レンズ越しの大自然

マザーアースニューズ 自然 自給 DIY

カメラを持って外に出て、お気に入りのアウトドアの思い出を撮影する旅を楽しもう。

文と写真:アンドリュー・ワイドマン(Andrew Weidman)

翻訳校正:沓名 輝政

 

 自然の中に身を置くのが嫌いな人はいないでしょう。新鮮な空気、美しい風景、思いがけず野生動物に出会ったときの興奮など、すべてが思い出に残る体験になります。「思い出だけを残し、足跡だけを残す」という言葉(見たままの野生を残すすすめ)を聞いたことがある人も多いでしょう。しかし、もし、思い出よりも少しでも物理的なものを持ち帰れるとしたらどうでしょう。その光景を損なうことなく、その体験を思い起こさせてくれる記念品とはどんなものか。それを一言で言えば「写真」です。

 私たちは今、アマチュア写真家にとって史上最高の時代に生きています。これほど多くの人が素晴らしい写真を撮れるようになっていて、かつてないことです。今、ほとんどの人が、お尻のポケットやバッグに信じられないほど高性能なカメラを入れて歩いています。しかも、電話の発着信もできるほど高性能なのです。

 しかし、この驚異的なハードウェアで撮った携帯電話の写真を見ると、なぜか芸術とは程遠い写真になってしまうのです。分かりますよね。退屈で平坦な風景写真、フレームから外れた被写体のぼやけた画像、あるいは濁った画像... いったい何なのか?ビッグフット?ネッシーかもしれない。よくわからないけど、アヒルを撮っていたと思うよ!このような結果では、自然の写真をあきらめるのも無理はないでしょう。

 この記事の半分以上をカメラと写真のメカニズムについて費やすことは容易ですが、ほんの触りだけとなります。そうではなく、この話はここまで。時間をかけて自分のカメラを熟知してください。ファインダーから目を離すことなく、その場ですぐに変更できるように、操作 方法とその機能をよく理解しましょう。フルオートに切り替えたくなる誘惑に負けないでください(22ページで写真用語を学び直そう)。

 それから、携帯電話を脇に置いて、カメラをアップグレードしましょう。私はデジタル一眼レフカメラ(DSLR)を使っていますが、これは35mmフィルムカメラのデジタル版で、レンズ交換が可能です。50mmのプライムレンズと150~600mmのズームレンズで、撮影するものに応じて変えます。他にも選択肢はありますが、私が使っているのはこれです。機材は決して安くはありませんが、中古品でお得に手に入れることもできます。ただ、十分にチェックされ、最高の状態で動作していることを確認してください。 

 

自然写真は初めてですか?

 風景写真から自然写真を始めてみてはいかがでしょうか。キツネや七面鳥の群れが目の前に現れたらシャッターチャンスを逃すわけにはいきませんが、風景写真には、カメラの設定や照明、構図を工夫しながら、じっとしていられるという利点があります。まさに学んでいる最中に、十分に理解が追いついていけて、動く被写体のような余計なイライラもなし。

 野生動物の撮影方法と同じ照明や構図を練習する方法の1つに、植物の撮影があります。植物写真は、植物や葉っぱ、花などを被写体にして、フレームいっぱいにきれいに写す写真です。背景はぼかすなどして、なるべく 見えないようにします。被写体が背景よりも自分に近くなるように構えます。最後に、できれば被写体に光が当たり、背景が陰になるようにします。そうすることで、被写体が特に「パッと浮き出る」ようになります。また、枝などに雑然と囲まれた被写体は避けましょう。その他の秘訣としては、枝や茎を写真のフレームに沿わせ、被写体をフレームの中心からずらすことで、趣き深いものにできます。

 

ゴミからゴージャスへ

 1つだけ言っておきます。ゴミのような写真を撮っても良いのです。誰でもゴミを撮ります。ゴミを撮らない人は、ただ写真を撮っていないだけ。私が1週間に撮影するゴミの量は信じられないほどです。コツは、自分の写真を見て、何が悪かったのか、もっと重要なのは、何が正しかったのか、そして、悪いことを繰り返さずに、良いことを繰り返す、または改善する方法を見つけ出すことです。。。

 

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