コブハウスの小屋をDIY

私は2016年に、「パレタブルコビン」(熱処理されたパッレットで作られた小屋で、わらで断熱され、コブで覆われている)を作るために、カルフォルニア州に移りました。私は耐久性があり、よく断熱された小さなコブハウスが欲しかったのです。それは、建設に多大な時間や費用を必要とせず、リサイクルされた資材や地元の資源から作ることができるものです。

文:ミゲル・エリオット (Miguel Elliott)

翻訳:堀水 理佳代

 

私は、建物の許可を必要としない120平方フィートの小屋を建設する予定でした。5月に天気が晴天になるとすぐに、柔らかい表土を脇に移し、数立方ヤード相当の基礎ブロックを運び入れ、すべてをしっかりと踏みつけました。私は使用済みのセメントで出来た柱用基礎ブロックを持っていたので、それを約40インチ(持っていたパレットと同じ幅)離れた直径12フィートの円上に設置しました。そして、セメントブロックの間のスペースをコンクリートの塊と石を入れた土嚢で埋め、しっかりとした基礎を作りました。その後、裏側に補助がない場所に木材を追加してパレットを準備しました。

 すべてのパレットが準備された後、私は柱用基礎ブロックに4×4インチの直立サポートをねじ込み、3インチのネジで直立サポートにパレットを取り付けました。

直立する柱の間隔、壁のセクションに使われるパレットのサイズと位置が窓のサイズに影響されると知っていたので、私は使用するつもりの窓をすでに入手していました。第一ラウンドのパレットを設置した後、パレットとほぼ同じ幅のわらのクズを断熱のためそれぞれのパレットに棒を使って硬く詰めました。約2つのわらのベイル [箱状に圧縮されたわらの塊] を構造部分の断熱に使用しました。エコブリック [プラスチックなどを詰めたペットポトル] を、さらに断熱するためにこの段階で加えることも出来ます。次に、私は窓を窓枠に取り付け、棚のための板を加えました。場所によっては、適切な間隔を確保するために切断されたパレットボードで仕上げ、その後でわらで隙間を埋める必要があります。すべての壁が建てられ断熱された後、私は屋根の垂木が乗る様に適切な角度に切断された40インチの長さの4×4の柱を使い、4×4の直立の柱の上端を接続しました。ほんの3日かけて小屋の枠組みを作って窓を取り付けた後、パレットにコブをつける作業をみんなでするパーティーを開催しました。私たちの土地の高粘土分の土を使用し、その土に約60%の砂と少しのワラを混ぜました。 混合物を作るために、私はラバーボックス、または 「トロ舟」と呼ばれる箱で鍬を使用してまぜ、それから箱をタープで覆いその上から踏みつけました。全ての混合過程は、タープの上で素足で踊ってくれる数人の友人と一緒に行うことができます。 セメントミキサーを使うこともできますが、時間の節約にもならず、不必要な費だとわかりました。

 私は、コブがくっつくために、パレットを覆うチキンワイヤーや麻の網を一切必要としないことを発見して嬉しかったです。私たちは粘土スリップ(ミルクシェイク程度の粘り気のある粘土と水の混合物)を作り、それをパレットにスポンジで塗りコブのための接着剤として使用しました。我々は厚さ約1インチのコブをパレットに付け、濡れた手やゴム手袋で滑らかにしました。

 その週末の作業パーティーで、私たちはコブ混合物ですべてのパレットをカバーしました。 その後、近くのコブオーブンでピザを料理してお祝いしました。翌日、窓の周りにさらにコブを付け、余ったコブでドアの周りに装飾の木を作り出しました。

 最後に、中間に天窓ができるように2 x 6の垂木を使って、約3日間でコブの屋根を建てました。 私たちは屋根用ゴム製シートを上に敷いた3/4インチの合板を屋根の上に置いて、約6インチの土で覆って草屋根を作りました。 天窓の周りに金属の雨抑えを設置した後、天窓の外側に土をのせました。 コブ壁に雨がかからないように、取り巻く屋根の庇は20インチとっています。

 約10日後、コブ小屋の壁は完全に乾燥しており、漆喰の準備ができていました。 小屋の外側には、茶色の酸化物を含む水硬性石灰石膏を施工しました。 内側に粘土塗料を入れた土製の漆喰を使いました。 我々はまた、コブで床を作り、これは完全に乾くまで数週間かかりました。 その後、漆喰を塗り、漆喰に浸透させる助けとなるようにシンナーを少し加えたアマニ油を何回かその上に塗ってコーティングしました。

 より芸術的な小屋を作るために、ガラス瓶やステンドグラスを建設中に壁に埋め込むことができます。 彫刻のように土を盛ることで、小屋に装飾や楽しさが加わり、内部フレーム用に使用された正方形のパレットを完全に隠すことができます。

 これは、低所得者用、環境にやさしい住宅を作るための素晴らしい方法です。 十分に断熱され、手頃な価格の構造は、多くの技術的スキルを必要とせずに数週間のうちに建設できます。 しかし、構造が居住用として合法であるためには、許可が必要です。これには、ルール承認のためにエンジニアのスタンプが必要です。構造が、柱と梁だけのガゼボとして建築された場合、パレットはただ隙間を埋めているだけで、構造的な強度を提供しません。電気設備と配管設備を追加する場合、怪我や事故を避けるため、それらの分野で経験を持つ人が行うべきです。

 各地域には独自の法的制約があり、法的に居住するためそれを調査する必要があります。お住まいの地域の建築基準を確認してください。 それらのハードルをクリアし、丈夫なコブ小屋を建設した後、この新しく作られたスペースは素晴らしいオフィス、プレイルーム、マッサージスタジオになることが出来ます。- 「パレット小屋」は無限の可能性を秘めています。

 

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DIY Cob Cabin

By Miguel Elliott

 

August/September 2018