温室をDIY|地元ハック

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低コストで可搬式の温室の作り方をご紹介。

文と写真:カール・ソラップ(Karl Thorup)

翻訳校正:沓名 輝政

 

昔から、冬でも植物を育てられる温室が欲しいと思うことがよくありました。でも、高いお金を出して温室を作っても失敗するのは嫌だし、私の懐具合では既製品の温室を買うのはちょっと高めだし...。

 少し調べてみると、機能的な温室を作るために必要な4つの基本原則があることがわかりました。

 1️⃣ 太陽光を通すために、透明な壁が必要。

 2️⃣ 透明な壁は、温室内の熱を閉じ込め、外の寒さを防ぐ機能を持つ必要がある。つまり「透明な」壁はR値が高いことが必要です。

 3️⃣ 温室内には、入ってきた太陽光を吸収し、空間に再放射するための暗い色の物体があるべき。この放射熱は温室から容易には逃げず、透明な壁を通して外に戻らない。

 4️⃣ 温室内には、水など熱を蓄えるものがあるべき。熱を蓄える物質の能力を「比熱」というが、水は比熱が高い。

 

外枠

 私は、5.5フィート(1.7m)立方の温室を作るために、組んであったバレーボール遊びの「9 Square」を分解して1インチの塩ビパイプの部品を手に入れました(図1参照)。

 

ドア

 ドアはローコストで作りたかったんです。そこで、大きめの塩ビパイプを買ってきて、それを小さめの塩ビパイプにかぶせると、スイングドアの始点となります。ドア部分の塩ビパイプのサイズを変えなければなりませんでしたが、うまくいきました(図2参照)。

 この設計では、壁の真ん中に塩ビパイプを追加する必要がありましたが、その結果、構造的な強度が増したので、天井にもドアの反対側の壁にも塩ビパイプを追加しています。

 

道具と資材

  • 1インチ塩ビパイプ(長さ5.5フィート)、適切なアダプター付き x 15
  • 雑多な塩ビパイプとアダプター、ドア用
  • プチプチ
  • ストレッチフィルム
  • 梱包用テープ
  • プラスチック・ビニール製のモールディング(繰形)材
  • パイプの断熱材
  • ドア周りのモールディングを固定するセルフタッピングビス
  • 27ガロン(103L)容器 × 10
  • 黒色スプレー塗料

 

全体のコストは、使用した材料費を計算して約200ドルでしたが、廃材の費用は計算せず、費用の約半分は大きな容器にかかりました。

 

 残りの2つの壁には塩ビパイプを追加することもできましたが、コストを抑えるため、また構造上必要なかったため省略しました。もし、強風が吹くような場所に住んでいるのであれば、構造体の強度を高めると恩恵があるかと思います。

 

壁と天井

 壁に何が使えるか考えましたが、以前作った時に使った硬くて透明な二重壁のプラスチックシートしか思いつきませんでした。そんな時、妻がいいアイデアを出してくれました。ラップです。そこで思いついたのが、輸送用のパレットを包むストレッチフィルムでした。そこで、ストレッチフィルムのような梱包材を考えていたところ、プチプチを思いつきました!プチプチは、大きさがバラバラで売っています。気泡は、その中に空気を閉じ込めるので、プラスチックにR値を与えます。しかも、硬い二重壁のプラスチックシートよりも安価です。

 直径1インチの気泡が入ったプチプチを選びました。プチプチの外側にはストレッチフィルムを貼って、断熱性を高めることにしました。プチプチでもある程度の断熱性はありますが、その上にストレッチフィルムを貼ることでエアポケットができ、壁や天井の断熱性が高まったのです。ストレッチフィルムを使わず、プチプチを2枚重ねにして気泡を向かい合わせにしてもよかったかもしれませんが、温室内に光が入りにくくなるのと、プチプチがストレッチフィルムより高価なため、少しコストがかかるのが心配でした。

 

組み立て

 残念なことに、温室を作った当初の様子は記録せず。息子に、温室が成功したと考える前に、設計をテストするべきだと言われたからです。だから、この記事の写真は、設計を証明するのに成功した冬の後、温室を解体するときに撮ったものです。

 以下は、私が温室を建設するために行った手順です。

 外枠。塩ビの立方体の外枠は、適切なコーナーコネクターを使用し、接着剤を使用せずに作りました。春に温室を分解して、秋にまた組み立てることができるようにしたかったからです。冬に一度か二度、塩ビパイプがコネクターから外れたことがありましたが(たいてい強風の後)、プチプチを巻いていても。。。

 

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