伝統的な知恵に学ぶ:マザーからのニュース

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私は多くのことを提供できると思っていました。でも、もっともっと学ぶべきことがある。

 2017年1月、私はアイ・アム・ザンビア(I Am Zambia)という小さなNPOの一員として、初めてアフリカを訪れました。何年も前から、別の非営利団体でザンビアを旅している親友のハイジの取り組みを見ていました。私はアフリカに呼ばれていると感じていましたが、旅費も何もありませんでした。それから、ハイジは、若い女性の選択肢を増やすための教育に力を入れ「アイ・アム・ザンビア」を共同設立しました。このNPOはムウェンベシ村に土地を購入し、食糧難に対処するために付属の農場を備えた小学校を建設することを目的としていました。突如、私も役に立てることになるかと、、、そして、アイ・アム・ザンビアは私の助けを求めていたのです。

 最初の出張の前に、気候の調査と自分の農業の知識をもとに、ビジネスプランを作成しました。いやはや、とても野心的なものでした。換金作物としてサフランとモリンガを、校舎にはマンゴーとグアバの木で日陰を作り、高温堆肥を作り、有機野菜の種子の育苗をしようと考えたのです。学校では、肉と堆肥のために鶏、ヤギ、ウサギを飼うつもりでした。さらに、ブラックマンバを避けるための造園計画も立てました。

 ハイジと私はルサカに降り立ち、ザンビアの運営チームに会い、土地や地元のマーケットを見学しました。夜には、見聞きしたことをすべて吸収しました。そして、帰国の途につきましたが、機内では何時間もがっかりした気持ちで座っていました。なぜなのか。旅は素晴らしかったのに、なぜこんな気持ちになるのだろうか。

 帰国後、自分の経験や感情を整理するのに2週間ほどかかりました。アフリカの地を踏む前に、私は計画や熱意を持ってザンビアに向かいました。教えるべきことは山ほどある!」と思っていました。

 教える前に学ぶべきことがたくさんあったのです。

 6年後の今、裕福な国から来たボランティア団体で、このような動きをよく見かけます。彼らの知識は恵まれない地域の助けになるかもしれませんが、まず彼らの話を聞き、彼らが直面していることを学ばなければ、その人が本当に必要としているものを特定することはできません。

 今号のブリトニー・ボウマン(Britney Bowman)の記事「在来の花粉媒介者による魂と魂の癒し」を読んでいて、私はあることを思いつきました。チェロキーの先祖の土地を耕している黒人のタマリヤは「チェロキーの人たちは、必要な教育、知識、知恵をすべて持っていると思う。結局は、彼らから学んでいるような気がします」と言うのです。私は、この言葉が、ザンビアでの私の経験を理解するのに役立ったので、タマリヤに感謝の気持ちをメールしました。

 2017年から、私は4回、夫は3回、娘は1回、ザンビアに行きました。私たちは、トンガ族出身のブライアンというザンビアの男性と出会いました。彼は、私たちが現地のニーズを解釈して、その人なりの方法で最適な対処ができるように助けてくれています。ブライアンの家族は私たちの家族となり、農村や社会から疎外されたコミュニティとの関係をより豊かなものにしています。旅して赴かない間は、インスタントメッセンジャーや電子メールで連絡を取り合っています。2021年10月と11月に行われた最新の旅行では、他のすべての旅行を合わせたよりも多くのことを達成しました。なぜなら、私たちはまず学ぶことに時間を割いていたからです。

 ザンビアの人々は、何世代にもわたる伝統と文化とともに、必要な知識と知恵を持っています。ブライアンは私たちに声をかけてくれますが、最終的には私たちが彼らから学んでいるのです。

 あなたの伝統が豊かで楽しいものでありますように。

 

―  マリッサ・エイムズ(Marissa Ames)

翻訳校正:沓名 輝政  

 

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