残留農薬の消費者ガイド

多くの人々が、農産物において農薬(殺虫剤)を使わないことを目指していますが、「安全な」食品と「安全でない」食品との間の線引きははっきりしています。環境ワーキンググループ(EWG: Environmental Working Group)は、消費者が 2018 Shopper’s Guide to Pesticides in Produce(残留農薬の消費者ガイド)で、その線引きを見つける助けとなるよう努力しています。人々がより良い果物や野菜を食べるべきだという信念に基づくと、ガイドは農薬汚染のリスクが最も低い食品を選ぶのに役立つでしょう。

 

翻訳:音村 華菜

EWGは何千もの農産物サンプルを検査し、230種の殺虫剤や微量農薬を発見し、様々な果物や野菜の残留農薬量の劇的な違いを見つけました。例えば、サンプリングされたいちご、チェリー、りんごは少なくとも1種類の農薬によって98%以上の陽性反応が出ましたが、アボカドとスイートコーンのサンプル汚染率は、1%未満だったのです。

 ほうれん草には意外にも農薬が含まれています。ほうれん草のサンプルは、他の作物と比較してみると重量あたり約2倍もの残留農薬を含有していました。

 また今年の出版物では、慣行農法で栽培された生産物は、洗い流すか皮をむくことによって微量な残留農薬がすべて除去されるという仮説が公表されました。しかし実際には、サンプリングされた製品の70%以上が、洗浄または皮むき後に汚染されたままだったのです。

 読者の一部の皆さんは、こうしたことを知った上で、新鮮な果物や野菜は食べない方が良いと判断されるかもしれませんが、EWGガイドはより良い解決策を提供しています。最もよく購入されるオーガニックの「Dirty Dozen」製品と、残留農薬がほとんどない「Clean Fifteen」作物などを定義しています。

 買い物客はガイドを利用して、自分のライフスタイルに現実的に見合う最も健康的な方法で製品を補充することができます。

 EWGは、農薬が健康に及ぼす危険性について、人々の理解が増えていることから、1995年以来消費者ガイドラインを作成しています。 1993年に発行された米国科学アカデミーの素晴らしいレポートは、子どもたちが食事によって農薬にさらされるリスクに注意を促しました。

 研究者達は、親が子供達に新鮮な野菜を与えることをやめるべきではないと考えていますが、化学物質へ長期間晒すことは、後の健康リスクにつながることが分かりました。例えば、りんご、桃、唐辛子、その他の農産物に適用される殺虫剤であるクロルピリホスは、脳や神経系の発達を害することで知られている神経毒なのです。

 他の研究では、農薬に関するこれらの懸念が確認されています。 ハーバード公衆衛生大学院のレポートによると、汚染された農作物と生殖能力の問題が関連していることがわかりました。 2つ以上の汚染された農産物を毎日摂取した女性は、妊娠する可能性が25%低く、同様の量を食べた男性は低品質の精子でした。このような研究は、食品中の残留農薬とこの他の健康状態に関する危惧を提起しています。

 EWGは、消費者が摂取する化学物質について賢明な判断ができるように、自分自身を教育することを推奨しています。微量農薬であっても時が経ってから人々の身体に影響を及ぼすこともあるので、情報を得ることがかつてないほど重要となっています。

 ガイドはこちらからダウンロードできます。www.EWG.org/FoodNews

 

The Environmental Working Group’s 2018 Shopper’s Guide to Produce

By Lydia Noyes|  October/November 2018