平原のカバークロップ、農家の山火事サバイバル、退役軍人から農家へ:グリーン新聞

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ハイプレーンズでのカバークロップの有用性

 被覆作物は浸食を防ぎ、土壌を健康にする効果があるため、再び注目されている農法だが、グレートプレーンズ西部のような半乾燥気候の地域では普及が遅れている。しかし、Soil Science Society of America Journal に掲載された新しい分析により、この状況が変わる可能性が出てきた。

 

 これまでの研究では、被覆作物が土壌中に残す水分が少なすぎるため、その後の換金作物には適さないことが分かっていたようだ。ネブラスカ大学リンカーン校の2013年の研究では、被覆作物の土壌への他の利点に異論はなかったが、研究者の所見では、作物の収量が軒並み低下していたため、生産者に注意を促した。この新しい分析では、その主張に反論し、研究者が調べた事例のうち、作物収量が減少したのは38%に過ぎないことを明らかにした。結論としては、ハイプレーンズの農家が被覆作物を検討する際には、まだ選択的であるべきだが、ほとんどの場合、利点がコストを上回るという。

 

農家が山火事から生き延びるための新しい情報源

 昨年、カリフォルニアでは1月という早い時期に山火事が発生した。歴史的な干ばつと、特に強いサンタ・アナの風により、その月だけで297の火災が1,000エーカー以上に広がった。前年の火災の被害地も、さらなる被害を免れることはできなかった。

 気候変動の影響もあり、カリフォルニアの農場主や労働者にとって、火災はますます脅威となっている。回避は考慮されておらず、そこで Farmer Campus では、新しいプログラム「Farming through Wildfire Season(山火事の季節を乗り切る農業)」を提供している。このプログラムは「火災の専門家、組織、影響を受けた農家と協力して開発された解決策」で、ウェブサイトによると、堅実かつ実用的なものだ。火災がもたらす経済的なリスクから人的なリスクまで、すべてをカバーする。

 山火事によって、垂直農法のような、より管理された環境への投資が促進されると見る業界アナリストもいるが、現場の現実は何も変わらない。私たちは皆、火と共存することを学ばなければならないのだ。 Farmer Campus のようなプログラムは、逃避ではなく、希望を提供するもの。詳しくは、www.FarmerCampus.com/Fires

 

退役軍人の農家への転身を支援

 Armed to Farm (www.ArmedToFarm.org) は退役軍人の市民生活への移行を支援し、農場ビジネスの裏表を教え、退役軍人農家のネットワークを構築し、お互いを支援している。多くの退役軍人にとって、食料生産は国や地域社会に貢献し続けるための手段だ。また、外傷後ストレス障害に悩む人たちにとって、文字通り命の恩人であり、実現可能な未来を提供してくれるものだ。

 退役軍人に農業を奨励することは、今に始まったことではない。第二次世界大戦後、G.I.ビル[退役軍人援助法]によって70万人以上の帰還兵が農業訓練を受けたが、世紀後半に農業がビッグビジネスになると、退役軍人への連邦の支出は他の種類の教育へとシフトしていった。そして今、この振り子は再び揺り戻って「Armed to Farm」のようなプログラムを連邦政府が後押ししている。

 Armed to Farm の特徴は、National Center for Appropriate Technology を通じて、持続可能な農業に重点を置いていること。同センターは、持続可能な農業とは「社会的価値のある農業であり、その成功は活気ある農村コミュニティと区別がつかない」と定義している。 

 

  

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