肥沃で多様な牧草地のための不耕起の植え付け役として鳥を使おう。
文と写真:デイブ・ペロッツイ(Dave Perozzi)
翻訳校正:沓名 輝政
移動式の小屋でブロイラー鶏を牧草地で育てたことがある人なら、鶏が通った道を振り返ると、植物が平らになり、糞尿に覆われている光景をよくご存知だろう。そしてさらに奥を見渡すと、繁殖力を取り戻した草が豊かな緑色を帯びているのが見えるだろう。私の農場でも同じ光景を見ながら、どうすればこの回復をもっと活用できるだろうかと考えていた。そこで過去2シーズン、鶏を不耕起の植え付け役として使い、多年生牧草地に一年草を播種する実験を行ってきた。
牧草は放牧、踏みつけ、糞尿の影響によく反応するが、放牧直後は草が休眠する期間がある。私は鶏を利用するだけでなく、この短い期間を利用して発芽し、既存の植物群落の中でニッチを見つけることができる一年草作物を見つけることにも興味がある。私の最終的な目標は、鶏の放牧後の植物再生の総量を増やすことだ。さまざまな植物が成長すればするほど、土壌構造と機能を改善することができ、牧草地が牛のために生産する飼料を増やすことができると思っている。
私たちは2日周期で鶏を移動させている。この実験では、新しい牧草地に到着するたびに、一握りの種を地面に撒いた。もちろん、鳥たちはもともと種を見つけて食べることによく適応しているので、必然的に一部は消費されてしまう。これらの種子は、植え付け労働に対する鶏の賃金とさえ言えるかもしれない。というのも、高価な種を家禽に食べさせることは経済的に理にかなっていないからだ。幸いなことに、十分な量の種子が鶏の目から逃れ、踏みつけられ、糞尿にまみれている。草丈が長いと、鶏が見つけることができる種子は少なくなるようだが、草丈の短い牧草地を移動しているときでも、驚くほど多くの種子を鶏が通り過ぎていく。
私たちの研究では厳密な科学的方法は試みていないが、結果を比較するために鶏舎を並べてみた。対照鶏舎では、種のばら撒きを行わず、通常のパターンで鶏を移動させただけである。実験鶏舎では、鶏が移動するたびに種を撒いた。実際にバイオマスを刈り取って計量することなく、植物の高さと密度から目分量で推定したところ、鶏の放牧から6週間後の時点で、実験グループが2倍増だった。
以下は、鶏を使った不耕起播種に関する私の所見だ。私の観察は、すべて私の気候と条件に基づいている。
私たちの土壌は粘着性のある高密度の粘土質で、干ばつよりも雨に悩まされることが多く、夏は通常、32℃以上の気温になるのは数週間しかない。 また、私たちの農場はオーガニック認証を受けているため、種や品種の入手に多少の制約がある。
トウモロコシ。私は、全粒の飼料用トウモロコシと、グレードなしの放任受粉トウモロコシ「Wapsie Valley」の両方を使用したことがある。どちらも摂取率はそこそこだが、鶏はその75%を食べてしまう。露地受粉のトウモロコシを試したのは、まばらに植えると房が出にくいらしいから。しかし、消費量を考えると、飼料用穀粒の播種のみにこだわる価値があるかもしれない。土壌が十分に暖かく、発芽し茎の成長に十分な時間がある 5 月下旬から 7 月にかけて播種するのが良いだろう。若齢の七面鳥は鶏よりもトウモロコシの粒を食べないことを観察できている。というわけで、これはシーズン初期の七面鳥に最も効果的かもしれない。
ヒエ。種子が小さいので鳥はあまり食べない。早春に播種すると発芽が悪いが、6月中旬と7月が理想的な植え付け時期のようだ。8月以降に植えると発育に十分な時間を与えられない。暑く乾燥した天候が続くと、キビは他の植物よりもよく育つ。。。
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