もしあなたがこれまでにシナモンを食べたことがあると思っているとしたら、そうではなかったことに気づくいい機会。あなたがシナモンと思って食べていたものはおそらく、実際にはカシアだ。「The Spice and Herb Bible（スパイスとハーブのバイブル）」の著者であるイアン・ヘンフィル（Ian Hemphil）は指摘する。カシアはシナモンより安価だが、アメリカではどちらの商品のラベルにも「シナモン」と表記することが認められているのだ。
本物のセイロンシナモン(学名 Cinnamomum verum)は、「スリランカシナモン」とも呼ばれ、熱帯地方に生える月桂樹と同じ常緑樹の樹皮の内側の層のこと。
カシアの木からは、シナモンによく似た樹皮が取れる。いくつもの種類が食用として収穫されており、それらはみな、カシアの名がついている。ジャワニッケイ(学名 C. burmannii)は「Korintje」、「Padang」もしくは「Indonesian cassia」とよく表示され、サイゴンシナモン(学名 C. loureiroi)は「Saigon cinnamon」、「Vietnamese cassia」、「Vietnamese cinnamon」と表示され、シナニッケイ（学名 C. cassia）は「Chinese cinnamon」と表示されている。
シナモンとカシアを見分けるのは実は難しくはない。シナモンの香りは甘く、温かみがあり、そして森のような香りがある。少しほろ苦い味がして、カシアほど刺激的ではない。カシアは赤茶色であるのに対し、シナモンは薄茶色もしくは黄褐色（画像イメージを参照）である。（「糸巻き(quills)」と呼ばれることのある）シナモンの桂皮スティックはだいたい1インチの3/4ほどの太さ(約1.9cm)で同心円状に幾重にも薄い樹皮が巻いている。カシアもロール状に糸巻いているものの、1枚1枚の層はかなり厚くそして、重なる枚数も少ない（花瓶に入って見えるもの）。
シナモンの甘みとその暖かみのある質感は、どんなデザートにもよくマッチする。特に冬の時期、フルーツとの相性はばっちりだ。プディングやソース用のミルクなどにシナモンスティックを浸出させる。ひとつまみのシナモン粉末を挽いたコーヒー豆を淹れる際にほのかな香りとして加える、もしくはコーヒーカップに直接加え更に香りを引き立たせる。ハーブティーや紅茶にミルクと共にシナモンを加えて、他のスパイスも加えると安らぐ香りに満ちた飲物になる。
オートミールにシナモンが降り掛かれば、どんな年代の人の口にも合うし、焼き上がってオーブンから取り出したばかりのシナモンロールの香りにうっとりしない人はいないだろう。
シナモンは、野菜や牛肉のブリスケッタ（肩ばら肉）を使ったレシピなどのお肉料理にもよく合う。モロッコのタジン鍋（シチュー）やインドのカレー料理、ポテト料理にも欠かせない。
シナモンの香りは甘いものだ。もしそうでなければ、捨ててしまおう。そして、シナモン・スティックは自分で挽くのが難しいから、ステッィクも粉末もどちらもストックするように。スティックは数年もつし、粉末シナモンでも半年はもつ。
多くの料理人はベトナム・シナモンを好んで使うが、我々はあなたがお気に入りの香りと出会えるまでは、少量でいろんな種類のシナモンを買う事をオススメする。Penzeys Spices、King Arthur Flour、Mountain Rose HerbsそしてFrontier Natural Products Co-opなど、どこも高品質でたくさんの種類のシナモンをメールオーダーで販売している。
Types of Cinnamon: Cassia and True Cinnamons
By Tabitha Alterman
December 2013/January 2014
< おすすめ記事 >
コメントをお書きください
Cinnamomum cassia (金曜日, 27 3月 2015 20:06)
> あなたがシナモンと思って食べていたものはおそらく、実際にはカシア(Cassia - マメ科カシア属)だ。
本当？嘘？間違い？
●Cinnamomum cassia - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Cinnamomum_cassia
Scientific classification
Kingdom: Plantae
(unranked): Angiosperms
(unranked): Magnoliids
Order: Laurales
Family: Lauraceae
Genus: Cinnamomum
Species: C. cassia
●ニッケイ属 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%B1%E3%82%A4%E5%B1%9E
シナニッケイ （東京肉桂、トンキンニッケイ、カシア）C. cassia
沓名 輝政 (金曜日, 03 4月 2015 08:05)
Cinnamomum cassia さま
ご質問ありがとうございます。
どの点の真偽に疑問をお持ちなのか分かりかねていますが、以下ご参考に。
「Cinnamomum verum」をGoogle検索しました。
http://eol.org/pages/490672/overview
シナニッケイ Cinnamomum cassia J.Presl の分類です。
http://eol.org/pages/60925/overview
Genus recognized by IRMNG:
Plantae +
Magnoliophyta +
Magnoliopsida +
Laurales +
Lauraceae de Jussieu, 1789 +
Cinnamomum Schaeffer, 1760
Cinnamomum aromaticum Nees
Cinnamomum burmannii (Nees & Th. Nees) Nees ex Blume
Cinnamomum burmannii (Nees) Blume
Cinnamomum camphora (L.) J. Presl
Cinnamomum elongatum (Vahl ex Nees) Kosterm.
Cinnamomum mexicanum (Meisn.) Kosterm.
Cinnamomum montanum (Sw.) Bercht. & J. Presl
Cinnamomum sessilifolium Kanehira
Cinnamomum tamala (Buch. -Ham.) T. Nees & Eberm.
Cinnamomum verum J. Presl
秋田耕治 (火曜日, 05 7月 2016 14:45)
カシアもシナモンと同じクスノキ科です。マメ科のカッシアは全く違う植物です。
沓名 輝政 (日曜日, 10 7月 2016 18:03)
秋田耕治さま、ご指摘ありがとうございます。和訳文を修正しました。