、その多くは貧困ライン以下で暮らし、多面的な就職難に直面しています。さらに、当キッチンの利益は、食料事情が不安定な人々に尽くしている他の機関向けの製品の補助金として使われています。
再生利用:コンポスト計画
閉ループのシステムでは、その内部で、使われなかった食料がコンポストになって大地に返りますが、専念しているのは食品廃棄サイクルの行き着く先です。シアトルのようないくつかの都市は自治体がコンポストサービスを提供していますが、多くの都市ではその責任は各個人か企業のものとなっています。コンポストシステムを据え付けている人はゴミの処理費用や埋め立て料金を節約できるだけでなく、食品ゴミを栄養豊富な土壌改良材へと変えます。なお、自分の食品廃棄物をコンポストにできない人は担当者に電話をして取りに来てもらうことができます。そのようなサービスをする団体の 1 つにデンバーを拠点としているスクラップス (www.ScrapsMileHigh.com) があり、毎週 7,500 ポンド (3,400kg) を超える量のコンポストを自転車で収集し、コンポスト能力が不十分な集合住宅に特に重点を置いています。
さらなる解決策
これらに加えて、数多くの組織がアイデアを携えて仲間に加わっており、例えば、余った食品を店から回収しコミュニティの食事として提供している団体や盛り付けの量を減らしたレストランがあります。食品廃棄物解決法のまとめはマザーアースニューズの食品廃棄物解決ページ (www.MotherEarthNews.com/Food-Waste-Solutions) で読むことができます。
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