この3月、私は家族でネバダ州からカンザス州に引っ越しました。これでマザーアースニューズ本社から歩いて行ける距離になりましたが、これが一番の動機ではありません。私たちが引っ越した理由は、降雨とその中で育まれる生態系にあります。
空から降ってくる魔法の薬は、植物が成長し、堆肥となり土壌を作るための鍵です。その恵みを受けた多くの植物や動物(野生のものであれ、農場のものであれ)が私たちを支えてくれています。私は25年間ネバダ州に住んでいたため、砂漠のガーデニングに精通していましたが、水が不足すると何事にも限界があります。娘に一番楽しみなことは何かと尋ねると「採食」だと答えました。彼女はネバダではキノコが生えないので、キノコを採るという意味もありますが、ベリーや青物も採りたいと考えています。湖と雨のあるこの土地には、大自然から食べ物を集める機会がまだまだたくさんあるのです。
ネバダでの採食は、ないわけではなくとも、簡単にはできませんでした。私の庭にはシロザが生え、野菜を支える灌水チューブの恩恵を受けていました。山の斜面にあるピニヨン松からは松の実が落ちています。湧き水や雪解け水がある場所に行けば、チョークチェリーやエルダーベリーを見つけることもできます。私が育ったアイダホ州では、ハックルベリー、スノキ属、ザイフリボク属、カロコロツス属などが採れました。キャンプに行くと、松葉やイラクサのお茶を作りました。
しかし、カンザス州は別世界で、動植物には見覚えがあるものの、私たちは学ぶべきことがたくさんあるのです。
私は、初めて アミガサタケ狩りに出かける前に、娘を連れて地元の書店に行き、中西部で採食するためのガイドを4冊購入しました。 アミガサタケがどんなものかは知っていましたが、 アミガサタケが特定の地層の下で育つこと、季節によって異なる種類のものが異なる斜面で育つことなどは知りませんでした。アンズタケや ヒラタケ を採るまでには、まだまだ勉強が必要です。
マザーアースニューズの内容は、我が家の採食教育にとってタイムリーなものです。4/5月号では、ブルース・イングラム( Bruce Ingram)がキノコの採集について述べています。そして今号では、ジェニー・アンダーウッド( Jenny Underwood)が野生の花や実からゼリーを作ることについて書いています(16ページ参照)。ツタウルシのことはよく耳にしますが、私はまだ遭遇したことがありません。メラニー・ティーガーデン( Melanie Tee-garden)は、アカボシツリフネソウの見分け方と採り方を教えてくれました(21ページ参照)。また、ツタウルシの害を受けた後、アカボシツリフネソウが見つからなかった場合に備えて、すぐに応急処置をするために砕いたり、湿布を作ったり、煎じて自家製石けんにしたりすることも紹介されています。メラニーのアカボシツリフネソウに関する記事が気に入ったら、今年末に出版予定の初心者向けの石けん作りガイドにも注目してください。
あなたの住んでいる地域でも採食をしますか?また、どんなものを採食しますか?ぜひお聞かせください。また、中西部で採食する際のコツやヒント(ツタウルシ、オーク、ヌルデ属に近づかないなど)があれば、私たちよりも長く採食を続けている人たちから知識や経験を教えてもらえると、家族も喜びます。
あなたの採食が成功しますように、そしてウルシに近づくことがありませんように!
― マリッサ・エイムズ(Marissa Ames)
翻訳校正:沓名 輝政
* 和訳全文は1年おきに発行される和訳電子版のバックナンバーでお楽しみください
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