シンプルな暮らし|オフグリッドで豊かに

Photo By Katie Mather
Photo By Katie Mather

Cam and Michelle Mather; オンタリオ州キングストン

 Cam Matherにとって、エネルギー、食料、金銭の自立は、彼の両親の郊外の裏庭で始まった。その裏庭は16歳で始めて野菜を植える庭した場所だ。「旅の始まりだった。テレビを見ていては見つけられない意義を見出す旅の。」と彼は言う。数回の停車(最初は街のアパート、それから郊外の通りの多い道路脇の家)の後に、Camと彼の妻は夢のマイホームを買うことができた:150エーカー森林地区のシンプルな家で、オンタリオ州東部の大自然の中にあり、送電線が届かず自然にほど近い。彼らは、カナダ人の中間的所得を上回ったことがないが、Mather夫妻は現金で家を購入するようやり繰りした。

 「僕らは、ここで生計をたてるのは大変だと分かっていたので、住宅ローン無しになるぞと決意したんだ」とCamは言う。「僕らは質素に暮らしてローンを払いきった。だから売上全てを新しい所へあてられたんだ。」

 今尚Camは学習曲線は急なままだと言う。「電気についての糸口がほとんど無いままオフグリッドな家へ移行して行くのは、ぞっとすることだった。」15年後に、Mather夫妻はほぼ完全に再生可能なエネルギー源に頼ることに。自宅で育った木が、エネルギー効率の高いPacific Energyのウッドストーブの燃料となり、その一方でソーラーエネルギーが、温水器、家電、電気自転車、チェーンソーを動かす。「薪が不足することは無いね。」と彼は言う。「たとえ15年後でも、間違いなく木を切るのが大好き。代りに自然と調和して運動できるとしたら、スポーツジム会員としてお金を払わないでしょ?」

 ガソリン駆動のバックアップ発電機の使用を年2回に減らす為に、Camは約10,000ドルの風力発電機を設置した。「そいつは、大きな投資なようだけど、僕は他の要素を考慮してる。例えば、ガソリンを常に利用できなくなるかもしれない可能性だよ。」と彼は言う。Mather夫妻の見積もりでは、エネルギー自立する為に40,000ドル投資した。しかし、昨今の技術革新を踏まえて言えば、今日では約半分のコストでオフグリッドで行ける人もいるだろう。

 夫妻は、1エーカーの敷地に広がるいくつもの菜園で、自分たちの食事のほぼ全てを育てる。近所から集めた朽ちた干し草、緑肥(ソバなど)と堆肥が、元来の砂地を、有機物と植物の養分が豊富なローム質に変えてきた。Mather夫妻は食料雑貨のお金を節約するのに、自家製の野菜や果実と鶏の小さな群れから得る卵の補助として、セール価格で大量一括購入品(パスタや米)を買って、地下食糧庫を自家製ビン詰め品、ポテト、スカッシュ、ニンジンが詰まれた状態維持している。「日々の食事をもっと植物ベースに変えて行くことで、お金の回りを良くできる。」とCamは自著に書いている。「Thriving During Challenging Times【厳しい時代に繁栄する】」(26ページの「農的暮らしの為の情報源」を参照)

 Camが言うには、田舎でのシンプルな暮らしのコストには、農的に暮らしつつ、様々な所得を寄せ集めて繕うことも含まれ得る。「あなたが選べばいい:高い収入を得るのに片道1時間運転して通いたい?それとも、夫婦二人とも家から仕事をする方法を見つけたい?」Mather夫妻は後者を選んで、電子出版ビジネスを運営し、自給自足を教える現地ワークショップを開き、薪を販売し、2011年から初めて、CSAプログラムを運営して、12家族に食料を提供している。

 「このような生活スタイルを選んだ多くの人は、自分が作った食料だけで暮らしたいものだが、乗り越えなきゃならないのは、工業的食品システムの低価格との競争。あなたが平飼い有機鶏卵を1ダースあたり7ドル払って欲しいと思っても、できないよね。だから、別の収入源を見つけるんだよ。」とCamは言う。「僕らのワークショップに参加すると、みんな言うんだ『ああ!こんな風に暮らせるなんて素晴らしい』。僕らは、街で働いて得ていた分の一部を稼ぐんだけど、僕らが今やっているのは、はるかに自分たちの信念に沿ったことなんだよね。」。。。。

 

英文は以下。

Simple Living: How to Save Money and Smile More

February/March 2013

By Vicki Mattern


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