地下貯蔵庫のプラン

革新的な地下貯蔵庫のプランですよ。オールドファッションなウォークイン型の貯蔵庫の作り方を示しましょう。新品のコンクリート浄化槽を改造して作ります。入り口の切り出し、ドアの設置、換気配管の付け方などを学べますよ。

地下貯蔵庫(ルートセラー)の湿った冷暗な空間は、さまざまな野菜や果物を新鮮で美味しい状態に何週間も(ときには何か月も)保つのに最適な環境だ。野菜を貯蔵する方法はいろいろあるが、今回はコンクリートで成型された新品の浄化槽タンクをルートセラーに改造する画期的な方法を紹介する。この方法では、入口をくり抜いてドアをはめ込み、2本の通気管を設置し、土でタンクを覆う。これで、現代的な生活に昔ながらのウォークイン・セラーを取り入れることができる

 

コンクリート製浄化槽を選ぶ

  ルートセラーを作るために未使用の浄化槽を買う場合、正規料金を払わなくてもよい取引を検討してほしい。コンクリート製浄化槽は、一定の割合で軽微な製造不良が出て、汚水処理に使えなくなるものがある。業者はこうした欠陥品を安く売り出すことがある。頑丈でしっかりしてさえいれば、角が欠けていても穴が開いていても、ルートセラーとして使う分には何ら問題ない。ほとんどの浄化槽で内側に取り付けられている樹脂製の継手や排水フィルターは必要ないので、配送前に取り外してもらうよう業者に頼もう。

  浄化槽でルートセラーを作ろうとする場合は、その大きさについてもよく検討する必要がある。浄化槽の容量はガロンで表され、背の低いもの、高いものがある。一般的な1000ガロン(3785リットル)1200ガロンのタンクにしようと思いがちだが、たっぷりの貯蔵スペースと頭上スペースを確保するには、1500ガロン以上のタンクがお勧めだ。1500ガロン型タンクの標準的なサイズは通常、およそ幅168cm×高さ168cm×奥行305cm2500ガロン型なら内部の頭上スペースは180cm以上になる。背の低いタンクは中に入れないのでお勧めしない。価格は、新品で破損していない1500ガロン型で1100ドル(約11万円)ぐらいから。2500ガロン型でも1600ドル程度で購入できる。損傷のある場合は大体半額になる。

  多くのタンクは内部に仕切りがあるので、ルートセラーとして改造する場合はそれらを取り除いてオープンスペースにする必要がある。仕切りのないタンクを探すか、こちらも配送前に取り外すことを業者に依頼しよう。あるいは、入口をくり抜く作業の際に自分で仕切りを突き抜いてもよい。

 

ルートセラーに最適な場所

  自宅から1020メートルほどのところに水はけの良い土壌があれば、ルートセラーの設置場所として理想的だ。太陽の熱を遮るため、入口は北側に面していたほうがよい。これらの条件がすべてそろっていればラッキーだが、たいては何らかの整地が必要だ。時給50100ドルほどでショベルカーとオペレーターを雇い、34時間かけて土を掘り返してもらう必要があるかもしれないと念頭に置いておこう。

  タンク設置用に掘った穴と入口周辺部に、2センチ弱の砕石を30センチほどの深さに敷き詰め、人や手押し車の行き来に耐えられるようにする。砕石は、タンクを水平に設置する際も簡単に動かして調節することができる。業者は通常、配送の際にクレーンを使って希望の場所にタンクを設置してくれる。クレーン車のドライバーがタンクを置いたら、48インチ長の水準器で傾きをチェックしよう。タンクが水平でなければ、ドライバーにタンクを持ち上げてもらい、砕石を動かして設置面をならす。タンクがしっかり水平になるまで、設置、確認、調整、再設置の作業を繰り返す。

 

入口と通気孔を作る

  入口を作る作業は、タンクの設置場所がしっかり決まってから行う。入口となる部分のコンクリートを取り除くとタンクの強度が弱まり、再び動かすと損傷の恐れがあるためだ。水準器と鉛筆を使い、排水管の穴がない方の側にくり抜く部分を下書きする。セラーに泥や雨水が入るのを防ぐため、入口の下の部分は地面から10センチ高くなるようにする。

  入口をくり抜くには、カットオフソーを使うとよい(サイドバーの「コンクリートを切る(Cutting Concrete)」を参照)。タンク最上部から6090センチほど下に大きな作業台をセットし、目と耳に保護具を付ける。それから助っ人を一人確保し、入口上部を水平にカットする際に上側からカットオフソーを支えてもらう。次に左右の垂直部分をカットしてから下部の水平面をカットする。コンクリートが歪まないよう、上側の両サイドの角は全て切り取らずに少し残しておき、最後にハンマーで打ち抜くようにする。内部に仕切りがあれば、入口を開けたのと同じ要領で作業を繰り返す。

  ドアは木材で手作りしてもよいが、隙間のないように作るのはなかなか難しいので、あらかじめフレームに組み込まれた防音の住居用鉄製ドアを使うことも検討してみよう。外壁用の鉄製ドアは密封性に優れている。農作物の貯蔵期間を最大限にするには暗さが重要なので、窓の付いていないドアを選ぶ。

 

  優秀なルートセラーにするには、直径10センチの通気管を2本取り付けて、内部の温度を調節し余分な湿気やガスを排出できるようにする。(ルートセラーの通気孔の使い方に関するアドバイスは「ルートセラー作りの基本(The Fundamentals of Root Cellaring)」を参照。)通気管の1本はセラー内部の床に這わせ、もう1本は天井近くに設置する。この高低差が空気の循環を促す。どの浄化槽にも、天井からの換気のために直径10センチ管用の穴が1つ開いているが、床まで延ばす管のために、もう1つ別の穴を開ける必要がある。場所は入口付近がベストだ。ついでに床に直径10センチの排水口を開けてしまえば、シーズンの終りにルートセラー内をホースで洗うことができる。。。

 

Root Cellar Plans

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