太陽の恵みをちびちびと、たんぽぽワインを作る

マザーアースニューズ  家

作るのに時間と我慢がいるけれど、タンポポのワインはやりがいがある。

文と写真:アシュリー・アダマン(Ashley Adamant)

翻訳:沓名 輝政

 

 12 年前の春、夫と私は初めてのデートで 5 ガロン(19 L)のたんぽぽワインを作りました。たんぽぽのワインを作るには、根気が要ります。分かりますよね。20 分ほどで十分な量のたんぽぽを収穫できますが、苦い葉や萼片から風味豊かな花びらを分離するには何時間もかかります。その間私たちは日陰で過ごして、お互いを知ったのですが、あの午後の時間は何物にも代えられないですね。 

 最近では、我が家には幼い子供が 2 人いるので、少なめにして作業する必要があります。私の小さな「お手伝いさん」は、15 分か 20 分以上の集中力が要るものでなければ、何でもやってくれます。何時間も静かに座ってたんぽぽを分ける忍耐力はありませんが、だからと言ってたんぽぽワインができないわけではありません。

 私は、子供たち自身が嬉しくなる感覚に訴えることから始めたので、まず幼児向けのたんぽぽのおやつを作りました。「健康的な」たんぽぽと蜂蜜のマシュマロをまとめて一回、かわいいたんぽぽのグミクマをいくつか、簡単なたんぽぽのショートブレッドを何本もです。(この全レシピは www.AdamantKitchen.com をご参照。)レシピに必要なのはそれぞれ、たんぽぽの花びらがおよそ 1/2 から 1 カップですので、私の小さなたんぽぽ狩人たちがやる気になり、ワクワクして助けてくれました。

 それでも、私の「少なめの一回分」1 ガロン(3.8 L)のたんぽぽワインのレシピは、約 3~4 クォート(2.85~3.8 L)分のたんぽぽの花から摘み取って詰め込んだ花びらが丸ごと 1 クォート(0.95L)必要です。晴れた日に娘と一緒に花びらを摘み取るために初めて座った時、私たちはふわふわの花びらの約 2 カップ(詰めて 1 カップ)分できただけです。1 ガロン分作るにはほぼ十分とは言えませんが、クォートサイズのメイソンジャーで作るちょっとだけの一回分にはちょうど良いです。

 私たちは、シリコンのエアロック用蓋や他のメイソンジャー発酵キットを使用して、プチ醸造を何度も行ってきました。非常に多くの種類が出回っていて、すべてかなりよく使えます。目標は、新鮮な空気(と汚染)を外から取り込まないよう維持しつつ、発酵による泡をジャーから出させてあげることです。ザワークラウトに使えるものと同じ逆止弁は、少量生産のワインにも効果的で、どんな広口メイソンジャーにもフィットします。

 つまり簡単にパイント、クォート、または 1⁄2 ガロンという少量でまとめてワインを作れることを意味します。1 クォートの量は、ほぼ正確にワイン 1 本分になるので便利で -- 新しいレシピでつくるときのテストに最適な量です。少量のワイン作りの全手順の詳細については、私の入門書(www.PracticalSelfReliance.com/Small-Batch-Wine)をお試しください。 

ちょっとだけ作るたんぽぽワイン(1 クォートレシピ)  

1️⃣  片手鍋に水 2 カップと砂糖を入れて沸騰させ、火を止める。砂糖を溶かすためにかき混ぜ、完全に冷ます。

2️⃣  1 クォート(0.95L)のメイソンジャーにたんぽぽの花びらと柑橘類の果汁と皮を入れる。酵母の栄養剤を加え、ぬるま湯を上から注ぎ、ジャーの上の縁から 3 センチの高さを超えるまで満たす。

3️⃣  ワイン酵母を加え、メイソンジャー発酵キットで蓋をする。

4️⃣  ワインを約 3 週間、または目に見える発酵が止まるまで発酵させる。

5️⃣  たんぽぽの花びらを濾し、慎重にワインを別のメイソンジャーに注ぎ、最初のジャーの底に酵母の沈殿物を残す。

6️⃣  メイソンジャーの発酵キットでふたたび蓋をし、さらに 6~8 週間発酵を続けさせる。

7️⃣  発酵が完了したら、ワインを別のメイソンジャーに注ぐ(やはり酵母の沈殿物は元のジャーに残す)。しっかりと蓋をして、冷蔵庫で少なくとも 2 週間(できればもっと長く)保存してから飲む。2 週間から 8 週間の間に飲むのがベスト。また、スイングトップのグロールシュボトルや通常のコルクのついたワインボトルに入れてから冷蔵庫で保存するのも良いでしょう。

材料

水・・・2~3 カップ、加えて満たす量

砂糖・・・3/4 ポンド(340g:約 11/2 カップ)

たんぽぽの花びら(黄色い部分のみ)・・・1 カップ

オレンジの果汁と皮・・・1/2 個分

レモンの果汁と皮・・・1/2 個分

酵母の栄養剤・・・小さじ 1/4(またはレーズン 10 個ほど) 

ワイン酵母・・・1 つまみ

アシュリー・アダマン(Ashley Adamant)は、ヴァーモント州の太陽光発電と風力発電の家で、夫と 2 人の幼い子供たちと暮らしている。彼女は、ガーデニング、採集、自家醸造、DIY、オフグリッドに関する記事を www.PracticalSelfReliance.com で書き、バーモント州のキッチンでのレシピを www.AdamantKitchen.com で紹介している。アシュリーの農場での冒険の写真は、インスタグラム(@PracticalSelfReliance)とツイッター(@PSelfReliance)で見ることができ、また「実践的な自立とアダマンのキッチン(Practical Self Reliance and Adamant Kitchen)」のフェイスブックページでも見られる。。。

 

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