牛糞マルチで菜園の草を抑える

 5年前に新しい農場に引っ越した時、豊かな黒っぽい火山性の土を得てわくわくした。それ以前に何年も、夫のビリーと私は前の所有地の砂と岩に食物と花を育てようと格闘していたのだ。引っ越した後、春に最初にしたことのひとつは、0.1ヘクタールの庭を耕すことだった。黒っぽいローム質の土の大きくきれいな場所を見て、ベリーと野菜の大収穫を予想した。土はとても柔らかかったので素手で脇にどかし、抑えられ根を巻いていたイチゴの根鉢を崩した根を覆うことができた。数日のうちにその抑えられていた株は、生命が弾けて緑の葉が生え出し、これから先の年々にみずみずしいイチゴが成ることだろう。

翻訳:金広 まさみ

 

 人生のほとんどのものと同じように、良いものは値段と関係する。耕した庭に作り出した自然環境は、強敵となる運命にあった雑草:アサガオ(セイヨウヒルガオ属としても知られている、Convolvulus arvensis)に有利だった。私は土を耕すことによって、気づかずにアサガオの匍匐根のネットワークを壊した。そして耕作機によって崩されると、匍匐根それぞれは活気に満ちた貪欲な新しいアサガオになり、瞬く間に無数の蔓でイチゴを覆わんばかりとなった。ヒュドラと戦うヘラクレスのように、蔓を抜こうとする度に地中深くでポキンと折れ、より一層生えてきた。

 郡の樹木伐採者が親切にたくさんの木片を残してくれた。そして私はイチゴをそれぞれ、その厚い層で囲った。イチゴはすてきで、きれいで均一な木片で完全に囲われているように見えたが、それは錯覚だった。覆ったあと数日のうちにアサガオは木片から頭を突出した。アサガオの匍匐根の長い綱を引き抜くのは充分満足を与えてくれるが、負け戦を戦っているのがわかった。匍匐根はイチゴの根と絡み合って、全部をとる方法はなかった。

 それからある日、うちの乳牛カリンディが残した乾いた肥料の小型パイを見ていて、庭の思わぬものを偶然発見する経験をした。牛の小型パイは置かれて数日内に表面が硬くなり、そこから何も生えていない。持ち上げてみると乾燥して壊れやすいが、下はいつも湿っている。その上小型パイのへりに生えている草や雑草はいつも畑の他のものよりみずみずしく緑で、小型パイの近くの植物はその存在から恩恵を受けているのを示している。牛の小型パイを根覆いとして使え、それは多分アサガオを通さないだろうと思った。課題はアサガオが地下の監獄から脱出する割れ目を最小限にすることだった。

 ビリーは建築の経歴があり、私は数件のコンクリート案件を手伝ったことがある。コンクリートは非常に堅いが、本当は強くなく、とてももろい。厚板、調理台や基礎の強さは実際は、コンクリートが囲っている鉄筋や金属線の網だ。これを心に留めて、牛の肥料で作った混濁液をたっぷり塗った草やわらの網を使った「小型パイマット」を作ることにした。網は、マットを十分強くして、ひび割れを最小にする。

 私にとって最もうまくいくと思える方法は、マットを敷きたい区域を7.6cmぐらいの緩く詰めた干し草のふきわらで覆うことだ。それから広げたい所に楽に引いていけるほどの量の新鮮な牛のパイで、肥料手押し車をいっぱいにする。鍬でかき混ぜてから、広げることができる混濁液を作るため十分水を加える。一度加工できれば、それをシャベルですくってふきわらにかけ、入れればいいだけだ。混濁液をふきわらに混ぜ入れるのに庭道具を使おうとしたが、足を使うのが最も早くて簡単だとわかった。丸まった靴底でとても接地面が少ない私のマックブーツは、この仕事を完璧にこなす。理想的には、少なくともふきわらのいちばん上2.5cmが混濁液に完全に浸っていて、それから保存に良い状態になるまで置いておこうと試みている。つやつやした湿ったマットは1時間以内に濃い色になり、翌日までには段ボールの色と手触りを帯びることだろう。

 小型パイマットを使って、ついにアサガオを支配した。草取りは最小限で、マットの縁から脱出するアサガオをただ刈り取るだけだ。おまけの恩恵もある:一度も庭に水遣りしなくてよく、カリフラワーはうまうまモンスターだ。

 

たのしい暮らしをつくる

マザーアースニューズ

購読登録はこちらからどうぞ

 

Suppress Garden Weeds with Cow-Manure Mulch

By Anuttama Budd

 

April/May 2017