栄養を保つ

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これらの要因によって、自家製びん詰めの栄養素は減少。

読者のみなさんからの質問にお答えします!昨年のびん詰めシーズン、ある読者から、びん詰めをつくる工程が食物の栄養にどのような影響を与えるかについての情報が見つからないという不満の声が寄せられました。そこで、私たちはレベッカにその仕事を任せました!記事のリクエストがあれば letters@MotherEarthNews

 .com までどうぞ。

― マザー

 

文:レベッカ・サンダーソン(Rebecca Sanderson)

翻訳校正:沓名 輝政

 

 人々が家庭菜園を作る理由はさまざまです。ある人は自然とつながり、リラックスするために。また、農作物代を節約したり、買い物に行く回数を減らしたりするために家庭菜園をする人もいます。私は、1週間先まで献立を考えるよりも、裏庭を散歩して、熟して食べごろになった野菜を選んで夕食にするのを楽しんでいます。新鮮で太陽の光を浴びて熟した野菜はとにかくおいしいので、夫も庭仕事を手伝ってくれます。健康志向の人たちは、完熟した野菜を収穫することで、食べる野菜の栄養価が最高になるように家庭菜園をします。

 こういったご利益は、収穫したものを保存しない限り、1年のうち数ヶ月しかもちません。しかし、農産物を保存することが、その食物の栄養価にどのような影響を与えるのでしょうか?

 

新鮮な作物の利点

 まず、新鮮で未加工の食物が持つ栄養の質について考えてみましょう。3大栄養素とは、タンパク質、炭水化物、脂質のこと。これらは化学的、構造的に決まっており、変化させることは非常に難しいです。これらを変化させる主な方法は、でんぷんを分解したり、タンパク質を高熱で変性させたりすること。

 ここでは、主に微量栄養素(ミネラル、ビタミン、ファイトケミカル)に焦点を当てます。ミネラルは無機質で、カルシウム、鉄、マグネシウムなど、通常は純粋な元素。植物は土壌からミネラルを摂取し、水分を吸収して育ちます。健康な土壌からは、栄養価の高い植物が育ちます。

 一方、ビタミンは私たちが必要とする有機物質ですが、自分で作ることはできません。植物は多くのビタミンを合成でき、植物を食べた私たちの体はそれを利用できるのです。

 ファイトケミカルも微量栄養素のひとつですが、その複雑さ故にビタミンやミネラルほど研究が進んでいません。ファイトケミカルは、人間にとって健康に役立つ可能性のある植物化学物質です。ファイトケミカルとその役割を特定するための研究が絶えず行われています。ファイトケミカルは、抗酸化物質として機能し、免疫力を高め、細胞コミュニケーションを強化し、発がん物質を解毒し、腫瘍細胞の細胞死を引き起こし、損傷したDNAを修復する可能性があります。植物自身によって作られるファイトケミカルは、通常、日光によるダメージ、昆虫、干ばつ、微生物から植物を守ります。ファイトケミカルは、私たちが食べる農産物の味や色の大部分も担っています。

 

栄養に影響する要素

 完熟した(しかし過熟ではない)農産物は、最も栄養価が高いです。人間の体内で同じ働きをする8種類の脂溶性化合物の集合体であるビタミンEは、完熟期に特に多くなります。ピーマンでは、クロロフィルが分解されるにつれてビタミンEの含有量が増加し、ピーマンの色が現れることを研究者は発見しました。

 幸いなことに、加工が栄養に与える影響を調べてみると、悪いニュースばかりではありません。一部の栄養素は、調理や加工を施すことでバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)が高まり、人体で利用されるようになります。特にフィトケミカルはそうで、加工による熱で細胞マトリックス(cellular matrix)が破壊され、栄養素が消化吸収されやすくなるからです。調理後に生物学的利用能が高まる食物には、ホウレンソウ、ニンジン、サツマイモなどがある。いくつかのファイトケミカル以外にも、鉄分、カルシウム、カリウムは、それらを含む野菜を調理すると消化しやすくなります。

 

お熱いのが苦手な作物も

 一方、水溶性ビタミンは非常にデリケートで、劣化しやすいです。調理や加工による高熱は、これらのビタミンにダメージを与え、食物に含まれる量を減少させる傾向があります。ビタミンCや、チアミン、リボフラビン、B6、葉酸などのビタミンB群がこれにあたります。(ビタミンB12は特定のバクテリアによって合成されるため、ほとんどの植物性食物には含まれません)。高熱は食物のビタミンC含有量を50%以上低下させます。びん詰めにすると、野菜によってはビタミンCが90%も減少するという研究もあります。また、熱によって農産物に含まれるビタミンB群の少なくとも10%から30%、最大で70%が破壊されるという研究結果もあります。。。

 

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