レジリエントな菜園計画で、増加する変わりやすい気候パターンにそなえよう。
文:クリス・コルビー (Chris Colby)
翻訳:浅野 綾子
地球は変化しています。増える大気中の二酸化炭素レベルと上昇する平均気温は、菜園家にまちがいなく変化をもたらすでしょう。とはいえ、こうした変化に短期間で備えて乗り切ることは可能です。
気候変動に適応するには、まずそれを理解することが必要です。大気中の二酸化炭素レベルと、地球の平均気温、つまり世界各地の平均気温は、菜園家に最も関係のあるデータです。氷床コアのサンプルや海洋堆積物を分析したところ、産業革命までの数百万年の間、大気中の二酸化炭素の平均レベルは 280ppm でした。20 世紀初頭には二酸化炭素レベルは 300ppm を越え、その後も上昇し続けました。1958 年にハワイのマウナロア観測所の科学者が大気中の二酸化炭素のレベルを記録しはじめた時、その数値の平均は 315ppm でした。ピークは 5 月で平均より約 4ppm 上回り、最低値は 11 月で平均より 4ppm 下回りました。2015 年までには、大気中の二酸化炭素レベルの平均は 400ppm に達しました。2019 年には、平均は 415ppm でした。以上のことから、現在大気中に含まれる二酸化炭素は、たった 250 年の間におよそ 50% 増えたことになります。
はるか昔も二酸化炭素レベルは変動しており、時には現在よりも大幅に高いレベルだったこともありました。たとえばカンブリア時代に遡ると、二酸化炭素レベルは 4,000ppm を越えていました。もちろん当時の植物相や動物相は当時の状況に適応しており、二酸化炭素のレベルが現在のように急速に変化することは一度もありませんでした。
二酸化炭素においては、酸素原子 2 個(「二酸化」の部分)が 1 個の炭素原子についています。二酸化炭素の分子は光線のエネルギーを吸収し、吸収されなければ空間に消失する熱を閉じ込めます。
ご存じの通り生命には大気中の二酸化炭素がある程度必要ですが、急速に増加する二酸化炭素のレベルは、地球の平均気温もまた急速に上昇させることになります。科学者たちは地球の平均気温は 2100 年までに 2~4℃ 上昇すると推定しています。。。
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