作りたて自家製サラダドレッシング

マザーアースニューズブロガーから寄せられたお気に入りのサラダドレッシングで、春夏野菜の美味しさをワンランク上げよう。

 

暖かくなり、調理に火を使いたくない季節になると、摘みたての野菜にフルーティーで風味豊かなドレッシングをかけた一皿が恋しくなりますね。自家製サラダドレッシングは、市販のものより格段に美味しいです。身近な食材やお庭で採れたハーブに、好みの歯触りや味に合わせてほんの数分間混ぜたドレッシングを加えてみましょう。

 こんなことを考えながら、マザーアースニューズのブロガーからお気に入りの自家製ドレッシングのレシピを集めてみました。これから紹介するドレッシングは家にある食材や自宅で育てた野菜類を活用できるだけでなく、食卓に幅広い味わいを届けてくれます。家庭菜園で収穫した野菜を、今夜は酸味の効いたドレッシングで、明日はスパイシーなドレッシングで、と全く違う味付けで楽しむのはいかがでしょう。ブロガーたちが紹介するドレッシング作りやドレッシングを乳化させるテクニックは、泡立てるように混ぜる、一体化するまで混ぜる、瓶に入れてシェイクする、サラダを盛りつけるボールに直接入れて混ぜ合わせるなど、バラエティーに富んでいます。きっと、あなた好みのサラダドレッシングのレシピが見つかるでしょう。

 ブロガーが寄せてくれた美味しいレシピや食品関係の記事をもっと読んでみたい方はReal Food blogをご覧ください。また、各ブロガーの詳細情報は、下に表示した彼らの名前をクリックしてください。

 

文:Kristi Quillen

翻訳:松並 敦子

 

ブラックベリー ビネグレット ドレッシング

By マリオン・ウイック (Marion Wick)

このドレッシングは家族に大好評ですが、我が家のパントリーの棚に並んでいた自家製ブラックベリージュース5本が発酵し始めたのがきっかけとなり、出来あがったものです。私が発酵の始まったジュースを瓶に移し替え、いつもリンゴ酢を作る時に使っている酢母を加えた結果、こんな素晴らしい純粋ブラックベリー酢が手に入ったのです。

 夏の間、私はこのブラックベリー酢を常備しています。さわやかで、フルーティーな味は、緑黄色野菜と本当によく合います。

 

約4カップ分

材料:

• ブラックベリー酢 1カップ

• ブラックベリージュース 1/2カップ

• メープルシロップ 1/2カップ

• ヘーゼルナッツオイル(あるいは、アーモンドやクルミなどのフレーバーオイル) 2カップ

• 塩と胡椒。好みで

• 材料を混ぜ、瓶に入れるだけ。冷蔵庫か涼しいパントリーの中で、長期間の新鮮保存可能。

 

メープル ポピーシード ドレッシング

By ケルシー・ステファン (Kelsey Steffen)

 この甘酸っぱいサラダドレッシングは、葉物野菜との相性が完璧です。特に、さいの目に切った果物、刻んだナッツ、フェタチーズ【羊あるいは山羊の乳から作られる白いチーズ。塩味が強い】のトッピングと良く合います。甘いメープルシロップと酸っぱいリンゴ酢を合わせたこのドレッシングは、タマネギ特有の辛味をマイルドにしてくれので、息の臭いを心配する必要もありません。スライスしたチキン、カリカリベーコン、さいの目に切った果物、フェタチーズ、アボカド、それから砕いたナッツや種などをサラダに散らせば、簡単に立派な一品の出来あがりです。

 

3/4 から1カップ分

材料:

• メープルシロップ1/4カップ

• リンゴ酢大さじ3杯

• オリーブオイルまたはアボカドオイル大さじ2杯

• 赤あるいは白タマネギ1/4個

• ディジョン・マスタード小さじ2杯

• 塩と胡椒。好みで

• ケシの実(ポピーシード)小さじ1杯

 

作り方:

ケシの実以外の材料をブレンダ―に入れ、タマネギがピューレ状になり、全体が乳化するまで混ぜる。ケシの実を加え、素早く混ぜ合わせる。冷やして食べる。

 

オレンジ-ジンジャー・サラダドレッシング

By ブレンダ・リン (Brenda Lynn)

私は日本料理店でグリーンサラダの生姜ドレッシングがけをよく注文しますが、どれだけ食べても飽きません!長年、様々な材料を使って試行錯誤を重ねた結果、食感は少し軽めで、塩味も控えめですが、何とか日本料理店の味に近いドレッシングを作ることが出来ました。

 私はこのドレッシングをビート、緑色野菜、焼いたクルミ、あるいはライス、カットアーモンド、ドライフルーツに和えて楽しみます。これにフェタチーズを加えれば、もう完全食になります。

 

約1カップ分

材料:

• オレンジ2個分の果汁

• レモン1個分の果汁

• 米酢大さじ1杯

• 生姜1片(2.5センチ程の大きさ)のすりおろし

• 白みそ大さじ1杯

• にんにく1片

• 白ゴマ小さじ1/4杯

• ゴマ油大さじ1杯

• オリーブオイル1/3カップ

• ハチミツ大さじ2杯

 

全ての材料をフードプロセッサーに入れ、混ぜ合わせる。冷やして食べる。

 

ニュートリショナルイースト入りのレモンハーブドレッシング

By キルスティン・ショッキ― (Kirsten Shockey)

私の十八番料理と言えば、この20年間、ずっとこのドレッシングでした。家族全員分のサラダを1つのボールで作ってきました。子どもたちはこのドレッシングが大好きです。たっぷり入れたニュートリショナルイースト【サトウキビとビートを原料とする、殺菌済みの糖蜜を培養・発酵させて作った酵母を洗って乾かした食材。18種類のアミノ酸を含む高蛋白食品】がチーズのような旨味を加えてくれるので、病み付きの美味しさです。ここで紹介したハーブの組み合わせですが私のイチオシですが、皆さんの好みや季節に応じて、組み合わせを変えてみてください。

 

1家族分

材料:

• オリーブオイル1/4カップ

• レモン1個分の果汁

• にんにく1片、細かくすりおろす

• 乾燥ディルウィード小さじ1杯

• オレガノ小さじ1/2杯

• ニュートリショナルイースト大さじ1~2杯(こってりしたドレッシングにするには増量する)

• 塩1つまみ、好みで

作り方:

サラダボールに材料を全て入れる。(そうです。サラダを盛りつけるボールに直接入れます。洗い物は極力減らしたいですからね)ボールの中の材料がよく混ざり合うまで撹拌して、用意しておいたサラダの材料を上にのせる。野菜はドレッシングと和えなければ、しんなりしてこないので、他の料理を準備する前に、このサラダを作っておくと良い。

 

ジャムドレッシング

By スターリー・ヒルダー (Starry Hilder)

私は庭や野山で採れた多数の農産物を保存しています。野山で採れたたくさんの美味しい果物で、フルーツレザー【果物をピューレ状にして乾燥させた、ガムのような平たい柔らかなキャンディーのようなもの】、フルーツバター【果実を砂糖や香料などと共に煮詰めてペースト状にしたもの】、そしてジャムを作ります。

 どんな自作農者も、食べきれないほど大量のジャムが出来てしまってと言いますね。そこで、私は自家製のビン詰ジャムを他に活用するための実験を始めたのです。使いきれないジャムをどう利用しましょう? サラダドレッシングですね!

 アプリコット、ラズベリー、葡萄、ブルーベリーなどなど、サラダドレッシングにはどんな種類のジャムも使えます。お好みのジャムで作ってください。

 

大人4人分

材料:

• 溶けた状態のココナッツオイル1/4 カップ

• オリーブオイル1/4 カップ

• バルサミコ酢1/2 カップ

• お好みの自家製ビン詰ジャム大さじ4~7杯 (好みで甘さを調節すること)

• 乾燥唐辛子粉末大さじ1/2杯

 

材料を全て合わせ、1分程撹拌する。余ったドレッシングは、冷蔵庫で保存。

 

甘酸っぱいシトラスドレッシング

By デデ・ライアン (Dede Ryan)

この新鮮なドレッシングは作り方は簡単ですが、あっという間になくなってしまう美味しさです。甘酸っぱく、さわやかな柑橘系の味は、ホウレンソウや他の濃い緑色の葉物と相性抜群です。食感が驚くほどクリーミーで、極上の味です。私は庭で採れたての新鮮なハーブを使いますが、新鮮なハーブでなくても、ドライハーブで十分美味しく作れます。

 

4人分

材料:

• オリーブオイル1/4 カップ

• ホワイトシャンパン酢大さじ1杯

• 搾りたてのオレンジ果汁大さじ1杯

• 細かく刻んだチャイブ小さじ1/2杯

• 細かく刻んだパセリ小さじ1/2杯

• 細かく刻んだオレガノ小さじ1/2杯

• 塩、胡椒、好みで

 

全材料を合わせて、ハーブが良く混ざり合うまで撹拌する。蓋付きの瓶に入れて、冷蔵庫で保存。食べる直前によくシェイクする。

 

瓶で作る、簡単ガーデンハーブ ビネグレット ドレッシング

By アイリーン・ホワイト・フリードマン (Ilene White Freedman)

私がこのサラダドレッシングを初めて作ったのは、家庭菜園を始めて2年目の植民地時代の農家イベントにおいてでした。油と酢と自家製ハーブでドレッシングを作るように頼まれたのです。空の瓶を手渡されて、きっと美味しく出来るよと声をかけられましたが、自分が何をしていたのか覚えていません。ただ、この経験から分かったのは、酢、オリーブオイル、新鮮なハーブで鮮烈で美味しいドレッシングが作れるということでした。

 これから、私の第一作となる自慢の、そして思い出のドレッシングを紹介します。瓶はどんなサイズでも構いません(私は約500ccの瓶を使います)が、酢と水とオイルを1対1対4の割合で入れてください。油性ペンで、瓶に印を付けておくと良いかもしれません。

 

1~1/2カップ分(500ccの瓶)

材料:

• バルサミコ酢

• オリーブオイル

• ディジョン・マスタード小さじ1杯

• 塩、胡椒、好みで

• 新鮮なハーブの小枝数本、あるいはドライハーブ1つまみ。オレガノ、タイム、タラゴンがお勧め。

• 好みでハチミツかメープルシロップを小さじ1~2杯

作り方:バルサミコ酢を瓶の底から1.5センチ程入れる。同量の水を加える。オリーブオイルを6センチ分程加える。瓶の中にその他の材料を入れ、蓋をしっかり閉めて、乳化するまでシェイクする。

 

グリーン タヒ二 サラダドレッシング

By アンナ・トゥイトー (Anna Twitto)

このレシピは、古典的な地中海タヒニ【ゴマをペースト状にしたもの。日本の練りゴマとの違いは練りゴマは煎ったゴマをペースト状にしたものに対し、タヒニは生のゴマをペースト状にしている】ディップに、爽やかなひねりを加えたものです。新鮮なグリーンハーブは鮮やかな色を添えてくれますし、ドレッシングの美味しさ、甘酸っぱさ、そして苦みはタヒニの油っぽさとよく合います。このドレッシングが優れているのは、その万能性です。正確な計量の必要もないのに、様々な種類の野菜や酢や油と合います。ハーブの組み合わせを変えて好みの味を作ったり、加える酢や油の量を調整したりすれば、こってりしたスプレッドにも、あっさりしたサラダドレッシングにも変幻自在です。レモンの代わりにライム果汁、あるいは中東料理で使われる酸っぱいマンゴの調味料アンバを加えても良いですね。

 甘くて、なめらかな口当たりの皮むきゴマのタヒニを使うことをお勧めします。カルシウム豊富なゴマの皮を捨てるなんて、もったいない気がしますが、そもそも、皮つきゴマのタヒニに含まれているカルシウムは体が吸収しにくいタイプですから、あまり気にしなくて構いません。

 

約1カップ分

材料:

• 皮むきゴマのタヒニ1/2 カップ

• レモン果汁1個分

• にんにく2~3片

• 海塩小さじ1/2杯

• パセリ、コリアンダー、ディルなど、新鮮なグリーンハーブを刻んだもの1カップ

• 水1/2~1カップ

水以外の材料をフードプロセッサーに入れて、混ぜる。好みの濃さになるまで、水を少しずつ加える。ドレッシングにするなら水は多めに、スプレッドなら少なめにする。

 このサラダドレッシングは、冷蔵庫に入れておくと少しもったりと重くなっていくので、注意すること。冷蔵庫で、1週間の保存が可能。

 

ランチドレッシングとバルサミコハニーのコンビネーション

By ジョン・イヴァンコ (John Ivanko) とリサ・キヴィリスト (Lisa Kivirist)

冒険して、私たちがイン・セレンディピティ (Inn Serendipity) で作っている、お勧めの2種類のサラダドレッシングのミックスを味わってください。フレッシュサラダの上にランチドレッシング【バターミルク、サワークリーム、ヨーグルト、マヨネーズ、みじん切りにしたエシャロット、ガーリックパウダーなどの調味料や香辛料から作られるドレッシング】をスプーンで数杯、さらにバルサミコハニードレッシングをフレッシュサラダの上にかけると、驚くほど美味しくなります。両方とも「農園シェフ (Farmstead Chef)」という私たちの書いた料理本(96ページ)で紹介しています。私たちはこのレシピで使う有機食材の大半を自家栽培で賄っています。夕食のテーブルで、ご家族やご友人方に両方のドレッシングを少しずつ使っていただくようお勧めしていますが、これが、ちょっと楽しい演出になっています。ドレッシングは味がしっかり馴染むように、少なくとも食べる数時間前に用意しておきます。食べる前にはよくシェイクします。保存は冷蔵庫でお願いします。庭で採れたての新鮮な野菜と、保存料など全く入っていないドレッシング、本当に必要な物だけを身体に取り入れられるなんて幸せですね。

 

バルサミコのハニードレッシング

このドレッシングをアクセントとして適量加えるだけで、夏のサラダ野菜が際立ちます。余ったドレッシングはカラス瓶に入れて、冷蔵庫で保存します。1、2週間で食べきってください。食べる前には、材料が良く混ざり合うように、瓶をシェイクします。

 

1カップ分

材料:

• バルサミコ酢1/2カップ

• 刻みタマネギ1/4 カップ(小さなタマネギ1個)

• 醤油大さじ1杯

• ハチミツ大さじ3杯

• 砂糖大さじ1杯

• 刻んだにんにく2片

• 乾燥赤トウガラシの粉小さじ1/4杯

• エクストラバージンオリーブオイル1/2カップ

 

作り方:

酢、タマネギ、醤油、ハチミツ、砂糖、にんにく、赤唐辛子粉をブレンダ―に入れて、高速でピューレ状になるまでかくはんする。オリーブオイルを少しずつ加える。もったりしたピューレ状になるまで約2分撹拌する。

 

ランチドレッシングのレシピ

防腐剤入りの粉末や加工ドレッシングは使わないで、ランチドレッシングは手作りしましょう。ランチドレッシングはサラダだけでなく、様々な食品や野菜のディップソースとしても使えます。「農園シェフ」という料理本で紹介しているカボチャのフリッターや野菜のてんぷらと一緒に召し上がってみてください。味がしっかり馴染むように、食べる1日前に作っておくと良いですね。

 

1カップ分

材料:

• 乾燥パセリ小さじ1/2杯

• 乾燥ディルウィード小さじ1/2杯

• ガーリックパウダー小さじ1/2杯

• オニオンパウダー小さじ1/2杯

• 塩小さじ1/4杯

• こしょう小さじ1/8杯

• マヨネーズ1/2カップ

• サワークリーム1/4カップ

• 水1/4カップ

 

作り方:

小さめのボールで、パセリ、ディル、ガーリックパウダー、オニオンパウダー、塩、胡椒を混ぜ合わせる。大きめのボールで、マヨネーズ、サワークリーム、水を撹拌する。大きめのボールのマヨネーズベースの中に、先ほど混ぜておいたスパイス類を加えて、よく混ぜる。

 

Fresh, Homemade Salad Dressings

April/May 2017 

By MOTHER EARTH NEWS bloggers